スタッフとしての「信念」
僕はあるラグビーチームでスタッフをさせていただいています
前のチームと合わせると5年間何かしらのチームに関わってきていることになるのですが、最近になってようやく見えてきたものがあります
それは、
「勝ったら選手のおかげ、負けたらスタッフの責任」
というもの
誰かが言っていたような、自分で考え出したような、少しはっきりしない文章ですが(笑)、少なくとも最近はこの言葉を僕は「信念」として使っています
この言葉について、少し考えてみました
チームに対する気持ちの持ち方
最近スポーツトレーナーの方のツイートや発言を目にする機会が多いのですが、そこでよく見かけるのが
「担当した○○選手が優勝しました!」
「私ならこの選手を勝たせられる!」といった文言
確かにすごいことですし、自身のスキルや経験に裏打ちされての発言であることもわかります
ただ、少しこういった内容を「自身のすごさ」を示すために使っているような人を見かけて、
「それは違うんじゃない?」
と思ってしまいました
選手が結果を残すのはすごいこと
その選手を鍛えたり、支えたりしたのはスタッフ
そこまではいいと思います
でも、三段論法的に
「この選手が結果を残したのは私の実力だ!」
って言い始めるのは少し違和感を感じます
だって実際に結果を残したのは選手じゃないですか
良くも悪くも、結果を出すのは選手であって、スタッフはそのサポートをするに過ぎないはずです
どれだけ選手のパフォーマンスにスタッフが貢献しようとも、グラウンドや競技場に立つのはあくまでも選手であるはずで
あなたが表に出てきて選手に何の利益があるの?
という気持ちが浮かぶのです
スタッフとしてどう感じるか?
じゃあスタッフはどう感じるのがいいか?となると、僕としては
「あぁ、よかった、って思うだけで十分じゃない?」
って思うのです
それを自分のおかげと思うわけでもなく、ただ選手が結果を残してくれたことをうれしく思い、自分の喜びとすればいいのでは、と思うのです
自分が何かできるのはグラウンドの外でだけ
グラウンド内で走って、タックルして、トライするのは選手なのですから
ただ、結果を残せなかった時は話が変わってきます
スタッフとして何が足りなかったか、何をすべきだったか
反省をしていかなければなりません
もちろん選手側の要因もあるかもしれません
それでもスタッフは負けたときこそ自分の領分だ、と思うべきなのではないかと感じています
だからこそ
「勝ったのは選手のおかげ、負けたのはスタッフの責任」
昨今の運動部活動における体罰や指導に関する問題、こういった「選手が結果を残しているのは自分のおかげ」という考え方も影響しているんじゃないかな、とも思います
選手が結果を残さないと、自分のおかげにならないから、選手が結果を残すようにプレッシャーをかけている
ここだけ読むと矛盾をはらんでいるような文章になりますが、実際の指導現場でもこういった現象が起きているのではないでしょうか?
スタッフや支える立場だからこそ考えるべきことがあるはずです
僕はそう思います