#6 心踊るカフェのソノリティ
おはようございます。
あまりエアコンが普及してない国ニュージーランドでワーホリ中のケントです。
冬は暖炉の出番、煙突からあがる煙はまるで絵本の世界。
人口4000人の小さな港街でバリスタとして働いています。
カフェが舞台の今回。
そのきっかけは賛否分かれる話題からはじまる。
カフェで勉強、ありかなしか。
他人事ではないトピック。
Wi-Fiに電源を完備するスターバックスなど大手カフェチェーン。
住めるのではたいかと思うくらい圧倒的に落ち着く店内。
適度な生活音と人の気配、間接照明で照らされた机にノートやPCを開けば自然とやる気スイッチが。
朝から晩まで休みなくやっている信頼感。
たくさんのドリンクオプション。
その場にいるだけでちょっとオシャレな気分になれる。
それら全てがサードプレイスとしての存在を確立していく。
勉強したいからカフェに行く。
その気持ちはよく分かる。
筆者も家で勉強することはほぼなく実家近くのマクドナルドに足繁く通っていた。
勉強を頑張る世代、若者たちから特に支持される日本のコーヒーシーン。
週末の都内、流行りのカフェには入店待ちの列。
映え写真をSNSにポストすればあとは黙ってスマホに夢中。
誰しもが見たことあるありふれた光景。
ニュージーランドのカフェの場合
クルーズの船員時代からどの街を訪れてもカフェ(と古着屋)を巡る筆者。
かれこれ40カ国、歩いた街は数知れず。
今いる南半球には個性豊かなロースター、カフェが数えきれないほどある。
日本とオーストラリア、ニュージーランドのカフェカルチャーに見る大きな違い。
ひたすらおしゃべり
レビューが良いカフェは総じて活気で溢れている。
衝撃を受けたカフェの音。
何となくだった感覚を言語化しなくてはと奮い立たせたカフェがNZの南島、ネルソンの VICTUS。
レベルが違う一体感。
コーヒー片手に老若男女、様々な世代のお客さんたちが会話に夢中。
働くクルーたちも笑顔で意見交換、コミュニケーションを欠かさない。
店内全員の距離がとても近い。
きっとスモールトークから日常のあれこれ。
豊かな表情とリアクションを交えてはずむ会話。
喜怒哀楽色んな感情が店内を包みこむ。
1人じっくり本を読んでいる人、PCを見つめる人はいてもまじまじ真剣に勉強をしている人は見当たらない。
コーヒーカウンター周りでは色んな音がする。
カンッカン!
ポルタフィルターがノックボックスに当たる音。
ゴオオオオ…
豆を挽くグラインダーの音。
シュッ!ノズルの空ふかし音。
ジリ、ジジジ…ミルクのスチーム音はバリスタの技量そのもの。
ついつい耳を傾けてしまう一連の流れ。
会話音と調和しBGMがかすむ、むしろ最初からかかってないお店も少なくない。
オーダーしたドリンクが提供されるまでのたった数分。
五感を通して入ってくる情報で胸はいっぱい。
そんなカフェ全体の様子を俯瞰し、あぁいいお店だと勝手に納得するのだった。
カフェで勉強してももちろんかまわない。
色んな映え写真を撮ってインスタに載せてもらえたらやっぱり嬉しいもの。
しかしニュージーランドでバリスタをするチャンスを得た今思うこと。
お客さんが楽しそうにコーヒーを飲む姿を見ると嬉しい。
これこそ純粋にコーヒーをいれる喜びだと。
カフェに必要なのは笑顔と会話、少しの音楽。
もしダウンアンダー(南半球)に来る機会があれば、是非カフェに足を運んでお店の音を聞いてほしい。
カフェの原点回帰。
カフェのはじまり、色んなイノベーションが生まれた17〜8世紀のイギリスのコーヒーハウスはさぞにぎやかだったのだろう。
そんなことを考えた休日、明日から気合を入れてコーヒーを作ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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