今城 敏(Satoshi Imanari)

食品品質戦略パートナー| HACCP責任者など多数養成/低温調理の安全性情報発信/商品開発や工場建設の衛生アドバイス| 新刊「低温調理の教科書」/YouTube:http://bit.ly/3pcqSxW |農水省FCPアドバイザー、立命館大客員研究員、東京顕微鏡院アドバイザー

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食品品質戦略パートナー| HACCP責任者など多数養成/低温調理の安全性情報発信/商品開発や工場建設の衛生アドバイス| 新刊「低温調理の教科書」/YouTube:http://bit.ly/3pcqSxW |農水省FCPアドバイザー、立命館大客員研究員、東京顕微鏡院アドバイザー

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    レアステーキはユッケか?

    食中毒事件の経緯 京都府宇治市の「MEAT&FRESH TAKAMI」が販売した牛肉を食べた90代女性が腸管出血性大腸菌O157で死亡した。 亡くなった方を除き、同店の「レアステーキ」や「ローストビーフ」を食べた9~87歳の22名が食中毒の症状を訴えている。 原因食材 死亡した女性が食べたのは、「レアステーキ」と称して販売する人気商品。 運営会社「ジィーシーエム」の社長は、「生肉を約300℃で6分間、スチームコンベンションオーブンで加熱処理し、細切りにして販売した」と説

      • 食品安全を「科学的に」取り組む

        「食品、添加物等の規格基準」(昭和34年厚生省告示第370号)には、該当する食品ごとに殺菌条件などが示されている。   一例として、生乳、血液、牛レバー、豚肉については、「中心部の温度を63℃で30分間以上加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌しなければならない」とされている。   ところで、この「同等以上の殺菌効果を有する方法」とは何だろうか。 厚生労働省は、食肉の加熱条件として、挽肉を原料に含む食品は63℃30分間と同等と考えられる75℃1分間の加

        • データから見る食品の対米輸出

          米国通商代表部によると米国は世界75カ国以上と貿易関係にある。 米国への食品輸出ベスト52017年時点で以下の通り。 ・カナダ 2,820億ドル ・メキシコ 2430億ドル ・中国 1,300億ドル ・日本 680億ドル ・英国 560億ドル 対米輸出・上位品目の状況輸出金額2015年/増加率2013年との比較 1位 ホタテ 127億円 12.8% 2位 ブリ 116億円 57.4% 3位 アルコール飲料 94億円 4位 ソース混合調味料 57億円 9.3% 5位 緑茶 

          • 鶏白湯ラーメンの鶏チャーシューによる食中毒

            写真を見る限り、レアチャーシューとも言えない「鶏のたたき」状態。 (写真は当該店ホームページより) 半生の鶏肉はもってのほか。 半生で提供し続けて約一年以上経過していた様子だが、まさに誰が当たってもおかしくなかったロシアンルーレット状態が続いていた。 食中毒原因菌 カンピロバクターここ数年、食中毒事件数で第1位が続く原因菌であるカンピロバクター。 HACCPの講義を行っていても、まだまだその存在すら周知されていない。 一般的な食中毒菌よりもはるかに低菌量で発症する。 確

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            発売決定「低温調理の教科書~食肉の科学的な調理技術とレシピ~」

            3冊目の単著の発売が決まりました。 本日よりAmazonにて予約開始しています。 (Amazonページ)  昨今の低温調理ブームを受けて、SNSなどで数多くの危なっかしい調理レシピなどを目にすることが有りました。 低温調理は、味や食感などの面でメリットも多く、面白い調理法であり、是非楽しんで頂きたいと思います。しかしながら、不幸にして食中毒を起こすことのないようにしないといけません。 「科学的な」調理を実践して頂きたく、特に加熱温度・時間の根拠ある設定や徹底した衛生管理の

            欧州食品安全機関EFSAによる科学報告書(仮訳)

            欧州食品安全機関(EFSA)はこのほど、 "Horizon Scanning Exercise on Preparedness for Future Risk Assessment Requirements and Possible Challenges in Regulatory Science" 「将来のリスク評価要件への備えとレギュラトリーサイエンスの課題に関するホライズン・スキャンによる実践」 と題する科学報告書を発表しました。 この報告書は、将来のリスク評価に対す

            信条の一つ

            「購入を迷う書籍は買ってから考える」 信条の一つにしている。   充実した内容とともに、業務に直結する専門書に、これまで何冊も出会った。しかし、高額なために購入を諦めたことが何回も。 絶版となり、書店をいくつも探しまわった徒労に終わり、後悔したこともある。   その後、インターネットが発達し、古本の検索が容易になったり、オークションなどでの購入ができるようになったりして、数十年経ってから購入できるようになった。   興味深いニュースを見かけた。 ---------------

            食品安全の鍵

            加熱殺菌を科学工学的に解説する講座も、すでに400名を超える方々が受講されている。 基礎理論として、対象となる微生物の性状や関連する法規も触れながら、D値やz値の解説を演習とともに行っている。 この部分が理解されれば、レトルト殺菌のような一見すると難易度の高い食品加工も科学的に設計・管理ができるようになる。 不特定多数のお客様に商品を食べていただくには、もちろん味や機能面などが魅力的であることは当然。しかし、経験や勘だけの管理では甚大な被害に通じる可能性があるのも事実。

