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2020明治安田生命J3リーグ第18節 ガイナーレ鳥取戦 プレビュー(前編)

 皆様ご機嫌いかがでしょうか?
 FC今治は前節の福島ユナイテッド戦では5試合ぶりの勝利、10試合ぶりの複数得点を達成しました。久々にこの企画をやるのでとにかく勝ってくれてよかったなぁというのが本音です。笑
 すでに死語となりつつある…というかなってる感のあるプレミアムフライデーに今治市内某所でサポーター仲間であるReiさんと今回のプレビューについてよもよも話してきました。編集の方は私あっきーでお届けいたします。

 プレビューの前に少しばかり前節福島戦のおさらいをと思います。

まずスタメンはこちら 
※DAZNのスタメン配置を参照しています

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 前節SC相模原戦からのスターティングイレブンの変更点として、その試合累積退場となりこの試合出場停止となった上原選手に中野選手が起用されたことでしょう。
 また駒野選手に替わり山田選手が起用されています。
 ちなみに中野選手は今シーズンならびに記念すべきJ3初スタメンとなりました。試合前のTLでは圭選手スタメンだー!とのツイートがよく見られました。

 ベンチ入りメンバーに関しては、今治市出身の大卒ルーキー近藤高虎選手が待望のベンチ入りとなりました。

試合概要

 特に立ち上がりは福島にボールを支配され、相手FWイスマイラ選手を中心に迫る福島の攻撃に遭ったが、試合を通してとなるとCBの2選手を中心とする守りで結果的にはクーンシート(無失点試合)を達成。      
 攻撃面では時間を追うごとに徐々に福島陣内に侵入し主導権を握ります。
 待望の先制点は前半44分、右サイド原田選手からの浮き球のパスを林選手がPA内(ペナルティーエリア)で胸トラップし、相手のディフェンスを受けながらもドリブルで攻め上がり右足でゴール前にクロスを供給。相手GKとDFの間に飛び込んだ桑島選手が頭で合わせて先制
1-0で前半を折り返します。
 そして待ちに待った2点目は後半40分、またも左サイドをドリブル突破した原田選手がサイドに開いた澤上選手にパスを出し間髪入れずに左足からダイレクトクロスを供給、交代で入った岡山選手・片井選手が相手ディフェンスを引き付け彼らの頭上を越えた先に走り込み、バウンドしたボールを抑えのきいたボレーシュートで突き刺したのは駒野選手!! 
 駒野選手の今シーズン初ゴールで2-0としてその後は危なげなく試合をクローズしました。


 2020明治安田生命J3リーグ第17節
 対戦相手・福島ユナイテッドFC
 試合会場・とうほう・みんなのスタジアム
 試合結果・2-0 勝ち点3獲得
 順位 9位(暫定)
 通算成績 6勝7分4敗 
 勝ち点 25
 得点 16 失点 12 得失点差+4
 

と、ある 変化

 お気づきになった方もいると思いますが、前々節の相模原戦からDAZNのスタメン表記に15節までのそれから変化がありました。
 J3第15節・秋田戦スターティングイレブン
 DAZNのスタメン配置図を参照しています

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4-4-2の見慣れた配置であったように思います。
 それが相模原戦からは 
 DAZNのスタメン配置図を参照

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と4-1-3-2の様な配置がなされていました。
 この4-1-3-2の形も2列目の3人がひしめくというより中盤の4人がひし形(ダイアモンド型)の方が近いかもしれません。
 しかし、これらはあくまで試合中の配置の一例であり、試合展開によって変化があります。
 守備時に関しては楠美選手・橋本選手のセンターハーフ2枚で守る4-4-2の形になる。また状況によっては楠美選手がセンターバックの位置に降りて瞬間的に3バックになることもあります。
 攻撃・組み立て時には橋本選手がパスの出し手にも飛び出すアタッカーになり、相手にボールが渡った際には前線からボールを追うファースト・セカンドディフェンダーとして機能します。
というのが大枠の約束事のように思います。

