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広辞苑を読む。25(「あ」最終章)

ついに、この日がやってきた。広辞苑を読み始めて25日。やっと、やっと「あ」から抜け出すことができる!

初日。正直ここまで続くとは思ってなかった。

そういうわけで、今回はP119【安全週間】から読んでいこう。



【安全神話】安全に関する神話。根拠もなく絶対に安全だと信じられていること。「原発の—が崩れる」

やはりこの例文が載ったのはこの版からだろうか? 壊れたはずなのにまた新たな神話が打ちたれられそうなのは複雑。

【安全保障】外部からの侵略に対して国家および国民の安全を保障すること。各国別の施策、友好国同士の同盟、国際機構による集団安全保障など。近年、人間の生命と生活の保全を重視する「人間の安全保障」という概念も提唱。
できるならやっぱり抑止力じゃない方向でなされたほうがいいんじゃないかなぁと思うけれど。色々と難しいテーマだ。

【安全保障理事会】(Security Council)国連の主要機関の一つ。米・英・ロ・仏・中の五常任理事国と、総会で選挙される非常任理事国とで構成され、国際社会の平和と安全の維持を任務とする。常任理事国には拒否権が認められている。安保理。
「平和と安全の維持」とは……? 最近読んだ本でも国際社会の枠組み自体を考え直す必要が説かれていて、本当にそうだよなあと思う。しかしこの構成をどう解体してゆくのか。

【安息角】粉体や粒状物を積み上げた時にできる斜面が崩れ落ちずに安定する最大傾斜角。円錐形とみなし、水平面と母線の角度で示す。休止角。
どういう状況で用いられるのだろう。砂利山とか作るとき?

【安息日】(Sabbath ラテン)(アンソクジツ・アンソクビとも)①ユダヤ教で、週の第七日。金曜日の日没から土曜日の日没まで。この日は一切の労働を行わず、創造の際の神の安息に至る。②キリスト教で、イエスの復活を記念する主日(日曜日)。
宗教の違いだけでなく、教派によっても色々あるらしい。何が「労働」なのかも難しい。

【アンダルシアの犬】(Un chien andalou フランス)ブニュエルとダリが一九二八年にパリで共同制作したシュルレアリスム映画。作者二人が見た夢の断片を繋ぎ合わせて具現化した。
観たい。

【アンダンテ】〔音〕速度記号。「歩くくらいの速さで」の意。
歩くの速いってよく言われるので、多分思ってるよりちょっとゆっくり。

【アンチクライマックス】強い口調を次第に弱くする修辞法。漸降法(bathos)。
個性的なブログとかでたまに見るやつ!

【アンチック】①活字の書体の一つ。片かな・平がなの肉太の文字。太さ一様のゴシック(例「ゴ」)に対して、やわらかみを特徴とする。(本辞典の項目の見出しに用いたかな文字がその実例)
これ、広辞苑でいちばん直感的にわかる項目では? 「」のところもちゃんとゴシックになってるし(ここと【ゴシック】の項目以外でゴシック体使われてないのでは?)。

【安着】②無事に到着すること。「—を知らせる」
無事つきました! じゃなくて 安着しました! でいいのか。便利だ。

【あんちょこ】(アンチョク(安直)の訛)教科書で学習する要点が記されていて、自分で調べたり考えたりする必要のない参考書。虎の巻。
なんか聞いたことはある。漢文とか訳すの面倒で教科書ガイド使ってましたね……。

【アントレプレナー】企業家。起業家。独創性と冒険性によって、いわゆる経営者と区別していう。アントルプルヌール。
これも聞いたことはある。単語のイメージと意味が結構違う感じ。

【アントロポロギー】人間学。人類学。
初めて知った。

【アンナ-カレーニナ】Lトルストイの長編小説。
幸福な家庭と不幸な家庭のところだけやたら聞くけれど、内容は全然知らない。読まなきゃなあ。

【あんにゃもんにゃ】「なんじゃもんじゃ」に同じ。
猫語ではない(その2)。ちょっとかわいいな。

【案の定】(多く副詞的に)思ったとおり。予期したとおり。
手で書いたら案の上って書いちゃいそうだけれど、定。

【塩梅・按排・按配】(「塩梅」(アンバイ)はエンバイの転で、本来別系統の語であるが、混同して用いる。「案配」は代用字)①塩と梅酢で調味すること。②物事のほどあい。③ほどよく並べたり、ほどよく処理したりすること。
でも塩梅以外のアンバイって見たことがないなあ。

鞍部あんぶ】山の稜線のくぼんだ所。たおり。
クラブじゃなかった!

【安楽庵策伝】江戸初期の浄土僧・茶人・笑話作者。落語の祖といわれる。
落語の歴史も気になるところ。江戸時代にはすでにあったのか?



そして、ついに「あ」最後の単語が……


【安和】(年号)→あんな


参照項目かい!


という感じで、広辞苑の「あ」を全部読みました。
最初の方の単語とかもう全然覚えてないし、「あいやのほろほろ」ぐらいしか思い出せないのですが、まあそれはそれとして次回は【い】を読んでいきたいと思います。
ありがとうございました。

昔々、あるところに読書ばかりしている若者がおりました。彼は自分の居場所の無さを嘆き、毎日のように家を出ては図書館に向かいます。そうして1日1日をやり過ごしているのです。 ある日、彼が座って読書している向かいに、一人の老人がやってきました。老人は彼の手にした本をチラッと見て、そのま