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カフェ空間でいただく、魚介ダシのあっさり麺 「Bun Kien Xay」

初訪 2023.08  更新 2024.01.11


南国リゾートとして人気を集める、ベトナムの離島「フーコック(Phu Quoc)」。
島というだけあってウニやカニ料理、ニシンのサラダなど、新鮮な海鮮を生かしたご当地料理がさまざまあるのですが、中でも有名なのが、ご当地麺「ブンクアイ(Bun Quay)」。

透き通った魚介スープに、するりと舌触りのいい米麺ブンを合わせ、エビや魚のつみれをのせたあっさり味の麺で、現地でも愛される有名店が今回の「ブンクアイ キエンサイ(Bun Kien Xay)」というお店です。
フーコックで最初にこの料理を売り出したお店といわれ、フーコックのほかホーチミン市内にも支店(10区)があったのですが、今年、市中心部の1区にも新店舗がオープン。よりアクセスしやすくなりました。
しかも、その新店舗。まるでカフェのようなきれいで広々とした空間なので、たとえばローカルグルメ初心者でも家族連れでも、ゆったりとくつろげるのが魅力です。


 

アクセス

お店へは、中心部にあるサイゴン大教会から車を走らせること約10分。

2023年6月にオープンした、ホーチミン市2号店

1区のグエンティミンカイ(Nguyen Thi Minh Khai)通りにある、この黒い外観が目印です。

ベンチシートもあり、子ども連れでも行きやすい雰囲気

店内はローカル麺屋らしからぬ、落ち着いた空間。
回転の早いローカル店の場合「早く食べて出なきゃ」と感じるケースもあるのですが、ここはこの広さ。尚且つ先払いなので、ゆっくりと食事が楽しめそうです。

1階は、入口部分に注文カウンター、奥に調理スペース。店内には1人でもグループでもOKなレイアウトで、テーブル席が並んでいます。

2階は、さらに広い空間が。基本的には混雑時の利用になりますが、ゆったり過ごせるローカルグルメ店は貴重です。

 

 

メニュー

注文は入口のカウンターで、会計と同時に済ませるスタイル。
会計時にフードコートなどにある呼び出しタグを渡されて、それが鳴ったら奥の調理カウンターに取りに行きます。

メニューは、注文カウンター上に掲げられたコチラ☝︎
「ブンクアイ」のみで、具材の組み合わせが異なる4種類から選べます。
小さく英語も添えられているのですが、ベトナム語メインで少々分かりづらいので、簡単に書き出してみました☟

メニュー(ブンクアイ)
①エビ+牛肉+イカ = TO GAY NGHIEN  8万vnd(約470円)
②エビ+魚+イカ = TO TRUYEN THONG  7万vnd(約420円)
③エビ+魚 = TO DON GIAN  5万vnd(約300円)
④エビ+牛肉+魚 = TO BUOI SANG  7万vnd(約420円)
※エビと魚は"つみれ"です

調理台に並べられた具材

具材はフーコック産のイカをはじめ、エビのつみれや魚のつみれ、ニシンのたたき、牛肉、ネギなどがメニューによって組み合わされます。

今回は、牛肉入りのブンクアイ「TO GAY NGHIEN(エビ+牛肉+イカ)」とサトウキビジュース(Nuoc Mia)を注文してみました。

 

  

つけダレを作ろう

そして注文を待つ、およそ5分の間。
ぼーっとしてはいられないのが、このお店。
この数分間に、やらなければいけないことがあるのです。

つけダレコーナー

それが、この料理に欠かせない「つけダレ(ヌックチャム/Nuoc Cham)」作り。金柑や塩、旨み調味料などを調合する専用のコーナーがあり(1階)、チリ抜きにするなど、自分好みのタレが調合できます。

タレの作り方 は、
小皿にキンカンを1,2個絞り入れる(好みで刻んだチリも投入)
ティースプーン1/3杯の塩と、1杯のMSG(旨み調味料)を入れて10秒混ぜる
最後にティースプーン1杯の砂糖を入れて混ぜれば完成
※チリを入れた場合は、その色が溶け出してオレンジ色になる程度にしっかりかき混ぜます。

すでに調合されたものも用意されています

自分でも作ってみたのですが、すでに調合されたものの方がおいしかったので完成系を頂戴しました笑

ちなみに、料理名「ブンクアイ」の「クアイ(Quậy)」は、"かき混ぜる"を意味するベトナム語で、この"かき混ぜる"タレが、いかにこの料理に必要不可欠かを表しているよう。そんな柑橘系のつけダレは、スープに入れたり、具材につけたりしながら楽しみます。

ブンクアイはどこからきた?
「ブンクアイ(Bun Quay)」はもともと、南中部のビンディン省で親しまれていたエビ入り米麺「ブントム(Bun Tom)」が、フーコック島に持ち込まれ、現地の魚介を加えてアレンジされたもの。漁師を出迎える朝ごはんとして定着し、現地に広まったものといわれています。

VnExpress

  

 

料理

さて、ブザーが鳴ってカウンターで料理を受け取ったら、好きな席へ着席を。

牛肉入りブンクアイ「TO GAY NGHIEN(エビ+牛肉+イカ)」8万vnd(約480円)

イカやエビのつみれに牛肉も入ったこの1番高いメニューでも、ワンコインの手軽さもうれしいところ。あっさりとしながら魚介の旨みが溶け出した沁みる一杯は、朝ご飯にも、軽く呑んだ後の〆の一杯にもうってつけです。

上にかかったフーコック産の胡椒もいいアクセント

そんなスープに合わせる、ここの米麺ブンは、一般的に食べられているそうめんのような柔らかいブンよりもちょっとだけコシ有。こだわりの自家製麺を使っているため、口当たりのいいするりとした喉越しが特徴で、最後まですっきりとクリアなスープを邪魔せずに味わえます。

エビを粗く切って食感を残しているのがポイント

そして、お店の人が「できるだけ早めに食べて」というのが、このエビのつみれ(Cha Tom)。全メニューに入っている自慢の具材を、よりおいしく食べてもらうために、提供されたらできるだけ早めに食べて、とのこと。鮮度へのこだわりが伝わります。

ぜひ、自分好みのつけダレで、柑橘の風味とキリッとしまった魚介スープの変化を感じながら、島のご当地麺を堪能してみては。



「サトウキビジュース(Nuoc Mia)」1万vnd(約60円)

お店にあるドリンクは、豆乳やコーラなど最低限の数種類のみなのですが、ブンクアイに添えるなら、この「サトウキビジュース(Nuoc Mia)」がオススメ。
サトウキビジュースは、ベトナム人に愛される定番ドリンクの1つなのですが、たまに酸化するなどしてただ甘ったるいだけのジュースに当たることも。。でもここのヌックミアは、搾りたてのフレッシュな香りがしておいしいので、ぜひ挑戦を。



おまけ

余談ですが、お店に来たついでに立ち寄れる観光スポットといえば、
「サイゴン動植物園(Thao Cam Vien Saigon)※MAP」や「ホーチミン市歴史博物館(Bao Tang Lich Su TP HCM)※MAP」などが、徒歩圏内。

そのほか、5階建ての巨大書店「ハイアン書店(Nha Sach Hai An)※MAP」を覗いてみるのも面白いかもしれません。(タイミングが合えば、5階のギャラリーで企画展が開催されてるかもです。)




Bun Quay Kien Xay / ブン クアイ キエン サイ
 12D Nguyen Thi Minh Khai, Q.1, HCMC
 7:00〜22:00
 0919・762・482
 なし(祝日は休みの場合有)
HP
FB


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