オープンリサーチプロジェクト参加の記録
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
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オープンリサーチプロジェクト参加の記録

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2020年3月末。
東京では外出自粛要請がはじまり、まだ緊急事態宣言には至っていなかった頃…

こちらのオープンリサーチプロジェクトに参加しました。

私が、普段行うリサーチといえば、プロダクトのユーザービリティテストが中心。探索フェーズのリサーチは、なかなか機会がないので、勇気を振り絞って参加しました。

というわけで、本稿は主にリサーチのプロセスに関する個人の記録です。


プロジェクトの目的、概要

今回のオープンリサーチプロジェクトは、COVID-19が人々の生活にどのような影響を与え、人々がどう対処しているのかを調査。変わりゆく労働環境に対しての新たな気づき、社会・経済の持続的な発展への示唆を提供するために実施されました。

参加リサーチャーは3〜4名ずつ、8つのチーム別れて調査を実施。調査から得た気づきをHow might we〜?(どうしたら〜できるだろう?)というフレームに落とし込んで、最終日に全チームのアイデアシェアを行いました。(プロジェクトのまとめ、全容については、後日運営チームからリリース予定だそうです)

私がチームとして行ったことは、
1. アンケート調査
2. インタビュー
3. 分析、インサイトの抽出

最終アウトプットは、Studioを使ってレポーティング用にまとめていきました。


 1. アンケート調査

チームの顔合わせの雑談から、自分たちが気づいてない関係者、視点があったり、影響範囲って想像よりもっと広いのでは?と感じ、最初は幅広くアンケートととることにしました。

アンケートは、5日間で86名に回答いただきました(ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました!)

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回答者の97%がリモートワークを実践、70名以上が今回の外出自粛がきっかけにはじめたそうです。
自分たちの職場やコミュニティを母数としているので、やや偏りはあったかもしれませんが、ニュースで見るような不安、不満といったネガティブな声が多くないのは印象的でした。
通勤時間の減少、家事や家族との生活のバランス、業務パフォーマンスの向上、健康維持など、利点を感じている方が多かったです。

✍️所感
時間も限られているため、単純に多数決で論点を絞ることもできましたが、あえてこの段階を踏んだことで、この後の調査の方向性や焦点に関する議論がしやすくなりました。
全く面識のないメンバー同士がフルリモートで行うプロジェクトにおいて、とても効率よく納得感を持って次に進めたと思います。


2. インタビュー調査

アンケートの結果を経て、チームで深めたいポイントの焦点を当てて、インタビューを実施。グループインタビューも含め6名に協力いただき、4タイプの人物像にまとめました。

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プレーヤー層からは、オンラインミーティングや、同僚とのコミュニケーションのありかた。マネージャー層からは、組織文化や仕組みといった観点のお話を聞くことができました。
みなさん共通していた、仕事とプライベートのバランス(時間、空間、気持ち)については、様々な試行錯誤の様子が垣間見られて興味深かったです。

✍️所感
インタビューはZoomで実施。1時間のインタビューは、集中力の維持が大変でした。proprioception(いい日本語訳がわからない;)の感覚のなさ=臨場感のなさなのか?対面のインタビューと比べて、だんだん人と話している感覚が遠くなっていく不思議な感覚を味わいました。

また、オンラインだとオブザーバーが気配を隠せない問題はあるものの、全てひとりで回すのもしんどかったので、やはりいてもらえると安心ですね。


分析、インサイトの抽出

オンラインでワークを行うため、Miroを使ってインタビューの回答を書き出し、KJ法でインサイトを抽出、プロジェクトで用意されていたHow might weのフレームに落とし込みを行いました。
こちらはその一例です。

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How might weってなんぞや?という方はこちらをどうぞ。


✍️所感
今回はサービスデザイナーのメンバーがファシリテーションしてくださり、場の作り方やフィードバックのポイントなど、とても勉強になりました。
KJ法の感覚をつかむまでは練習が必要ですが、テンプレートを用意することで、発散の出力調整ができ、経験値の差を縮めてアイデアを引き出しやすくなると感じました。
HMWも同様、プロジェクトのフェーズ、時間、制約、最終的なアウトプットの忠実度などによって型は調整が必要ですが、ここはファシリテーターの腕の見せ所ですね(遠い目)


全体の感想

約1ヶ月間、おつかれさまでした〜!
みなさん仕事や家族時間の合間を縫って参加していたわけですが、個々の強みを活かすとはこういうことかと感じる場面が多々あり。素早くアウトラインを用意してくれる人がいるおかげで初動がスムーズだったり、おもしろい回答が得られそうなコミュニティに積極的に働きかけてくれたり、的確にポイントを抑えて全体をまとめてくださったり…。
様々な強みを持った経験豊富な方々と、プロジェクトに参加できたのはとてもラッキーだったと思います!

リサーチの内容に関して。私が興味深かったのは、仕事とプライベートモードの切り替えについて。リモートワークの困り事として、仕事とプライベートの境界線の引きづらさが、アンケートでもインタビューでも度々上がっていました。

仕事とプライベートをはっきり分けたい気持ちは、日本の「内と外」感覚の現れなんじゃないかと思ったりしました。
日本人は、家族や仲の良い人とのつながりを「内」、それ以外を「外」と捉える傾向があります。その間の溝は、諸外国のそれと比べてものすごく深いため、「外」に「内」を見られまい(あるいはその反対)と、線引きしたい気持ちが無意識に働くのではないでしょうか。
この話、遡ると島国という地理条件や、村社会らへんにもルーツがあったような…はるか昔、文化人類学のクラスで触れたな〜くらいのぼんやりした記憶なので違ったらすみません。

ただ、リモートワークへのネガテイブな反応が、こういった文化的な心理背景にあるとしたら、ツールの利便性では解決が難しそうなので。
人との関係性に単純な境界線を引くのは諦め、分人化へ意識を向けるとハッピーになれるのではないか…などと考えたりしました。

今回のリサーチでは、調査そのものから得た気づきはもちろん。チームのプロセスや、他チームの着眼点からも学ぶことが多かったです。
根っからの人見知りと出不精を極めているので、なかなかこういったプロジェクトを見つけても、参加に至ることがなかったのですが。オンラインならまたぜひトライしてみたいと思います。

おわり。

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M
夢見がちなデザイナー(仮)です。特技の現実逃避を繰り出しながら、デザイナー(キリっ)に進化すべく日々奮闘。 インスタのグラムはこちら @imaimemine.0