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記事紹介:新型コロナワクチン、疾患との関連性を検証

今日は表題の記事を見掛けたので紹介しておこう。

記事で基にしているのは下記の論文と思われるが、データベースを基にした最大規模のコホート研究を実施し、新型コロナウイルスワクチンが神経や血液、心臓に関連する疾患のわずかな増加と関連付けられたことを紹介している。

「COVID-19 vaccines and adverse events of special interest: A multinational Global Vaccine Data Network (GVDN) cohort study of 99 million vaccinated individuals」
(Vaccine . 2024 Feb 12:S0264-410X(24)00127-0. )

基本的には今までに示唆されていた代表的なリスクが大規模研究でも確認されたという内容である。RNAワクチンに関しては心臓関連の炎症リスクが有意に高くなることが改めて確認されている。また、ウイルスベクターワクチンは、免疫系が自己免疫反応によって末梢神経を攻撃する神経障害であるギラン・バレー症候群のリスク増加とも関連付けられている。これもかねてから示唆されてきたことである。

この研究では、ワクチン接種を受けた8カ国9900万人を対象に、GVDNが「注目すべき有害事象」と見なした13の疾患を調査している。それらの中には上記の心筋炎やギラン・バレー症候群を含め、免疫系の異常に伴うものも多い。いつも述べている通り、核酸ワクチンの最大の危険性はその免疫学的な特徴と異常な免疫系活性化能力であり、免疫系疾患との関連は強く調べられるべき点なのである。

また、今回の研究は報告の多い代表的な疾患についてのみの調査である為、元々希少疾患である自己免疫疾患の大部分については対象になっていないので、注意が必要である。SLEを始めとする他の自己免疫疾患についても症例報告や最近紹介したような臨床研究がそのリスクを示唆しており、自己免疫疾患のリスク要因を持つ人に対する影響などより詳細で慎重な研究が必要である。

<追記>

同じ論文に関連して以下の記事があったので追記しておこう。

この記事でも同じ論文を引用して核酸ワクチン接種後の有害事象についてまとめている。そして以下の様なコメントを紹介している。

それでもなお、これらの有害事象が発生する確率は、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)に感染した場合の方がはるかに高い。したがって、ワクチン接種を受ける方が圧倒的に安全な選択だ

いつも言っている通り、この比較は根本的におかしい。この比較が成立するのは新型コロナウイルスに対して感染対策を全くしていない愚民においてのみである。記事でも神経系のリスクが述べられているが、そもそも神経系症状に対してはワクチンが無効である。新型コロナウイルスの危険性など語る必要の無い前提条件であり、そもそも対策として徹底した感染防御策が大前提なのである。そして、その前提に立った場合には、核酸ワクチンという危険なモダリティは明らかにリスクがベネフィットを上回るのだ。感染対策しない人間に対してワクチンを勧めるのは自由だが、賢明な人間は感染対策の徹底が大前提であって、記事の言説は根本的に考え方が間違っている。

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