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食品安全とSDGs

これまでに食品事業者、特に地方で頑張っている中小・零細企業の事業者や6次産業に取組む農畜水産業の方々に向けて、食品安全に関する管理や技術のレベル向上につながる支援を続けてきた。

例えば、
・衛生管理の研修として、HACCP責任者や調理HACCP技能者、米国輸出向けに必要な資格である予報管理適格者PCQIを1000名以上養成
・食品工学の講習として、加熱殺菌技術を演習や考察、賞味期限を科学的で適正に設定できる方法などを学べる場を開催して延べ300名以上が受講
・低温調理の危険性について、積極的な情報発信を行い、昨年だけでもテレビ3局、新聞社3紙、雑誌3誌などに取り上げられた
・食品工場について高い衛生管理と効率性を兼ね備えた動線や配置のアドバイスを30箇所以上実施
・膨張などの微生物クレームが続く製品について処方や製法の改善提案しコスト削減も実現 など

新年を迎えて、改めてこれまでの取組みや自分としての業務の指向性を、「持続可能な開発目標(SDGs)」、特に17の世界目標と照らし合わせて、MissionとVisionとして整理してみた。

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SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」
Mission
広く平等に食の安全を支える「科学的な技術要素や管理手法」の能力を身に着けられるようにする
Vision
インタラクティブな学習の場を提供し、HACCPやHARPCといった衛生管理手法を身につけるだけでなく、自ら考え行動できる人財を育成する

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SDGs目標8「働きがいも経済成長も」
Mission
あたりまえ品質である食品安全について、科学的な保証に加えて、信頼の醸成につながる品質確保を技術支援する
Vision
地方で頑張る食品事業者に対して安全な食品の製造のアドバイスを行い、その取組みを積極的に情報発信していく

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SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
Mission
(代替肉などの)新食品の開発~製造~販売~消費まで、一貫したムリ・ムダの無い食品安全の確保を技術支援する
Vision
科学的で適正な賞味期限設定や、不足でもなく過剰でもない加熱殺菌条件の設定などの手法を広める

当然ながら、上記のような単純な整理ではないと思うが、これまでの取り組みを改めて「持続可能な開発目標」を踏まえて整理することで、あたりまえ品質であった食品安全分野のこれからの方向性が見えてくる。

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