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病院マネジメント系スタッフにおける井の中、脱出論


■内ばかりを見がち

病院内である程度のキャリアに到達すると、そこそこできるようになってきます。

そして、
"なぜ、みんなもっとやらないんだ!
私はこんなにやってるんだ!
なぜ、なぜなんだ!みんなもっとやろうぜ!"
となってしまうことも、しばしばかと思います。
頭がギンギンに冴えているミドル層に陥りがちな精神状態です。

しかし、これではだめだ!
嘆いても仕方ない!
そんな時はもしかしたら、
"7つの習慣"が良い処方箋になるかもしれません。
これを読了して頂くか、面倒くいさなら
本稿を読んでいただきたいです。

これは未来の私のパートナー(チームメンバー)やミドルに向けて綴ったエッセイです。


先述ような状態に陥った時、
そんな時にどうするのか。

いまの私の上司の格言の引用で申し訳ないのですが、まずは、
「外の世界を知る」こと。
これが手っ取り早く対処する際の最良の処方箋ではないでしょうか。

井の中の脱出論として、4段階のステップをご紹介します。

■1st.Step_外の世界をしる(学会にいく)

とにかく、何かしらの学会に行ってみる。
セミナーよりも学会に、です。

学会は、他病院のワークメソッドが聴き放題です。
不思議なことに学会では、皆さんが自分たちの取り組みを披露しあっているのです。
共に高め合おうぜ!って感じでしょうか。

そこでは、「うぉーこの人すげーっ!」
と思える人に出会うことができますし、
「あ、これくらいなら私にもできる」
と盗めるメソッドもあったりします。

最初は
「病院事務員が学会に行って何すんのさ。
意味わからんし。は?」

と思うかもしれません。
騙されたと思って、一回行ってみてほしい。
意識高い系の人たちは普通に参加してます。

どうせなら、全国大会に参加して頂きたい。
ハイレベルな分析報告や業務改善のネタの宝庫になっています。
もちろん、しょぼいやつもあります。

事務員で参加できそうな学会は大体以下が挙げられます。

診療情報管理学会(診療情報管理士※)

医療経営士学術大会(医療経営士)

医療マネジメント学会(誰でもOK)

医療情報学会(医療情報技師※)
※資格なしでも参加は可能

これらの学会(他にもいくつかありますが)は、普通に事務員さん達がバンバン演題を出しているので、非常に面白いです。
他にも講演が組み込まれているので、有名な講師の先生の話を拝聴することができます。

なので、まずは病院事務員の場合にはやはり学会に行ってみることだろうと思います。

■2nd.step_学会に出る

そして、学会にいけばもしかしたら、
既に「自分も演題だそっかな」となる可能性が高いと思います。

手始めに医療マネジメント学会の地方会に演題を出してみるのが手っ取り早いと思います。自分のやってきた仕事を5分でオーディエンスに向けて発表します。
※審査はほぼ通ると思います。

すると、イケてる演題の場合は、同属の先輩や同世代の方から声をかけられるようになります。
そこから、仲間が少しずつ増えていきます。

まず、これで、外の世界を知るというステップを踏みます。

■3rd.Step病院外の人達とのコミニュケーション

学会に出続けも、突き詰めると、
具体的なノウハウや自分にとって真に役に立つレベルまでの成長までは手繰り寄ることはなかなか難しいです。
学会はある意味、ショーケースです。
「私、こんなことしてみたけど、どや?」
みたいな感じです。

「どや?」に、「そや!」で返して、仲間を増やす。
そうすると、「あの分析、どうやってるんですか?
」と深堀できるような関係が始まります。
もう、この辺の時点で、冒頭の精神の痛みはどこかに吹っ飛んでいるはずです。

しかし、これだけでは満足しません。

■4th.Step多方向の師匠をみつける

次のステップとしては自分の上司だけではなく、院内外にいる様々なセクターの職種をメンターとして自分の中で決めて、弟子入りする、という精神作法です。

これにより、様々な知見を自分の中に取り入れていくことができるようになります。

経理といえば、あの師匠
医事といえば、あの師匠
看護といえば、あの師匠
治療といえば、あの師匠

これを院外でも構築していけば、何かの時には相談できる環境が次第に整っていきます。
自分一人だけで考えるのでしんどくなるのです。
異なる視点や異分野、外の常識、等を幅広く取り入れて、問題解決の糸口を探すことが肝要です。

最近、私は、
・マーケティングの師匠
・コストマネジメントの師匠
に勝手に弟子入りしています。


そのような
"セルフモデリングのための多方向メンター制度"
を自分の中で作り上げていくという非常に画期的(自画自賛してすみません)な自己成長モデルを提唱します。

社内で、院内で燻っている有能な若いソルジャーは世界観が狭まりがちです。
かつての私もそうでした。(有能ではないです)

自分の上司だけ相手にしていると、
その上司をいかに攻略するかばかりを考えてしまいがちです。
本当はその先にある真の問題をクリアすることが目的のはずですが、目の前の壁しか見えない。

■メンターとはWin-Winに

この院内外のメンター制度ですが、ただ単に自分勝手に弟子入りするのでは師匠もただの迷惑なだけです。
自分のストロングポイントを師匠に還元できるような気概で日々の仕事をやらないと、いつかは無視されることになるかもしれません。ただ、質問しかしてこないやつは本当にうざいと思います。
なんかこいつはカワイイなとかそういうキャラなら別ですが、意欲だけあって空回りするやつの相手は疲れるだけです。
師匠を選び、弟子入りする際には、きちんと師匠のことも考えるべきだと思います。

"人脈"という言葉はあまり好きではありませんが年相応の人脈形成、これは自分の成長にとって大変貴重なものとなります。
無論、燻っている若いソルジャーに対してのエッセイですので成長意欲のないビジネスパーソンには全く参考にならないメソッドです。

■気軽にアクセスできるコミュニティ

この私が提唱するセルフモデリングのための多方向メンター制度を構築するには、ある程度の年数が必要ですし、外に出て行くという行動も必要です。
コストもかかります。
地方に住んでいればなかなか学会にも行けないでしょうしセミナーやユーザー会などにも足が遠のくと思います。
東京や大阪福岡などでは学会やセミナーが頻繁に開催されていますが、地方ではなかなかその参加の機会すらありません。
地方では圧倒的に不利です。
こういった問題意識を私は予てから持っており、院外での様々な活動を通じて知り合った有志の皆さんと細々と Web チャットを使ったコミュニティを作りました。

前回の投稿でもご案内した
(仮称)病院経営戦略カンファレンスです。

院内で起こる様々な問題を院外の諸先輩方に尋ね、問題解決の糸口を探ることができます。

このような取り組みが繰り返され、全国の病院が一つでも運営改善、経営改善され経営の質が高まれば、地域の医療の底上げにもつながると考えています。
最後は何か宣伝のような形になってしまいましたが私たちと一緒に高め合っていけるような方にご参加していただきたく門戸を広げておりますので是非ご一考いただければ幸いです。

この Slack によるコミュニティ、
(仮称)病院経営戦略カンファレンス
※会費は無料
詳細は前回の記事をご参照ください。

本記事投稿時点での募集枠は残り2名となっています。

ヘルスケア産業にお勤めの皆さんからもお問い合わせを多数いただいており2次募集では病院スタッフ以外の企業の方のご参加も検討しています。
時期を見て募集したいと思いますのでその際にはどうぞよろしくお願いします。