失敗しない木の椅子選び。家具屋に行く前にやっておくといいこと。
家にいる時間が増えたり、在宅勤務が今後も長く定着しそうな今日この頃。こうなってくると、家具屋としては椅子の需要が伸びる、というのを実感しています。（ありがとうございますっ！）
一日の大半を、自宅以外の職場や学校で過ごしているときは、どうしても家の中ことは後回しにしてしまいがちです。特に、椅子やテーブルは「とりあえず今持ってるものでなんとかなる」場合も多いので、さらに後回しにされがちだったりするのでは？（ううっ、残念）
さらにさらに椅子なんてものは「どうやって買ったらいいのかよくわからない」問題もあると思うのです。失敗したくないですしね。
余談ですが、大人になっても買い方がわからないものって結構あります。
最近でいうと、私は自宅のリフォームをしたいと思ったのですが、数多あるリフォーム会社の中でどうやって一社に絞るのか、いい方法がわからなくて困りました。あと、犬を飼おうとしているのですが、犬の入手方法（買うの？譲り受けるの？拾うの？←非現実的）がわからず、というかどの方法が我が家に合うのか、いろいろ模索しています。
おそらく家具も「どうやって買うのかわからない選手権」があったら上位にくいこむことができそうな分野ではないかと思うのです。
けれど在宅時間が長くなると、これまで後回しにしてきたことと否が応でも向きあうことになったりするので、それで「やっぱり椅子だな、よし椅子を買うぞ！」となったりするんだろうと思います。
一重に椅子といっても、多種多様すぎるので困ります。もう本当に迷ってしまうんです。ソリウッド吉祥寺ショップでも、選んでいるうちに混乱しちゃって「家で考えて、また来ます」と残念そうにお帰りになる（そして再会を果たせていない）お客様を、これまでに何組お見送りしたことか。（待ってますよ、ずっと。）
ソリウッドは木の家具屋です。販売している椅子は、木の椅子です。椅子は、木の椅子を専門に製作している国内の椅子ブランド、3社のものを取り揃えて販売しています。つまりこういうことです。
ソリウッドがオススメしている（＝取り扱いのある）木の椅子のブランドは「ISU-WORKS（山上木工）」「AWAZA（いのうえアソシエーツ）」「宮崎椅子製作所」です。各ブランドのすべてのラインナップをソリウッド吉祥寺ショップに展示しているわけではないので、気になる椅子がある場合には、事前にご連絡をいただけると「あると思ったから来たのに…」という残念な結果を避けることができます。お問合せはお気軽にどうぞ。
さて「後回し」や「どうやって買うの？」といった数々のハードルを見事に乗り越えて（素晴らしいっ！）、いよいよ椅子を買いに家具屋さんに行くとします。こんなご時世ですので、できれば目星をつけたお店でパっと決めてしまいたいものです。そのためには事前にやっておくといいことがあります。（ちなみにネットで買うという選択肢もありますが、可能な限り実際に座ってみて決めるのがいいです。やっぱり座り心地の感じ方は人それぞれなので。）
１．探しているのは本当に○○用の椅子ですか。
ようやく本題に入ります。まず、一口に「椅子が欲しい」と言っても実は用途は人それぞれだったりします。まずは用途を明確にするのが大事です。
・仕事（デスクワーク）の椅子
・食卓で使う椅子
・読書をするときの椅子
・テレビを見るときの椅子 などなど
このあたりまではたぶんみなさんも想定すると思います。でも、もう少し踏み込んで考えてみることはあるでしょうか。大まかな用途は決まっていても実はそれ以外のことをしている時間って結構長かったりしないでしょうか。
仕事スペースのデスクで使う椅子だけど、ササっとランチくらいは食べるよね。仕事していないときは動画見たり。
食事用の椅子だけど、食後はそこからテレビも見るよ。たまには仕事だってする。
読書用の椅子だけど、パソコンで調べものくらいはここでする。
テレビの前に置く椅子だけど、テレビ鑑賞専用というわけではない。編み物したりもするのよ。
という感じで、○○のための椅子と思っていても、実際は副用途みたいなものもあったりするのです。時間配分でいったら副用途のほうが長かったりして。
用途がどうしてそんなに大事かというと、座る体勢や姿勢が変わってくるからです。
２．自分が好きな座り方（座り方のくせ）を知っておく
同じように座っている作業でも、ご飯をもりもり食べているときと、リラックスして（ぼけっと）テレビを見ているときは座り方が違います。背もたれに寄りかかっているか、寄りかかっていないか、足を組んでいるか、組んでいないか。そこで何をしているかで姿勢はだいぶ変わります。
たとえば、実際に食事をしているときはどっかり背もたれに寄りかかっていることは少ないと思うのですが、食後にテレビを見ているときは寄りかかって肘掛けに肘を置いていたりします。椅子の上で胡坐をかくのが好きな方もいれば、半分だけ胡坐（平和祈念の像のイメージ）が好きな方もいます。
キーボードを打っているときは前のめりになっていますが、zoomで誰かの発言を聞いているときは寄りかかっていたりします。
小説の世界にどっぷり入って夢中になって本を読むときと、メモを取りながらビジネス書を読むときは姿勢が違います。
なので、○○のための椅子というメインの目的と同じように、そこでどんな体勢でいることが多いかというのを把握しておくと、自分が本当に探しているタイプの椅子に出会える可能性が高まるのでオススメです。
ただ椅子が新しくなったら好きな体勢が変わったということもありますので、現状把握という程度にしておくのがいいかもしれません。
３．一緒に使うテーブル（デスク）のサイズをメモしておく。
テーブルやデスクで使う椅子となると、高さの兼ね合いが大事になります。テーブル（デスク）の高さと椅子の高さがちぐはぐだと、どんなにいい椅子と出会えたとしても使い勝手がよくなくて不便だったりするからです。
またサイズがちぐはぐだと、椅子の肘掛けがテーブルの脚や天板にぶつかって納まりが悪くなることもあります。テーブルやデスクと合わせて使う場合はテーブルのサイズもメモして家具屋さんに持っていくのがおすすめです。
特に天板の高さと天板下（つまり椅子を納めるスペース）のサイズを把握しておくのがオススメです。
≪まとめ≫
・椅子を買う前には実はハードルがいろいろある
・その椅子で何をどのような姿勢でするのか、考えてみる
・それがわかったら実際にお店にいってみよう
最後に、椅子選びの参考書ともいえる本をご紹介します。世界中の様々な椅子について、専門家の意見や感想がずらりと書かれている本です。ソリウッドのスタッフの意見もちょこっと載っています。椅子好きの方にはたまらない一冊。
ソリウッド・プロダクツ（株）吉祥寺ショップ
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