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「戦(せん)と守(しゅ)」 「第3話」
「…さぁ!着いたなぁ!ありがとうねぇ〜今まで!」
「あぁ…」オレは言った。
「“最後”の仕事が残ってるんでしょう?」
「お前…知っていたのか?」
「勿論よ?代々私達一族はそうやってきたんだもん。」
「この妖刀を封印するには、その持ち主の血を納めることにより恒久に封印される」
「…最後に封印するには、貴方のその矢が必要不可欠。」
「しみったれたのは嫌いよ、巫女みたいなもんじゃない?楽しかったよ?一緒に旅できて」
「最後にお願いがあるんだけど、一度くらい笑ってくれる?辛気臭い顔に殺されるなんて、なんかやだわ〜…にっこり笑いながら…ってなんか残酷ね?そっちの方が笑」
「ははっ!」…思わず笑ってしまった。
「あ!見れた!いい笑顔じゃない〜!」
朝日が昇る方向に向かって彼女は立ち、
「ありがとうね〜辛気臭い護衛さん〜!楽しかったよ?一緒に旅できて!笑うと可愛いし、モテるんじゃない!その笑顔大事にしてね〜!」
泣いている様に見えたが、朝日でよくわからなかった…。
…オレは彼女に向けて
ビュッと弓を弾いた…。
「…オレも楽しかったよ」
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