            HACCPに取り組んでいることを示す

            HACCPに取り組んでいることを示す「HACCP適合証明書」。 すでに15社が取得され活躍されている。 これまでにHACCPに取り組んでいることを示すJFS-B規格などの認証制度が有った。 しかし、かなりの高額で取得をためらう業者が多かった。 特に、六次産業事業者は事業を拡大したいときに、取引先からHACCPに取り組んでいることを示す証明書の提出を求められることが多い。 また、タイなどの輸出先からも同様の趣旨の内容を求められている。 HACCPの取り組みにより一層の衛生

            食品安全委員会「低温調理のYoutube動画」

            食品安全委員会は、低温調理の注意喚起を促す動画をYoutubeで公開している。 牛肉 https://youtu.be/PUjvDmEeWjA 豚肉 https://youtu.be/kRQ0SZNQ_20 鶏肉 https://youtu.be/ECelJwFU2Vg 残念なことに、いくつかの科学的な情報や考察が不十分と言わざるを得ない。 例えば、次のような点が挙げられる。 (1)63℃30分の加熱殺菌を乳等省令で求めていることから、この設定温度・時間がベースとなって

            フードテック視点による今後のテーマ

            フードテックという言葉が多く聞かれるようになった。 しかし、日本ではなんとなく「フードテック=代替肉」というイメージが先行している。 フードテックとは、フード×テックの掛け合わせであり、食に関する技術開発や科学的な前進を意味する。 次のようなものが喫緊の課題と考えられる。 また、この新しい産業分野はSDGsとの繋がりが大きい。 ・食糧不足解消 ・飢餓問題解決 ・代替食の開発 ・食の安全確保 ・人材不足解消 そのため、大きく6つの領域で日々進展が見られる。 ・代替食品の開発

            低温調理に役立つ加熱殺菌解説動画

            低温調理はすばらしい調理技術であり、料理の幅を広げる楽しいもの。 少しでも安全にできればと思い、加熱殺菌について解説動画をYouTubeにアップしています。 https://youtu.be/qnMgWxNBTYQ いまのところ、以下の6話シリーズに分けています。 【加熱殺菌講座】1)温度・時間の設定ポイント 【加熱殺菌講座】2)活用例でわかるD値・z値 【加熱殺菌講座】3)低温調理の温度・時間設定の注意点 【加熱殺菌講座】4)食肉の低温調理 温度・時間設定 【加熱殺菌講

            代替肉普及に際して必要なこと

            「KFC、代替肉「フライドチキン」販売へ ビヨンド・ミート製」 米外食大手ヤム・ブランズ傘下のケンタッキー・フライド・チキン(KFC)は4日、米ビヨンド・ミートが手掛ける植物由来の代替肉を使った「フライドチキン」を全米各地で10日から期間限定で販売すると発表した。 ビヨンド・ミートの株価は引け後の時間外取引で7%超上昇した。 KFCは2019年8月にアトランタでビヨンド・ミートの植物由来チキンを試験的に導入し、翌年に対象地域を拡大した。 ヤム・ブランズとビヨンド・ミー

            食品安全とSDGs

            これまでに食品事業者、特に地方で頑張っている中小・零細企業の事業者や6次産業に取組む農畜水産業の方々に向けて、食品安全に関する管理や技術のレベル向上につながる支援を続けてきた。 例えば、 ・衛生管理の研修として、HACCP責任者や調理HACCP技能者、米国輸出向けに必要な資格である予報管理適格者PCQIを1000名以上養成 ・食品工学の講習として、加熱殺菌技術を演習や考察、賞味期限を科学的で適正に設定できる方法などを学べる場を開催して延べ300名以上が受講 ・低温調理の危険

            科学的・技術的に支えられた食品安全の設計や管理

            これまでに、微生物学的な品質保証の責任者や研究者として、  ・消費期限の短い和洋生菓子やパン、弁当、調理パン、惣菜  ・日持ちの短い生クリームや生餡  ・脱酸素材を用いた焼菓子、ガス置換包装のカステラといった長期保存製品  ・PETボトル飲料や缶飲料、レトルト商品といった装置産業系の食品  ・マヨネーズやドレッシングなどの酸性食品  ・打錠品やティーバッグのハーブティーといった乾燥食品 など幅広く関わってきた。 一方で、食品微生物の検出や制御だけではなく、学生の頃には食品関

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            食品安全文化 解説

            食品安全文化という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃると思います。 私の場合、2011年に食品安全の国際的な業界団体GFSIが主催の国際会議でこの食品安全文化Food Safety Cultureの講演を聴きました。 約10年前にすでに食品安全文化に取組む企業や組織があるということを知りました。 そのあと、さまざまな国や組織が食品安全文化について議論されてきました。 そこで、食品規格委員会コーデックスや各国の取組みとともにGFSIの方針などをご紹介します。