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「こちとら立派なサクラだ!」(D144ヤマザクラ材テーブルの独り言)

桜ってぇとすぐみんな「ソメイヨシノ」を思い浮かべる。お花見の名所なんてのはたいてい「ソメイヨシノ」が植えられているところだ。春になると老若男女こぞって「やれどこが開花宣言だ」「やれ昨日は7分咲きだったのに、今日はぽかぽか陽気であっという間に満開だ」なんて話題になる。日本人てのはほんとに「桜」が好きでやがる。

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こちとら立派に桜だってんだ。ただし「ソメイヨシノ」ではない。「ヤマザクラ」だ。知ってるか?ヤマザクラだ。日本固有の木で、華やかさではソメイヨシノに負けるかもしれんが、春にはきれいな花を咲かすヤマザクラだ。

家具屋に言わせるとヤマザクラ材は家具作りがしやすいように乾燥させるのは難しいらしい。そりゃ思い通りに乾燥なんかされてたまるかって話よな。何年も、いや何十年も山の中で成長してきたんだ、ある日突然伐採されて、板にされて、気が付けば家具屋の狭い乾燥庫に入れられてよ、やつらの思い通りに乾燥なんかされてやるかってんだ。

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とはいえよ。こうやってテーブルに加工されて、新たな一歩を踏み出すのも悪い気はしない。いや、こうなる運命のもと、山で育って来たんじゃないかという気すらする。

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しかも切り落とされてしまうことが多い樹皮に近い部分を残してくれてやがる。「耳つきテーブル」とかいうふざけた名前をつけられて間抜けな感じではあるが、それでも切り落とされて捨てられるよりはよっぽどいい。

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家具屋ってのは用心深いやつらで、からっからに乾燥させておいたくせにまだこれから変形するんじゃないかってことを気にする。人間はテーブルが変形すると「ほらやっぱり反った」「無垢材だから割れたんだ」と大騒ぎするものらしい。

大げさだなと思われていることなんか知らずに、家具屋は今後長い間テーブルとして活躍できるようにあれこれ加工を施していく。世話好きの母ちゃんみてえだ。先回りして困難を排除しようとする。いや森の中に母ちゃんという概念はないけどよ、人間を見ていたら母ちゃんというのはそういうもんらしいぞ、という話だ。

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で、家具屋はこんなふうに金具や木の棒をくっつけて「これで安心」なんて言ってるんだからちゃんちゃらおかしい。けどまあ、悪い気はしない。なんか、こんなに手をかけてもらえるなんて、幸せなことなんじゃないかって思えてくるから、ほんと不思議なもんだな。最後に家具用のオイルを丹念に塗ったくられたけどよ、まったく悪い気はしない。むしろ爽快だ!

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と、ヤマザクラが思っているかどうかは、ご想像にお任せいたしますね…。

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ではちょっとここで、母ちゃんみたいな家具屋から商品情報を補足させてください。

【D144 ヤマザクラ材耳つきテーブル】
サイズ:長さ1500×奥行840-865×高さ700(mm)
天板厚:38(mm)
仕上げ:オイル仕上げ
脚  :Type T(斜めテーパー4本脚)
生産 :ソリウッド・プロダクツ株式会社(Made in Japan)

ソリウッドのオンラインショップでもお求めいただけます。

東京・吉祥寺の実店舗では実物を展示販売していますので、実際に見てみたいという方はご来店お待ちしております!

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ソリウッド・プロダクツ(株)吉祥寺ショップ
〒180-0004東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3(2階)
営業時間 12:30~18:00 火曜・水曜定休
Instagram  @soliwoodpoducts


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