マガジンのカバー画像

300文字の読書感想文

8
本を読んだ感想を可能な限り300文字程度にまとめるチャレンジをしています。 2024年8月に開催予定の図書館イベントまでの期間限定で始め、その後はどうなるか……。
運営しているクリエイター

2024年7月の記事一覧

【300文字の感想文】<5>額を紡ぐひと|谷瑞恵

【300文字の感想文】<5>額を紡ぐひと|谷瑞恵

執着や葛藤、苦しみだとかそういったものが、ゆっくりと波打つように変化していく過程が見えた。
それらは美しさに変わるものなのだと、初めて気付かされもした。

人の心の奥底に触れるのは怖いものだ。
人の想いを感じ、受け取り、見えないものをかたちにするのは、美しいものをさらに美しくするというのではない。
闇に光が射すことで、美しさに変わるのかもしれない。

戸惑いや気持ちの揺らぎなどが、丁寧に描写されて

もっとみる
【300文字の読書感想文】額を紡ぐひと|谷瑞恵 ~読書メーター感想文ランダム選出のまとめ~

【300文字の読書感想文】額を紡ぐひと|谷瑞恵 ~読書メーター感想文ランダム選出のまとめ~

優しい雰囲気の装丁とタイトルに惹かれ読了。
額装は時を留めるものかと思いきや、作品となることで新たな世界を生み出すものだった。
美術作品が素敵でも、それを入れる額が適当だと魅力も半減してしまう。
中の作品と並んで、額装とは大切なものなのだと知る。
中の作品にふさわしい場所へしまい、且つ、いつでも見られるようにする、という考え方はとても素敵だ。純のために作った額装は特にそう感じた部分だ。
物語は、心

もっとみる