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「失敗しちゃダメだ」を覆す、いい失敗の話をしよう。

「失敗しちゃった…できてない…自分に価値なんてないんだ」

ちょ待って、その失敗、実はすっごくいい失敗じゃないですか?

失敗の質と内容について考えることで、な〜んか吹っ切れることができる(かもしれない)お得な話を、今日はしましょう。


うつヌケハック担当者、株式会社イメジンの日野成美です。

前回の記事はこちら💁‍♂️


今日は土曜日の更新です。昨日までコア業務がウルトラ忙しくて、台風接近してるって忘れてました。

低気圧で昨日後半は寝てました。てへ。申し訳ないです。

ただ、うつヌケハックの趣旨は「つらいときは、自分をいたわる」。

暴風域に入った昨日午後はうだうだ攻殻機動隊観てましたが、今後も台風や気圧異常の日はうつヌケハックお休みする可能性が高いです。

ぜひみなさんも、つらかったらお休みしてください。いつもお読みいただき、ありがとうございます!


さて。

すぐにできてないとダメ人間症候群」と私が呼ぶものがあります。

うつ状態、というか完璧主義で心やさしいメランコリー親和型性格だと、完璧を求めすぎる傾向が存在。

「すぐに(次の瞬間に)完璧なものができていないと、自分には価値がない」

と、健康な人からみるとなんというか…こう…遠い目をしたくなるような…物理法則無視の魔法を実現しようとしてポシャります。

脳のバグという物理的要因によるものもありますが、もう延々とできてないところを責めてるわりに、自分に対して失敗を許さない。


そもそも失敗っていいことじゃね?

と、日野は個人的な経験によって考えています。

今日は「失敗」にパラダイムシフトを起こすことができる、失敗して延々と自分を責めるアクションを従来比10分の1に減らせる、すっごくいいお話をしましょう。


ズバリ、いい失敗と悪い失敗の話です。

失敗したら死ぬマンだった日野の、恩師のはなし

はーい日野の子どもの頃の話するよ!雪見だいふく体型の現在から、スレンダー雪柳のような美少女だったあの頃!

まー私自身がガチマジで「すぐできないとダメ」「失敗したら死ぬ」と思ってました。


理由は、なにをしてもdisられる環境だったから。

学校、家庭、どちらも善悪の基準は周囲の機嫌次第。

特に学校では「座ってるだけでキモい」みたいなことを言われることでパワーバランスを保ってた環境でしたし(そーいうの平然と口にできるてめーの倫理観がキモいぜって思ってた)

一周回って「いじめられても自分が傷つくかどうかは自分次第。品格が堕落するのは相手。反応することは下等な対応だ。スケープゴートが必要な組織運営であることを承知して登校しているのだから、言いたいだけ言わせておいた方がパワーゲームとして健全」と悟りを開いていたような小学生でした。当時の私がけなげすぎて書きながら泣きそうです。ぐす。


が、子どもは勉強しなければならない。

脳みそふかふかフレッシュ時代に勉強さえしておけば、この国では将来は東大を卒業して総理大臣だって狙える!まぁ私の将来の夢は作家だったけどね!


いじめ対処が能率悪いから、学校以外で勉強したほうが効率ええな(※当時から効率厨)!と悟っていた私がフリースクールに移ることができたのは、物理的に学校に行けなくなった中学3年生以降。

