あいりー

24歳。いつだってマウントをとりたくなってしまう自分に呆れながらも、何とか生きてます。…

あいりー

24歳。いつだってマウントをとりたくなってしまう自分に呆れながらも、何とか生きてます。キラキラ生活に憧れたり、そんな女子にはなりたくないと反抗したりで、感情が忙しいです。そんな自分がふうと落ち着けるお話を作って投稿してみます。

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【1分小説】美人でずるい彼女の秘密

私は、美人でいつも得している高校の同級生まやがずっと羨ましかった。私と同様に大学から上京しまやは、彼氏かわからない男からアップルのヘッドフォンをプレゼントされたり、いとも簡単に広告代理店に入社したり、まやのずるい生き方に私はただ憧れていた。 まやは誰もが認める美人で、彼女の鮮麗された顔立ちはそのまま「美人」という言葉の体現だった。彼女はまさに高嶺の花で、高校時代周りから憧れの目で見られていた。当時、年上の彼氏から高校生は手が届かないブランドの贈り物もされていた。そんな憧れの

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        25歳の彩は、仕事終わりに、長期出張で遠距離中の彼氏と電話するのが日々の楽しみだった。しかし、その日の生理前のイライラが彼女の心を支配していた。彩は普段ならば小さなことにも敏感にならないが、その日は違った。彼氏の何気ない言葉に苛立ちを感じ、気分が悪くなった。 彼氏が「どうしたの?」と優しく尋ねると、彩はさらに感情が高ぶり、思わず「何でもない!」と強く言ってしまった。典型的な何でもなくない彼女のセリフ。戸惑っている彼氏が容易に想像でき、返事を待つ前に「もう寝る」とだけ言い残し

        • バスの乗り過ごしと飛鳥

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          おしゃれに恋焦がれる美智子

          美智子はおしゃれに憧れていた。彼女のインスタは、最新のトレンドを紹介するアカウントに溢れ、それらをひたすら真似した。洋服は大好きだったが、自分のセンスにはまったく自信がなかった。 「どうしてみんなあんなにおしゃれに見えるんだろう?」と、流行りの黒レースのビスチェを白のTシャツに合わせて美智子は鏡の前で悩んでいた。インフルエンサーのように着こなそうと試みるたび、なんとなくしっくりこない。流行の服を買っても、実際に着てみると自分には似合わない気がしてしまう。 そんなある日、友

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          「とりあえず3年社会人生活した方がいい。」と言う声をフル無視し、社会人2年目を迎えようとしていた3月に退社し、オーストラリアワーホリを決意したどこにでもいる24歳のお話し。 1.人が足りてないベンチャー企業に就職した編 遡ること私が大学3年生の春。 一刻も早く就活を終わらせて、休学なしで海外生活するぞ!と意気込んでいた私の計画を打ち砕いたのが、「新型コロナウイルス」。 バイトも旅行もできず暇になった私は、意識高めの友達の影響を受けて就活を開始。ありとあらゆるサイトに登録

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