 けれど、上記の約束事に関しては15節迄と16節以降に変わりはありません。なにが変わったかのかと言われると、ある選手の起用が違っています。


明らかな、変化


 それは澤上選手の起用法です。15節までは2トップの一角として、16節からは左サイドハーフ(SH)として起用されています。
 夢スタで彼のプレーを見た方は、最前線で体を張る彼の姿が印象に残っていると思います。それを見ているからこそ、利き足は左だけど彼は体が大きいのになんで左SHで使うん?と、この変化に疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますので、彼を左SHで起用する利点を挙げますと ※まだ生で見ていないので推測の部分もありますが
①チーム全体の守備力の向上
 彼の特徴である体の強さ(フィジカル)を生かして、特に競り合いが必須となるセカンドボールを自分たちのものにしやすいこともそうですが、最前線でプレスをかけ続けるファーストディフェンダーとなるよりサイド・中盤の位置でフィジカルを生かしてボールと奪い取るセカンドディフェンダーとして稼働した方がチームの守り方として適しているとの判断ではないか。
②90分走り抜く持久力 
 これも彼のフィジカルに由来するものですが、90分余裕で走り抜く持久力を持ち合わせているからこそ今治のサッカーで一番消耗が激しいサイドハーフの位置で起用したくなるのかなと。
③飛び出しが特徴の選手を生かせる
 
今治で飛び出しが特徴というと桑島選手ですね桑島選手が左SHに入る場合は必然的にゴールから遠い位置(ペナルティエリア外)でプレーする時間が長くなり、彼の特徴が生かせる状況とはいえません。
 澤上選手加入前は桑島選手と林選手がツートップを組む試合が多かったですが、ツートップがサイドに流れてボールを受けることも多く、桑島選手がサイドに流れてボールを持つと、これもまた必然的に彼の特徴が消えてしまう状況となるわけです。
  サイドで澤上選手が独力でボールを収められるとツートップがサイドに流れる動きというのが少なくなり、その分ゴール前でチャンスを窺う。という展開も増えるのかもしれません。
④左足ダイレクトでのプレー
 実際に福島戦の2点目に至るクロスも澤上選手の左足からダイレクトで供給されたものでした。あそこで原田選手からのパスを受けたのが利き足が右の選手だとクロスを上げる際に切り返す必要性があり相手に守りの準備時間を与えることになるのと、左サイドから右足でクロスを上げてもアウトフック(ボールが逃げていく)の角度がついてしまうので後ろから飛び込んできた味方選手がボールに触れるより先にタッチラインを割る、相手選手に先にクリアされるという可能性もあります。
 左足でクロスを上げるとハイライト映像のようにインフック(ボールが迫ってくる)の角度が付き飛び込んできた味方選手がボールに触れるのが早くなる場合もあります。
 常にスタメン起用される選手で利き足が左、そしてサイドの選手となると上原選手くらいであったので澤上選手のサイド起用というのはこういった点も考慮されているのと思います。

と、いった点が澤上選手をサイドで起用したのではないかという推測であります。

勝利への執念

 先日、自分(あっきー)の大好きだった選手であり、キャリアの最後はサガン鳥栖でもプレーした元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスがある媒体のインタビューで「僕が好きなのは競争だと気づいた」という一節を残していました。
※詳細はこちら https://qoly.jp/2020/09/16/fernando-torres-on-japan-j-league-iks-1
 リュイス監督もスペインの出身で、一概にスペインの国民性とは言えないとは思うのですが、個人的にも福島戦の後半、特に残り15分の采配・プレーを指示する様は、勝利を目指しての執念、競争で負けてたまるかという気概がそのままトーレスのインタビュー記事と重なりました。
 今治にも「闘う」というメンタリティを植え付けてほしい。戦う軍団になって欲しいと思いました。
 福島戦最後の15分、今治出身の近藤高虎選手(初代今治藩主と同名だよ!)が原田選手と交代して新たな鼓動を感じたり…。

最後にはこういうメンバーになってましたが

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最前線から片井選手と岡山選手が猛然とプレスを仕掛け、2点目3点目の風穴を開けようとし、澤上選手に飯泉選手はハイボールに係るヘッドでの競り合いを制して中野圭選手は執念で走り抜く…。
そんな熱さも感じた久々の勝利であったと思います。


 ちょっと前の試合の振り返りが長くなってしまったのでここまでを前編として、後編で明日(というかこの時点では今日)のホーム鳥取戦のプレビューをお届けしたいと思います!

 この項、了。

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