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安くて旨い。通いたくなる道端ローカルステーキ「Beefsteak 100g」

初訪 2021.11  更新 2022.07.07


朝からでもがっつりと、炭火焼き肉のワンプレートごはん「コムタム(Com Tam)」を食べちゃうのは、特に南部ホーチミン市の人たち。

肉食系朝食が根付いたそんな街には「Bit Tet(ビッテッ)」と呼ばれるビーフステーキも定着。市内には庶民派のローカルステーキ店から欧米スタイルの高級店までさまざまなステーキ店があります。

今回取り上げるのは、その中でもローカルの方。
ベトナムの雑多な道端で食らう、若者に人気の一軒です。


(↓ちなみに肉系朝食の選択肢には、この料理もあります。)

具沢山の肉プレート「Bo Ne」も美味
薄いビーフステーキに目玉焼きやパテなどを添えた具沢山の熱々プレート「Bo Ne(ボーネー)」も、朝食の選択肢にあがる定番ストリートフードの1つ。通常 路肩の小汚い店で食べる、働く人のためのスタミナ料理で、甘辛いタレでしっかりとマリネされたビフテキが特徴。
鉄板にのった状態で提供されるので最後まで熱々で楽しみつつ、添えられたバインミー(パンのみ)を、タレや卵に付けながらいただきます。

〈参考〉VNExpress



今回のローカルステーキ店があるのは、
戦争証跡博物館から徒歩約6分の3区。

大衆的な食堂が並び、昼どきに賑わう小さな通り「グエンヤーティエウ(Nguyen Gia Thieu)通り」にあります。

奥のテーブル席もお客さんでいっぱい

店名は「Beefsteak 100g」。

アパート前の歩道に広げたプラスチックイスとテーブルが目印で、昼どきはこの道端席も瞬く間に満席になります。
若者でごった返す理由は、手頃な価格とおいしさが両立しているから。ステーキの価格はなんと約230円(3万9000vnd)〜で、この価格からお察しの通りペラペラのベトナムステーキですが、赤身のうま味はしっかり。150gならよりしっとりとした赤身肉が味わえます。

もし、暑いのが苦手…という方は、ゲートの中にある半屋内スペースへ。エアコンは効いていませんが、扇風機が効いています。

半屋内は左右で二間あり



さて、オススメメニューですが、イチオシは店名の通りビーフステーキ。
中にはダチョウやワニ肉など、珍しいステーキもあります。

・ビーフ(Beef Steak)★
・サイコロ牛
(Swinged Beef)※角切り肉と野菜炒め
・ラム
(Lamb Steak)★
・ダチョウ
(Ostrich Swinged)※角切り肉と野菜炒め
・ワニ
(Crocodile)
・サケ(
Salmon)※チーズソース
・ポークリブ
(Barbecued Ribs)
・骨付 鶏手羽元
(Chicken Drumstick)

※ビーフとダチョウは 100g or 150gから選択可能。
★は個人的推し

メインメニュー(英語併記あり/クリックで拡大表示できます)
ステーキのほかにパスタやチャーハンなどもあり


ステーキの焼き方
は下の3段階から選択可能。

・レア(Tai/タイ)
・ミディアム(Chin Vua/チンヴア)
・ウェルダン(Chin Ky/チンキー)


ソースは下の5種類から選べます。

・ペッパーソース(Tieu Den/ティエウデン)★
・BBQソース(BBQ)
・チーズソース(Pho Mai/フォマイ)
・酸っぱ辛いソース(Chua Cay/チュアカイ)
・マルベリーソース(Dau Tam/ヤウタム)

サイドメニュー(クリックで拡大できます)

サイドメニューとしてサラダやフライドポテト、目玉焼きなどが追加可能。
ドリンクはベトナム語表記のみですが、ベトナムコーヒー(Cafe den, Cafe sua)やオレンジジュース(Nuoc cam)、パッションフルーツジュース(Nuoc chanh day)ヨーグルト(Yaourt)などが並んでいます。


