私なりの速度

 「オードブル、70パック作って」と言われて、結局私は40パックしか作れず、先に担当していた分を作り終えた二人の(多分)高校生の女の子が手伝ってくれた。

 短期バイトで、日々惣菜のパック詰めをしている。あまり人と喋らなくていいし、黙々とできるし、最高ではないかと思っていた。

 一昨日、高校生の女の子の一人と一緒にご飯を食べて、仲良くなれたと安心していたけど、今日更衣室で挨拶すると、まるで初対面かのようなトーンで「おはようございます」と返されて、喉を針で刺されたような気分になった。何かしただろうかと思ったけど、思い当たるところはなく、プライベートなことは話せなくなってしまった。

 歳上なのに仕事が遅い、というのは想像以上に落ち込んでしまう。他の子が仕事を貰っていると、まあ私よりできるもんな、と納得しつつ、もちろん悔しさは抱えてしまう。
 午後のオードブルは彼女達に任され、私はひたすら海老を300個、100個、120個とかに仕分けたり、海老天を100本くらいパックに詰めたり、作業台を作るなどしていた。きっと誰にでもできる仕事だ。

 私のスピードでは世の中に追いつけないと気が付き、早く手を動かそうと努めても、鉛みたいに重くなっていく。何がそうさせているのか分からない。

 大晦日に、かなり暗い感情のものを書いてしまったけど、今日中に手放したかった。

 どうか来年は生きやすくなるようにと願うばかりです。

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