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【八重山諸島】23歳、 「一人旅」との出会い。

※2004年の出来事を思い出しながら書いています。


女二人、石垣島へ。

あれは社会人1年目の9月のこと。私は遅めの夏休みを取り、高校時代の友人と石垣島へ飛び立った。沖縄を訪れるのは2回目で、本島以外を訪れるのは初。石垣島を拠点にして、竹富島と波照間島にも日帰りで行ってみようということになった。


思い出① 石垣島のバスの運転手さん


石垣島では路線バスを使い、サビチ洞や玉取崎展望台、米原のヤエヤマヤシ群落、川平湾などを見て回った。

植物が気になる
やっぱり植物が気になる
いろいろ食べたけどやぎ汁は食べなかった


路線バスに約30分間続けて乗車した時、運転手のおじさんがいろんな話をしてくれた。(これを書いている時点では、「沖縄の日差しは強く、毎日日焼け止めを塗っていても肌が黒くなってしまう」という話しか覚えていない。)
おじさんお気に入りの居酒屋も教えてもらったので、その翌日に行ってみた。お店には私たちだけ。飲んでいると他のお客さんが入ってきた。

運転手さんとその友達

運転手のおじさんだった。おじさんズは同じテーブルに座って飲み食いし、「お会計は一緒で」と言っている。これは奢ってもらえる流れ…!と期待したが、割り勘だった。いや割り勘ならまだしも、私たちの方が多く払った。なんで?


思い出② 竹富島の水牛車のお兄さん


沖縄の原風景が広がる竹富島では、定番の水牛車に乗った。

大人しい水牛さん
こんな人数引っ張って偉いね水牛さん

私たちが乗った水牛車は、関西弁のお兄さんが運転手だった。大阪出身で人を楽しませる話術が素晴らしく、三線がとても上手なお兄さんだった。
ゆっくりゆっくり進む牛車に揺られながら、竹富島の古謡、安里屋ユンタをお兄さんが歌い、乗客みんなで「サーユイユイ」と合いの手を入れる。なんて幸せな空間なんだろうと思った。

私とてもいい笑顔

この後もしばらく、お兄さんの三線が心に残っていた。(伏線)

いろんなシーサー


思い出③ 波照間の海とヤギ


石垣島から約1時間で到着する日本最南端の有人島、波照間島。
ここが日本であることを疑うような海の色に、ただただ見惚れてしまった。

波照間ブルー
島は自転車で一周できる広さ


自転車で走っていると、草むらの中にヤギを見つけた。

遠くから見ると可愛いが
近くで見ると目が怖い

近寄ってきて食われた。離島ってやっぱ違うな。



気づき① 離島は美ら海すぎる


海って磯臭くてベタベタして怖いものだと思っていたけれど、離島の海は全くの別物だった。日本にこんな景色があるのなら、南の国に行く必要はないと本気で思った。
この海なら喜んで入るし、ずっと近くで眺めていられる。

晴れた日にもう一度行った竹富島のコンドイビーチ


気づき② 「何もしない」ができる


離島の豊かな自然や、それに溶け込む街並み、ゆっくりと流れる時間、人々の適当さ加減…。それは都内で暮らす私にとって実に新鮮で、仕事で疲れた心に大いなる癒し効果をもたらした。
「何もしないをする」という感覚を初めて知ったのは、この時だったように思う。

波照間島のニシハマビーチ


気づき③ 女性の一人旅が多い


竹富島でも波照間島でも、一人で行動している20代くらいの女性をたくさん目にした。一人で旅行をするという発想がこれまでなかった私には、目から鱗。確かに離島は静かだから一人でいることが気にならないし、一人で入りやすい食堂やカフェも、小さな宿もたくさんある。目的が「何もしない」なら、一人の方が都合が良さそうだ。

来年は一人で八重山に来よう。そう心に決めて、帰路についた。



そしてこの翌年、私は一人で八重山諸島を訪れ、人生の転機を迎えることになる。


疲れた人にお茶を振る舞います。