さて、いよいよステーキを注文です。
ステーキには少々のフライドポテトとレタス、ふんわりミルク風味のパンが付いてきます。

これだけ頼んで約780円(13万3000vnd)


一つづつ見ていくと、

「ビーフステーキ(150g)」 BBQソース 5万5000vnd(約320円)

食べ応えのある150gのビーフステーキをBBQソースで。
BBQソースはチリソースに近いしっかり味なので、個人的にはローリエや生胡椒の入った手作りのペッパーソース(写真下☟)がオススメです。

(手前)ビーフステーキ150g ペッパーソース(奥)チーズソース


「ラム肉ステーキ(100g)」 ペッパーソース 3万9000vnd(約230円)
※150gはテイクアウトの場合のみ注文可能

クセがなく柔らかなラム肉のステーキをペッパーソースで。
ベトナムではラムよりヤギ肉の方が一般的ですが、ブンタウやドンナイなどで羊を育てている牧羊場がある模様。
鉄分やビタミンが豊富で脂肪燃焼効果があるともいわれるラム肉は、モンゴルで「女性のための肉」といわれるほど、女性にうれしい栄養素が豊富です。

ベトナムでステーキを食べるときに、合わせるソースといえばこの“ペッパーソース(Sot Tieu)”が定番の1つ。
フランス料理のステーキソース「ペッパーソース(sauce au poivre)」ともよく似ていて、どんなお店で食べても比較的安定したおいしさなので「迷ったらペッパーソース」と選択を。たぶん、間違いないはずです。

「ダチョウのサイコロステーキ(100g)」 チーズソース 3万9000vnd(約230円)

こちらは、ダチョウ肉。
あの狂気を感じる走りのイメージ通り、締まった肉質が印象的。
しっかり下味をつけタマネギと炒めた上にチーズソースがかけられているので、肉自体の味はあまり分かりませんでしたが、脂の少ない肉質でさっぱりと淡白な口当たりでした。(日本のダチョウは柔らかいらしいです)


プレート脇の小皿に入っているのは、ケチャップとチリソースとマヨ。
サラダには、マルベリー入りのマヨネーズがかけられています。
(このベリーマヨはもしかしたら好みが分かれるかも。。)


ミディアムでオーダーしたときの断面。
焼き加減ゆえか下処理ゆえなのか、肉は薄めですがしっとりとしてちょうどいい焼き加減。赤身のおいしさがちゃんと感じられます。

なぜこんなに安く提供できるのか聞いてみたところ、
・牛肉やラムなどすべて、国内産の肉を使用していること
・レストラン(Nha Hang)ではなく大衆食堂(Binh Dan)のスタイルで、サービスではなくシンプルに料理のみ提供しているため
と、教えてくれました。
但し「年々物価もコストも上がり、ここ数ヶ月は赤字でそろそろ限界なので、お客さんには申し訳ないけど近々少し値上げするかも」とのこと。

もし数万vnd上がったとしてもコスパは良いので、一度行ってみる価値ありと思います。

個人的にもこの"安い早い旨い"と三拍子揃った一軒は、心強い存在。1人でサクっと食べたいときや、給料日前だけど思い切り肉が食べたいときなどに重宝しています 笑

そして、ベトナム旅行でも。おもちゃのようなプラスチック椅子とお風呂椅子に小さく座って、バイクを横目に歩道でステーキを食らう体験は、旅行のユニークな体験として。ベトナム人にまみれて食べる賑やかなごはん時間から、ベトナム旅行や生活の醍醐味が一瞬、味わえるかもしれません。


Beefsteak 100g/ ビーフステーキ100グラム
  2/108 Nguyen Gia Thieu, Q.3, HCMC
  098・419・8909
  8:00〜20:00(日曜は8:00〜14:00)
  なし
FB



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