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【本紹介】斉藤 淳:アメリカの大学生が学んでいる本物の教養

□紹介する本

アメリカの大学生が学んでいる本物の教養 (SB新書 605), 2023/1/6
斉藤 淳 (著)
SBクリエイティブ

□メモ

著者について興味を持ち読んでみた。
著者は山形の地方出身でありながら、好奇心に身を任せて、図書館や、上智大学ではバイトをしつつも本を買い、勉強を続け、イェール大学への進学をした。
イェール大学を卒業後、研究者としてではなく、地方に貢献したいという思いから、衆議院議員に立候補、当選するだけでなく、英語や受験を中心とした塾を山形と東京で経営し、政治家だけでなく、経営者として活躍している。

自分は政治に関わろうとは思わないが、
地方への教育分野での貢献方法として、塾経営は一つ良い方法だと思う。

著者によれば、
「教養人になれば自然とエリートになる」
という。
すなわち、自分が見出せなかったり、世の中への貢献につながる手段が見いだせない人間は、教養が足りないのである。

さて、教養とは何か?
著者のいう真の教養は、
「自分の意見を根拠を持って持つこと」
「他者の立場を理解した上で議論ができること」
「宗教のような盲信を持たないこと」
である。

自分の意見を持つには、
材料を正しく持ち合わせ、それらを論理的に組み合わせて、結論を導く必要がある。

他者の立場を理解するには、
多くのストーリーを熟知し、なぜ他人はそのような意見に至ったのかを知ろうとする努力が必要。

盲信を持たないためには、
常に情報を思い込みでなく、疑い続ける姿勢が必要である。

教養人を目指そうとすればするほど、本などでたくさんの勉強が必要かつ、
1人で物事を探究する必要がある。
それは孤独との戦いになる。つまり、他者に単純に合わせることなく、自分の意見を持つことで孤独になることを受け入れねばならない。

逆に言えば、教養人になることを諦めて、
孤独を避け、自分の世界から出ることなく、自分とその周囲の世界だけを見る生活を過ごすのも手である。
このような選択をとる人の方が世の中にはかなりいるわけである。
(これが民主主義においてはマイナスに働く現実があるのでは?と思えてしまうのだ)

#読了日
23/01/14

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