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レモンの木のある朝

この1か月、昼までに家事を済ませ、やりたいことに取り掛かる。積み重なる幸せの時間。最近はもっぱら、星読みを深めることで浮かび上がる自分と向き合っている。

洗濯ものを干しに外へ出て感じる、フリーな朝時間が好きだ。きっとそれは、大抵の大人たちが都心に向けて働きに出て行くとわかっての、優越感かもしれない。

ベランダのレモンの木は今日も元気なのか、今年はアゲハ蝶の産卵があるのか。そのひとつひとつも、朝の行事である。

が。
来週からその朝の時間を、私は手放すことになる。
優越感にひたっていた自分も、その仲間入りするのだ。生ぬるい空気をまとって洗濯ものを干したり、レモンの葉のすみずみをチェックしたり。ゆったりと自分の星々を眺めることも叶わなくなる。

軽やかな朝の空気は重さを増し、少しずつ沈みつつあるようだ。

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朝の空気、というテーマだった。
何にも浮かんでこない中で、「嫌い」「通勤路」「光」「ねむさ」などがワードとして浮かぶ。ちなみに、「嫌い」なのは朝ではなく、「早起き」とか、「通勤」だ。
書き進められない中で、「自分にとって象徴的なこと」がなにかを探してみて、このゆったりな朝が終わることこそ、私のクライマックスかも……とゴールがなんとなく見えたところで書き始めたのがこのnoteである。

このエッセイを書くこととなった、体験レポートはこちらから。

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講座受講時にもコメントいただいたのですが、改めて岡本先生のメッセージをいただいたので、私のモチベアップのためにもここに残しておく。

描かれていた充実した朝の風景が、実はなくなってしまうものだという構成が見事でした。鮮やかなレモンの色彩と現実に生きていくことの重みという対比が、強く心に残っています。

岡本先生からのコメント

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