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「あなたは優秀ですね」の言葉の危険性

お仕事をしていると、よく優秀な人しか大切にしないマネージャーや経営者っていますよね。優秀な人は、短い時間で、目標を達成することができる人
だから、そういう人が増えれば、費用も少なく、成果も高く出すことができるだろうという考えかなと思います。

優秀にはいろいろな意味が含まれていて、

・限られた時間でたくさんのタスクがこなせる
・限られた時間で質やセンスのよいものができる
・マネージャーが1言ったら、8くらいわかっていい感じに仕上げてくれる
・モチベーションは常に高くて、その点のケアは不要

と、少ない手間で大きな成果を出すので、得する感じがしますよね。

逆に優秀ではない人は、
・限られた時間である程度のタスクがこなせる
・限られた時間である程度の質やセンスのものができる
・マネージャーが5くらい説明しないと作業にとりかかれず、期待値かそれより少し下な感じで仕事を仕上げてくれる
・モチベーションは変動するのでケアをしないといけない

など手間もかかり、成果もそれなりです。

ここまで聞くと、それは優秀な人ばかりの方がいいじゃん?と考える人がいるかもしれないのですが、「優秀」という言葉を人に使う時に意識しないといけないのは、このことばは相対的な言葉で、周りの環境によって変わるということです。それまでは優秀だった人が、同じくらい優秀な人が集まったら普通に見えてくる。逆に、周りに優秀ではない人が多くなったら自分が優秀に見えてしまう。

多くの人は、絶対的な自分の能力を得たいと思っています。環境の変化で自分の価値が上がったり下がったりするのって不安でしかたないですから。なので、人から優秀という名前の相対的に評価された変な下駄を履かせられることに嫌気を感じる人も多いです。

この組織を離れても自分の価値として残るスキルや経験を得られるから今いる組織にとどまっているだけで、それが得られなくなったら離れる選択をするだけです。この組織で「優秀」と言われても何のモチベーションにもなりません。むしろこの程度で高い評価なら、井の中の蛙になるので、早く次のステージの組織に行こうとなるかもしれません。

そして、優秀と言われる人は、同じように優秀な上司、尊敬できる上司、人格的によい上司の元ではたらきたいと思いますので、優秀さで人を判断する
ことイコール、自分もその中に入ってくるということです。自分のことを、「優秀なマネージャー」や「優秀な経営者」言える人はいるでしょうか。人を優秀さで判断することイコール、なんだか尊敬できないイタイ人になっているのかなと思います。

優秀な人もそうでない人も、そして自分も、目指していることのために活動できて、その活動を通じて成長できて、貢献できることを素直に喜べる場をつくることに邁進している人のところに、本当に優秀な人は集まってきます。仕事のパフォーマンスだけの優秀さを追い求める人の側には、仕事だけできる冷徹な人しか集まってきません。

社会問題を解決するNPOが、冷徹な人たちの集団って、うすらさむいですよね。ひとりひとりの絶対的な価値を認め合うそんな場であって欲しいと個人的に思います。

「あなたは優秀ですね」の言葉の危険性というお話でした。

今回のお話はStand.fmでも聞くことができます。

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