ゆく河の流れは絶えずして
地元に戻ってきて一晩経った。帰って早々知人にお土産を持っていったり、そこでまた新たな出会いがあったりとバタバタしていて、ようやく今一息ついたところだ。
一日で600キロを移動するのは非常に疲れた。でも頑張ればできるもんなんだなと思った。
今までは一泊して移動していたので四国は「別の世界」感があったけれど、丸一日で帰ると本当に地続きなんだという実感がある。道も空も、確かにつながっている。(ただし香川徳島の県境付近は霰や雪で悪天候で、視界が狭くて怖かった。帰るのが今日だったら本当にヤバかったと思う……)
こちらに帰ってきて何人かと話すと、みんな口を揃えて「楽しんでるね」と言う。果たして自分は楽しんでいたのだろうか。この二ヶ月を総括して「楽しかった」で良いのだろうか。その辺についても考えてみたい。
この二ヶ月で、自分は何を経験したのか?
まず、印象に残っていることを書き出してみたい。
昔々、あるところに読書ばかりしている若者がおりました。彼は自分の居場所の無さを嘆き、毎日のように家を出ては図書館に向かいます。そうして1日1日をやり過ごしているのです。 ある日、彼が座って読書している向かいに、一人の老人がやってきました。老人は彼の手にした本をチラッと見て、そのま