今川臭

物を書けない。

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シモキタのとなりのハコネ

シモキタのとなりのハコネ 10月の労働時間、実に220時間超。 心も体も勤怠システム上もこれ以上働いたらヤバい、でもどこか遠くに行く気力もない、ということで、下北沢の隣の駅・代田にある旅館に泊まることにした。 結縁別邸 代田(ゆえんべってい だいた)。 以前Twitter(当時)で系列の由縁新宿がちょっとバズっていたが、新宿も代田も、箱根の温泉を汲んできている、という旅館だ。当然ながら、いわゆる源泉掛け流しとは違う。掛け流しではないだろうし、循環濾過加温式というやつだと思う

    • 失われたいくつかの物の目録

      (写真は書影) 私の本棚は、IKEAのミニキッチンワゴンの1番下の1段分だ。 服も、同じくIKEAのラック1つ分と、引き出しに入れた肌着しかない。 断捨離しようとか、ミニマリストになろうとか、思ったことはないのだが、どうも「所有の喜び」というものを感じにくいタイプのようだ。 私の持っている一番古いものは何だろう。 ふと思い立って、狭い部屋を引っ掻き回してみた。 所有歴が最も長いのは、モンブランの万年筆だった。 今、万年筆を使って物を書く機会は滅多になく、何年もインクを入

      • 受験生のサバイバル

        京都大学、合格。 東京大学大学院、合格。 司法試験、不合格。 もういい歳なので、このおもしろ学歴を思い出す機会は1つしかない。 知り合った子どもやその親から「受験勉強の秘訣」を聞かれるのだ。 毎回違う言葉で話すものの、整理するとたった一つのことを言っている。 これから何かの受験に挑む誰かにとって、少しでも役に立てば幸いだ。 先に結論を書いておく。 「絶対に合格したいという強い意志、目的意識」が、合格の秘訣だ。 精神論、根性論だ。 もう、間違いなくだるい。 ただ、京大に

        • 古賀史健『取材・執筆・推敲−書く人の教科書』を読んだ

           初めて教科書を「買った」ことを意識したのは、大学に入学した時だった。  日本で暮らし、大学まで進学した人の多くも、ほぼ同じタイミングではないかと思う。自分で稼いだわけではないにしても、自分の財布からお金を出して、大学生協か大学の傍の古本屋かで、教科書と交換してもらう。  たしか、最初はクラス指定の語学の教科書を買ったはずだ。その手の本は、高校までの教科書と変わらないような、分かりやすそうな薄っぺらいものだった。しかし、自分で受講する科目を決めてから買った本の中には、辞書以

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