ナラティヴ・セラピーから組織開発を考える
国重 浩一(Kou)さんと、私の頭痛
ニュージーランド在住で、年に数回帰国される国重浩一(Kou)さん。
Kouさんのナラティヴ・セラピーと、Kouさんの語りが、私は大好きです。
でも、一つ困ったことがあります。頭痛です。
Kouさんのワークショップに参加すると、必ずと言ってよいほど「頭痛」がします。イメージとしては、私の脳内で、思考の枠組みが壊されているのではないか?と言う感じです。古い粘土細工のように凝り固まった脳細胞が、パシューンッと音を立てて頭の中で崩れ、その欠片が頭蓋骨に触って痛いのです(あくまでもイメージ)。
それでも、Kouさんのワークショップに参加したいのは、「私の心の調律」のためです。頭痛はするけれど、心は解きほぐされて、裏返って隠れていた感情を捉える「ひだ」が表に戻ってくる、そんな感覚になれるから、Kouさんには定期的に会いたいのです。
日本体験学習研究所(JIEL)の津村俊充先生(つんつん)にも、同じ意味で定期的に会いたいです。
ナラティヴ・セラピーから理解する対話の実践(2019年11月25日開催)
先日(2019年11月25日)に、ODNJ関西分科会主催の「ナラティヴ・セラピーから理解する対話の実践」講座が開催され、Kouさんが登壇されたので、名古屋から大阪まで遠征してきました。
ワークショップは、下記の流れで進みました。
▶ チェックイン
▶ ナラティヴ・セラピーの概要
▶ 外在化させる会話法
▶ デモンストレーション
▶ ワーク「1つのところに留まる対話」
▶ クロージング
要所・要所で、4人組になって意見交換する構成でしたので、私のナラティヴとあなたのナラティヴ、私たちのナラティヴと言う感覚も、意識することができたな、と思いました。
また、やはり4人組で意見交換する中で、小さな軋轢や葛藤が生じ、それを言葉にして伝え、生まれ出た感情を味わい、またそれをお互いに言葉にして交換する、という体験もできました。それは、実はとても組織開発的な体験だったと思います。
Kouさんのワークショップから、私が受け取ったこと
今回のワークショップでは、先にも書きましたが、4人組で意見交換をする場面が何度もありました。たった4人でしたが、それぞれの背景は全く異なり、現在身を置く環境もバラバラ、とても多様性のある4人組でした。
Kouさんのワークショップに参加して、私たち4人が受け取ったことは、あんなに近くに座っていたのに、それぞれ違っていたように思います。私は、「(職場などの)グループの中で『私』と同じくらい『あなた』を尊重することで、健全な『私たち』に近づきそうだ」と言うことを受け取りました。
もう少し具体的には、メンバー一人ひとりがナラティヴ・セラピーの精神を持ちながら、職場の中で、「私が大切にしていること」や「私たちが大切にしたいこと」、「成し遂げたいこと」、「今感じている不安」等を率直に語りあうこと(対話)ができたら、その職場からは何か新しい価値あるものが次々と生み出されるかもしれないと感じた、と言うことです。
つまり、生成的な場がそこに現れるだろうということ。
それこそが、組織開発なのかも。
講座の中でのキーワード(西森チョイス)
講座の中で、印象に残ったキーワードを列挙してみます。
1 避けがたい色めがね -「普通」「当たり前」とは何か?
「取ったらよい」と言うメタファーもあれば、
「取ったら見えなくなる」と言うメタファーもある。
⇒「色めがねを外さなければ」よりも、「私は色めがねを
かけている」と理解していることが重要なのだろう。
2 薄い描写と豊かな(厚い)描写
私達のグループ(4人)では、「例えば『よい母』や『よい妻』と
言うのは、薄い描写なのではないか。実際にとられた具体的な
行動に関する語りこそが、豊かな描写なのではないか」と言う
議論がありました。
3 語られていないもの
何が語られたのかだけでなく、どのようなことがまだ語られて
いないのかに興味を示す⇒より相手を深く理解できるだろう。
来月には、名古屋で開催されるKouさんのワークショップに、2日連続で参加する予定です。来月の私は、Kouさんから何を受け取ることができるのか、とても楽しみです(*^▽^*)!
ちょっと宣伝。
名古屋で「ホラクラシー ~ティール組織の一形態~ について学ぶワークショップ」を開催します。成果も人も大切にする次世代型組織「ホラクラシー」について、認定ファシリテーターから学びます。どうぞご参加下さい!
日時:2020年2月15日(土)13:00~17:00 (12:30開場)
12:30~ 開場 受付開始
13:00~ 主催者挨拶
講義:ホラクラシーとは何か?
体験ワーク または 対話
~17:00 終了
※ 予告なく変更になることがあります。 ご了承ください
会場:中京大学 1号館 4階 141教室
(名古屋市昭和区八事本町101-2)
名古屋市営地下鉄 名城線・鶴舞線 八事駅下車(5番出口)
https://www.chukyo-u.ac.jp/information/access/
講師: ホラクラシー・ワン認定ファシリテーター
吉原 史郎 氏
黒田 俊介 氏
参加費:12,000円 (早割 1月15日まで:10,000円)
(チケットは peatix からどうぞ!)
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