その頃にはもう重度の鬱状態で、横になって寝ると起き上がれないので椅子で寝てました。

フリースクールでは数学と英語を重点的に教わったのですが。

この時の恩師がハイパー。


ある日フリースクールの教室で、じっと銀縁メガネの奥から私の解いた数式を見て、恩師は言いました。

「成美、これはいい失敗だねえ。うん、すっごくいい失敗だよ」

なに言ってんだこのメガネ。と本気で思ったものの、つづいて恩師が言った言葉は私の人生を変えました。


成長につながり、仮説・推論の正しさを保証する失敗やミスはすべて「いいミス」。

考えの流れが間違っていたり、人道的・倫理的に支障が出るものは「悪いミス」。


で、今回の失敗がいかに筋がいいものかをとうとうと恩師は語ったのです。

考え方も合っている、数字を取り違えただけ。この流れを作れたのはすごいことだから、次から気をつければいいだけのすごくいいミスだ、と。

失敗することのメリットを真に私が悟ったのは、15歳のあの教室でだったと言って過言ではありません。


これまでは、相手の不明確な基準にそぐわなかったら「ミス」。

かつ、ミスをすると人格や尊厳を否定され、身の安全が保障されないので「ミスをしたら死ぬ」という危機管理で生きざるをえませんでした。

が!


なるほど、ミスをいい失敗と悪い失敗に分けたほうが、絶対的に効率ええな!(※効率厨)

いいミスいっぱいしよーっと!また褒めてね!


と、恩師にむかってサムズアップした、あれから20年。

いい失敗と悪い失敗があり、最初の3ヶ月は全部いい失敗だ!!

32歳になった私はなんの因果か今、新人教育とかをやっている!

そう、マネジメントってやつだ!なんでだか知らん、気づいたらやってた!いろいろあって、今は正式にマネージャーです!


私は恩師の教育のおかげで、人間には成長のフェーズというものがあると知りました。

スノーボードやスキーでまず転びかたを覚えないと、危なくて仕方ないように。

空手や武道で受け身を身につけないと、命の危険があるように。

正しく転んでミスする過程を経ないと、人間は適切にのびやかに成長できません。


多くのうつ病マン、いえ日本人が、失敗を極度に恐れます。

「失敗したら死ななければならない」くらいまで思い詰めています。

最初から完璧にできないとダメ、失敗したらすげー怒られる、と。

失敗やミスをどんどんしよう!チャレンジしよう!と誰かから言われても、彼らは絶対に失敗しません。

失敗は死刑執行だと思っているからです。


あのね。

どこの職場も「最初から完璧にできないやつはクズ」とか、思ってないから。

たしかに「採用面接で言ってたよりも、できる人じゃないなぁ…」と思うことはあるかもしれんけど、それは期待値の問題であって、最終的にできるようになればいいとだいたいの人は思ってる。


そして新規業務などをくまなく頭に入れて、それに慣れるための必要な時間は平均して3ヶ月〜半年。

私は、あたらしいことにチャレンジした最初の3ヶ月は、すべていい失敗だと考えています。

のびしろしかない!正しく転んで筋肉の使い方を覚えるといいと思う!


なお、どんな仕事でも絶対に守るべき基準、決まりというものはあります。

上司や同僚、個々人の人生が積み上げてきた「許せないポイント」も存在します。

たとえば私は親に時間の約束をしょっちゅう破られたトラウマもあり(ファミレスにでかける直前にクライアントから電話かかってきて、子どもは1時間待ちぼうけが当たり前だった)お金がからんだお仕事などで納期や約束を守らないことに対し、めちゃくちゃ厳しいです。


うん、まじでそこになると鬼。秘蔵の虎徹を抜いて「何か言い残すことはないか」とか口にするんじゃないかと思う。

仮に自チームなら自分のごはんとヨガの時間削って巻き取りにかかるし(睡眠時間は削らない)、自分が安全に生きるために約束や期日は守ることを徹底してるからほんっとにマジで納期破りは脊髄反射で怒っちゃう。

