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【断髪小説】ヘアフォールウイルス(3)感染拡大

割引あり

BS高等学校の他の生徒達の自宅にて
「ぎゃぁ〜〜〜〜〜!か・・・かかか・・・感染してる・・・」
ナチャラルな黒髪のショートカットで癖はなく、サラサラショートカット。
身長は168cmくらい。ボーイッシュで元気なスポーツマンタイプの山本 杏奈(やまもと あんな)が自宅で感染を確認した。

「う・・・嘘でしょ。
マルメナの数値・・・5。
え、もう5・・・。
えーっとえーっと、今日が5だから、
明日政府からハサミとバリカンが届いて・・・6
えーうそーーーーーー!!!!
あたし死ぬのぉ〜〜〜〜〜〜!?
って、7まで平気か。
あ、でも・・・ハサミとバリカンが届いたらすぐにでも坊主にしないとだめってこと?うーん、覚悟ができてないよ〜〜〜〜。
リンコーーーーーーーー!助けてよぉ〜〜〜〜」

はっくしょん!!
リンコが自宅でくしゃみをした。
誰かが噂でもしているのか?と思いながらも、くりくりの丸坊主頭にしなくてはならない事にひどく動揺している。
アンナもまた、元々ショートカットという短いヘアスタイルではあるが、やはり、坊主頭にすることには抵抗があるようだ。






いっぽうその頃巷では・・・

「今朝まで分かっている感染者数を発表します。
男性1854人、女性2657人です。
繰り返します。
男性1854人、女性2657人が感染者であるとマルメナアプリからデータがとれているという報告がありました。
また、マルメナアプリをまだ使用していない人も含めると、3、4倍は実際の感染者がいると思って言いと専門家は語っています」

BS高校付近の通学路にて

「なぁ〜サヤカちゃ〜〜〜ん!
俺等マジ超絶お似合いカップルじゃねぇ〜!?」

「それなぁ〜!
うちらマジ羨ましがられてるっしょ〜!
ノブオくん〜そういえばどうだった〜?
アヘフォールウィルス?ヘアファールウィルス?だったっけ〜?
マジ名前なんてどぉ〜でもいいんですけど〜、
あれあれ、あれのことだよ〜」

一人の女性は布な茶髪ロングヘア、サラサラだが毛先に少し癖があり、後ろに垂らしている。 目はパッチリのギャルメイク、 顔全体を化粧いっぱいに塗りたくり、みるからにギャル!って感じの女子生徒で背は156cmくらい。

もう一人の男性は黒髪のショーットカット、両耳にピアスがあいていて、ツリ目でだぼだぼの服装で背は168cmくらい。

「お、あ〜あれな〜、忘れてたわ〜マジだり〜〜〜し。
てか俺数値5だったんだけど〜?」

「えーーーー?マジやばちゃんじゃん!
って、あ〜しも実は5だったんだよね〜、おソロじゃん〜〜!
きゃははははは〜。
てことはさ〜、うちらまとめて坊主じゃねぇ〜?」

「マジそれなぁ〜!
俺なんて別に元々髪?そんなきにしねぇ〜し、ちゃっちゃと丸めちゃうけどね〜」

「え〜マジか、ノブオうけるぅ〜〜〜!
てかあ〜しも、全然坊主とか超上等ぉ〜〜!
むしろギャルの坊主女性とかかわいくねぇ〜?
今すぐ丸めたいぐらいだわ〜」

「え?マジカ、じゃ〜一緒に丸めねぇ〜?」

「お、ノブオ〜、マジナイスアイデアじゃね?」

ピピピピピピピ

「あ、わりぃ〜、スマホなってるわ〜。
あ、親からだし。なんか、うちにバリカンとハサミが届いたらしいよ〜。
サヤカちゃんさ〜、今から家で丸めねぇ〜?」

「ノブオいいじゃん〜!丸める時、今きたっしょ!」

二人はノブオの家にそそくさと向かい、家へ入った。
段ボールには、バリカンとハサミが入っており、
ノブオ達は、きゃっきゃウフフしながらバリカンとハサミで遊びながらテレビを付けた。
そこではニュースキャスターが慌てた素振りでニュースを読み上げる。

「え〜。速報です!
ただいま入ったニュースによりますと、ヘアフォールウィルスの感染者に関してですが、以前伝えた内容に誤りがあったと専門家からご指摘を頂きました。
丸坊主になれば感染症は抑えられて、死に至ることはない。なので、バリカンとハサミを支給して、男女問わず、ただちに坊主になってください。そう伝えていましたが、一部誤りがありました。
正しくは、好きな人から髪の毛を坊主に切られた場合、ヘアフォールウィルスの効果はなくなり、マルメナの数値が0になります。
繰り返します。行為がある人、好きな人から髪の毛を坊主頭に丸められた場合のみ、ヘアフォールウィルスの効果がなくなります」

「え?びびったし、なんだし、
なんだ〜、それなら別に楽勝じゃねぇ〜うちら?
うちらバチバチの両思いっしょ!」

「あ、あぁ・・・そうだな!うちらバチバチっしょ!サヤカ、愛してるっしょ」

「いえぇ〜いい!!!」

二人はハイタッチをして、サヤカがさっさとはじめるっしょと言いながら、バリカンとハサミを手にとり、ノブオの髪の毛を早速刈ろうとしている。

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