「続かない朝礼」から、職場改革について考える その2

今朝の連続テレビ小説「まんぷく」では、東京財務局が福ちゃんの個人資産を差し押さえました。その背景には、進駐軍から東京財務局への圧力があり、東京財務局の職員も「なぜ進駐軍は、立花萬平を目の敵にしているんです?」と上司に尋ねる程、意味のわからないものでした。

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進駐軍の圧力は過激なものですが、東京財務局職員の思考停止状態を見ていると、朝礼を導入した当時の私自身と重なって見えました。切ない…

<その1はこちら。以下、概要抜粋>
「全社のお手本となるような、よい職場にしなさい」 by 会社上層部
「隣の人が何をしているかわからない」、「お互いに協力できていない」 by 職場メンバー(聞き取りデータ)
「朝礼や夕礼は(中略)情報共有もできるし、案外いいもんだぜ」 by 同僚の課長・係長

そんなことから、よい職場づくりのために朝礼を導入してみたところ…
なんと、朝礼は半年程しか続きませんでした。とほほ。

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さて、職場改革・風土改革または組織開発の視点から、この件を考えてみた場合、決定的に欠けているものはなんだったのでしょうか?

そう、「対話」です。
せっかくメンバーへの聞き取りで、メンバー視点での「問題点」を集めたのに、職場の中で「とことん対話する」ステップが、なかったのです。
「全社のお手本となるような、よい職場にしなさい」と言う会社上層部からの指示に対して、「全社のお手本って、どういう意味だろう?」とか、「よい職場って何だろう?」、「そのために、何をしたらよいのだろう?」と言う疑問が私にはありました。きっと、メンバーも同じだったことでしょう。

また、朝礼を始めたときにも、たくさんの疑問と意見の対立がありました。
 「朝礼なんてやりたくない」 vs 「朝礼をやりたい」
 「忙しければ欠席してもよい」 vs 「必ず出席しなければならない」
 「お互いをよく知りたい」 vs 「業務に関係ないことは話したくない」
 「課長がいない時は一回休み」 vs 「いる人だけでやればよい」

今思えば、どれも「対話」する絶好のチャンスだったんです。
私達の職場は、多様性に富んだメンバーで構成されていました。
男・女、20~70代、正社員・準社員・パート・派遣社員、既婚・未婚 etc…
お互いの考えや思いを伝えあい、小さい単位で合意形成をしていく訓練ができたはずだったのです。

実際は、メンバーから上がってくる意見を吟味して、どの意見を採用するか、次に何をするか等、課長である私が全てを決めていました。
やがて繁忙期に突入し、私も皆も心の余裕がなくなっていき、朝礼は立ち消えになってしまったのです。これまでの組織開発の知見通りの結末です。

あのころ、「対話」の重要性を知っていればなぁ…
「いまここ」の視点を持っていればなぁ…
本当に「ほろ苦い思い出」です…

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さて、朝礼をやってみたことでの「ほっこりした思い出」もあります。
 「朝礼をやりたい(お互いを知る時間を取りたい)」
 「忙しければ欠席してもよい(自分で決めたらよい)」
 「皆の人となりを知りたい(業務以外のことも話したい)」
 「(課長がいなくても自主的に)いる人だけでやればよい」
そんな意見がメンバーから出てきたことです。

さらに、「業務以外のことも話したいから」と、「好きな本」や「心に残った出来事」をテーマに、メンバー自ら司会を務めて朝礼を進めてくれるようになっていったことも、ほっこりする+誇らしい思い出です。

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さて、今の私がタイムスリップして、「全社のお手本となるような、よい職場にしなさい」に対処するとしたら、どうするでしょうか?

そんなことを書きたくなってきたので、次回のテーマとします(^^)。
「その3」をお楽しみに!!

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