見出し画像

【ホロライブ事件簿】第13話 本当の目的 【呪いのホテル編】

呪いのホテル編  

帝王ホテル ラウンジ

都内高級ホテルの帝王ホテルのラウンジ。
開放的な空間に豪壮なシャンデリアと格式を感じる内装。
スバル、ルーナがソファに座っている。
ラグジュアリーな雰囲気に落ち着かない様子のスバル。
対照的にルーナはリラックスしてカップに注がれた紅茶を飲んでいる。
スバル「やっぱり俺が来るのは間違ってんじゃないか?」
ルーナ「スバル先輩落ち着くのら。今からこんなんじゃ王妃に会ったらどうなることやら・・・」
スバル「その思わせぶりなの腹立つんだが?」
ルーナは意に介せず紅茶を一口。
カップから目線を上げると誰かがこちらに近づいて来る。
老紳士が二人の前に立ちお辞儀をする。
老紳士「スバル様、ルーナ様、お待たせしました。ご案内いたします」

帝王ホテル スイートルーム リビング

王妃「ようこそ。スバルさん。ルーナさん」
満面の笑みでスバルとルーナを迎える王妃。
スバルは頭が真っ白になった。
ルーナはお辞儀をする。
スバルはそれを見て我に返り、やや遅れてお辞儀をした。
王妃「ふふ、どうぞこちらにおかけになってリラックスしてください」
ルーナ「ご招待していただきとても光栄です」
王妃「皆さんのご活躍を耳にし、興奮しましたわ。私はよくミステリードラマを視聴するので」
ルーナ「そうなんですか」
王妃「ええ。ですので、是非お話を聞きたいと思ったのです」
王妃が椅子に腰かけ、子供のような好奇心旺盛なまなざしを二人に向ける。
ぎこちなく座るスバル。
ルーナをそれを見て吹き出しそうになった。

  × × × 

ルーナ「そういうわけで結局、犯人は逃がしてしまったんですけどね・・・」
テーブルには空になったカップと、食べかけたケーキ。
身を乗り出し話を聞いていた王妃は座り直しほっと息をつく。
王妃「いえいえ。立派なことですよ。とても興味深いお話でしたわ。事件が起きて2時間ぐらいでトリックを見破ってしまうなんて」
ルーナ「そこはさすがのスバル先輩なのら」
とわざらしく褒め、スバルの反応を窺う。
スバルは無反応。
スバル「・・・」
王妃「スバルさんは寡黙な方なんですね!私の名探偵のイメージ通りで嬉しいです」
スバル「いや、別にそういうわけじゃ・・・」
ルーナ「あはははは(笑)。ペコーラ様、違うのらよ。普段は全然こんな感じじゃないのら」
王妃「あら!そうなんですか?普段はどんな感じなのですか?教えてください!」
ルーナ「えー教えていいのらー?」
スバルは呆れたかのように、体を伸ばし欠伸をした。
スバル「ふぁ~あ。なぁ、もうそろそろ本題に入った方がいいんじゃないか?」
ルーナ「!?」
スバルは王妃に対して真剣なまなざしを向ける。
スバル「・・・今日俺らを呼んだのは別の目的があるんでしょ?じゃなきゃ、俺らは帰ります」
微笑む王妃。
ルーナ「スバル先輩(小声)」
不安がよぎるルーナ。
スバルは黙れとでも言うかのように目でルーナを牽制した。
王妃はスバルの態度の急変に少しも動揺していない。
王妃「・・・お聞きした通りですね。スバルさん。あなたを呼んで正解でした」
スバル「じゃあ、本題に入りましょう」
王妃「実は私からの依頼を受けていただきたいのです。私が所有する呪われたホテル。その呪いを解いて下さい」

⇒次回 未定
⇒前回 第12話 つかのまの平和


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?