スクリーンショット_2019-10-08_2

地球ニトリ化計画

まだ我らが地球はニトリ化されていない。
そんな危機感を持つ今日この頃。
"お値段以上"
日本人なら誰もが知っているパワーワード。
明るい未来が見えない日本を変える力を宿す言葉である。

お値段以上

この言葉については特に解説の必要ないでしょう。
要するにお買い得な家具を売っています、という宣伝です。
コスパが良い商品しか売らないという、宣言です。
お客さまの期待を裏切らないコミットメント。
企業の姿勢として素晴らしいと思います。

そんなお値段以上というコンセプトは、これからの時代は個人も背負っていく必要が出てくるでしょう。
AIの台頭によって、浮き彫りになるのは個人の価値。

AIではできない。
企業にもできない。
自分にしかできない。
そんな価値を提供していく世界。
そこで問われる自分の価値。

「お値段以上の価値を誰かに提供できるだろうか」

これは早晩、誰にも訪れる課題。
既定路線と言っても過言ではないでしょう。

お値段以上の真意

お値段以上の物を作る。
例えば手の込んだハンドメイドのバッグなど。

お値段以上の表現をする。
例えば見事なバイオリンの演奏など。

自分でできる価値創造に意識を向けるのは当然。
これはベースラインです。
このベースに上乗せしていくべきポイントとして、別の価値観があります。

そのヒントがチップ文化。
日本人が外国人に親切にしただけでチップをもらえた。
なんて話はよくあること。
別に親切に値札を付けていたわけではありませんが、親切心がお金に変換されたわけです。

外国人からするとチップ文化に沿って感謝の気持ちを表現しただけ。
気持ちだけでは収まらない、受け取った価値をお金で渡しただけ。
それでも思いがけない親切心に触れなければチップ文化のない国でチップは払わないでしょう。

この"思いがけない"というギャップ。
想定外の価値が受け取れた驚き。
それが"お値段以上"の真意に繋がるテーマとなります。

ニトリとマスターカード

キャッチィなパワーワードなので、便宜的にお値段以上という表現を使っていますが、真意を説明するとお値段とは違う要素が出てきます。
それが、

"プライスレス"

今度はマスターカードの理念の話になってくるわけです。
受け取った価値に報いようとチップを渡すに到ったものの、外国人が受け取った親切心はまさにプライスレスなもの。
そんなプライスレスの価値を生み出せるかどうか。
これが、これからの世の中のテーマになります。

それはニトリの理念にもあるもの。
お客さまに喜んでもらいたいという想い。

それは外国人に親切にした人にもあるもの。
せっかくの日本旅行を存分に楽しんでもらいたいという願い。

そんな気持ちの受け渡し。
プライスレスな価値の交換。
機械化やAIの台頭の対極にあるものがフューチャーされる世界が、やがて訪れます。

地球ニトリ化計画

上述した話を踏まえて、改めて地球ニトリ化計画について触れます。

コスパが良いだけ、というドライな価値はGAFAが担っていくでしょう。
コスト削減による消費者への貢献は一つの価値です。
Amazonの利便性を享受することは否定しません。

一方、ニトリが訴えるようなお客さんの喜びに繋がる価値。
値段には収まり切らないプライスレスな価値。
そんな"想いの込もった"物やサービス。
この機械的ではない価値創造の受け渡しがなければ味気ない人生になるでしょう。

お値段通りのモノやサービスを選ぶか。
お値段以上のモノやサービスを"敢えて"選ぶか。

お値段通りのモノやサービスを提供するのか。
お値段以上のプライスレスな価値を創造していけるか。

人にしか生み出すことができない思いがけない価値。
ちょっとした工夫でも。
手間をかけた趣向でも。
もし気付かれることがないとしても。

商売や仕事とは関係ないとしても。
何かを誰かに届ける時に豊かさが伴っている。
豊かさを創り出してみる。
その豊かさが循環していくニトリみ溢れる世界。
そんな世界を実現する。
それが地球ニトリ化計画。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?