洗濯物飛ばされたり変な人が増えたり

スペシャリストが好き

一芸ある人が好きだ。それで食ってるレベルだとなお良い。そうでなくとも長い時間をかけて磨いた技術や、そのストイックさに惹かれる。学問、芸能、職能なんでもいい。
私にはそれがない。なんの専門家でもない。だから惹かれる。

半分降りる

人生を半分降りている感じはいつからだろう。頭が壊れて仕事を辞めて閉鎖病棟に引きこもってからだ。
前々からうっすら気がついていたが私は元々世間並みには生きられないことを突きつけられた。それは絶望ではなくむしろ楽になった。
ずっと間違えたスタート地点に立っていたが、ようやく正しい位置から始められると感じた。
ただ未だに何を始めればいいのか探っている最中だ。だからふわふわとしている。
そしてふわふわとしていられることは本当に幸運だと思う。最近気が付いたことはこれまでは色々あったが今の私の環境はとても恵まれている。逆に言えば環境を失うば詰むということでもある。

世捨て人

私を含めて社交能力とか社会的スキルが欠落した人が多い職場にいるので相対的に「マトモなひと」という評価を受ける。
これまでもそういう人達に遭遇したことはあるが一同に会しているのは壮観である。
社会的スキルのなさは二種類に分けられる。

  1. 生まれつき欠落している

  2. 身に付ける機会がなかった

私は自閉症スペクトラム障害なので1に当てはまる。ただADHDの衝動性と言語機能に偏った知能が合わさって辛うじて人間らしく擬態できている。
ただし物凄く疲れる。擬態モードでいるのは頭と神経をフル稼働しないといけない。常にファンがぶんぶん鳴ってる状態。私の頭が壊れたのもこれが一因だ。
頭が半端にいいから壊れた。自分でも出来ると勘違いしてしまった。もっと良ければ難なく適応していただろうし、普通かそれ以下だったら始めから健常者枠にないなかっただろう。
だから人とあまり話さなくてよくて座ってやれる仕事という条件で選んだ結果が今の職場。なるほど道理で社会的スキルが低い人種が集まるわけだ。私もその一人だ。
そういう環境だから適当やっていられるというのも事実。暇潰しに働いてる感じ。堕落。
ただそろそろリハビリをしないと擬態すらできなくやる。
ある程度は擬態できないと仕事はどんどんAIに食われていく。現に私も各種AIを仕事で使っている。5年後に今の職場の人員は半分以下になってると思う。またその頃には私はもういない、いやいなくなっていないとまずい。

何度目かの漫画の話

『凪のお暇』と『寂しくてレズ風俗行ってみたレポ』は母娘の呪いの話。
なぜ母と娘の関係を(上手く)扱うとここまで凄味が出るのか。どちらも共通している核はそこだ。
遡ると白雪姫の魔女と姫にも擬似的な母娘関係を見ることができる。母と娘は鏡合わせの存在なのだ。父ー息子or娘、母ー息子とも違う特殊な関係だ。つまり自分が生んだ(を生んだ)同性という強い繋がり(呪い)がある。
強敵に挑むバトル漫画のように胸を熱くして読んでいる。
とにかくとても面白い漫画。

閉じ籠もる

漫画ばかり読んでいるから閉じ籠もり。気が付けば三ヶ月くらい個人的な交友をしていない。それでも気が付かない限りは気が付かない。SNSだって一応アカウントは持っているけど懸賞応募専用だ。
社会との繋がりが弱い。誰かと繋がっている感覚が薄いしあまり必要性も感じない。それが私の問題点でもある。
妻(仮称)は私にとって外界とのインターフェイスのひとつだと気が付く。

ピッチが乱れる一日

寝る前の薬を飲むと半ば無意識でなにかを食べてしまう。一日のカロリーコントロールがぶっ飛ぶ。朝起きて枕元にある食べ物の残骸を見て悲しい気持ちになる。
運動不足を解消すべく意気揚々と自転車に乗ったら10分でパンクする。ぶっとい釘が刺さっていた。まだ自転車屋が開いておらず最寄り駅まで推して歩く。どこからどう見てもパンクした人だ。
駅の鏡で自分の姿を見たらなんとも素っ頓狂な服装をしていることに気が付く。寝ぼけたまま新しく買った服を適当に着たのだ。
新しい服は慣らし運転をしてからでないとどうも収まりが悪い。
夜、電車に乗るところで財布がないことに気が付く。職場にとんぼ返りする。

朝からピッチが乱れた一日だった。
もっと楽しい毎日ならいいのにと思うが具体的になにが楽しいことなのかは思い付かない。だからなるべく悪いことが起きないように頭を低くして過ごす。

春は変な人が増えたり

確定申告、所得税、3月の季語どこ吹く風は春一番。洗濯物飛ばされたり変な人が増えたりしてるうちにまた4月が来る。


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