自分のチームで納期超過が起こったことはないんですが、みんな頑張ってくれてるんですが、なにを言いたいかって言うとね。


最低限守ることさえ守っていればいいんです。

いずれ書くことになると思うんですが、うつ病マンは自分のコア業務を着実にこなすことができれば花まる100点満点です。

あとは、成長するために、いっぱいいいミスをすればいい。

悪い失敗をしてしまった時

さて、いざ失敗しちゃった〜!てへぺろで済みそうにねえ!みないなガチやばめの悪いミスをやっちゃった場合。

この場合も腹を切る必要はありません。その兼定だか村正だかをおしまいなさい。

さっき日野は「納期守らないやつは斬る」みたいなこと言いましたが、うつ病マンは脳機能の低下にともない、ケアレスミス増加や稼働量低下を引き起こしています。


次から「できないこと」を加味したスケジューリングをすればいいのです。

自分が「できないことがある」のは恥ずかしいことではありません。

うつ状態の現在においては、できないことがあるのは正しい体のコンディションであり、それをカバーできる体制を整えればいい。

そしていずれ、うつは癒すことができます。苦手なことは他人に任せて、自分のできることをすればいいのです。


なお、こないだ数字のケアレスミスをして凹んだ日野がやったことがこちらだ!

・再発防止の改善策を立案、実施する
・疲れてるんだな自分、と寝る(原因がオーバーワークだったので)
・落ち込む時間は区切る(5時まで落ちこんで、それ以降は切り替えよ〜)

弊社Yさんごめんなさい!助かりました!


あと「長年この仕事をしているが、何が仕事の本質なのかわからない」って場合は、おとなしくコア業務はどれなのか、マネジャーかリーダー(課長とか部長ね)にお聞きなされ。

納期、クオリティ、数字、正確性、流れが合ってるか、どの仕事も求められる水準や基準は違うから、そのチームのベテランとかすげー仕事できる人に聞いてみよ!


あと、自分を大事にすることと「失敗を言い訳する」ことは違います。

ミスが起こったら謝る。それが一番、自分を大切にできる方法です。

そして説明責任を果たし、原因を究明し、責任を引き受ける。



背負ったほうがいい重荷もある。

「できなかったから、どうしよう」を考える人間の特権を、手放してはいけません。


自分を大事にすることは、自分自身の責任をきちんと背負うこととコインの裏表です。

あなたは失敗を乗り越えられないほど、無力な人じゃない。

だからぜひ、失敗して、それを糧にしてほしいと思うんです。

うつ病は「悪い失敗」なのか?

で、そもそもですよ。

うつ病になったことは、人生において「悪い失敗」なのでしょうか?

病気になって人に迷惑かけて(ry)いかにも本人の自業自得な最悪ミスのように思えるのではないでしょーか。


うつ発病は、体調管理、ストレスマネジメントの失敗です。

それは、次から気をつければいいだけのことです。

そのための方法も、今は世の中にたくさん蓄積されています。


ただ私は、自分がうつ病になったことは必要だったと思ってます。

ミスや失敗ですらなく、必要なことだったと。


……いやぁ、あらためて子ども時代を思い返したけど、うつ病になる以外の選択肢なかったよね。ストレスマネジメントとかセルフケアって発想をしたら学校に行けなくて、学校に行かないと保護者の負担につながるっていう状況なら、もう徹底的に自分を殺すしかないよね。

環境で適応して生きるために、うつになることは必須だったわな。


自分の後に生まれてくる子どもたちに、そんなことはさせたくないから。

成長することが必要な人間に、楽しく成長してほしいから。


いい失敗、たくさんしましょう。

悪い失敗したら、改善してみましょう。

私は今後もたぶん、言い続けます。

自分を責めるのは悪い失敗だけでいいんです。

そうするだけで人生がきっともっとラクで楽しくて快適になるから。


あなたの今日の失敗も、きっと、未来につながるいい失敗。

今日したミスは、いい失敗ですか?それとも、改善できる悪い失敗?

次回、10月4日(月)更新!「怒られる恐怖をふり払う、全集中の魔法」もしくは「ねちっこい怒りは子どもの自分の雄叫び〜インナーチャイルド説ってどうよ」の予定。
お楽しみに!


うつヌケハック質問箱はこちら📦


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