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「なし」20% の先にアクセスする

何かが「ない」と答えた人が全体の20%、一体何だと思いますか?


 答えは「コロナ禍で子育てを楽にしてくれたり、前向きにしてくれた出会いや出来事」です。


 昨年実施されたコロナ禍で3歳未満の乳幼児を育てる保護者対象の調査結果ですが、私は多くの結果の中で、子育て支援に携わる者として、この数字に最も胸が痛みました。

 
 この調査では、チラシやメールを兵庫県下の子育て支援を行う多くの事業所・園所にご協力をお願いして配架・配布させていただきましたが、そうした場や情報手段と接点を持つことができた方で20%ならば、実際には「ない」に該当する方はもっと存在したのではないか、と感じたからです。

 下の記事で調査および結果についてご紹介していますので、よろしければご覧ください。

 コロナ禍の影響も少しずつ薄れてきたこの頃、同じ質問をすれば、半年前のこの数値は減っているかと思います。しかし、決してゼロではないと思います。子育て支援事業も以前のような環境水準に戻ってはいません。

 一方で、対面事業が滞りなく実施できるようになり、保護者同士の繋がりが育まれやすい環境に戻りつつあることを嬉しく思います。そして近年、SDGsを絡めた子育て支援に対する民間企業の取り組みも随分と積極的になっていると感じています。

 
 昨年携わったこの調査で、「親の孤育ち」は社会との接点の有無が大きく影響していそうだ、ということが明らかになり、「子育て支援との接点を拡充する多様な工夫」のために、自分ができることの可能性を拡げたいと、今年度は新たな環境にも身を置き、様々に学ばせていただいています。

 しかし、どんなに多様なチャネルを駆使しても辿り着けない方がいるのも事実です。保護者にとって様々な情報に手が届きやすくなる工夫は沢山試みられていますが、20%の先にいる人たちに効果的に届くかどうかは疑問があります。


 子育て環境は、社会背景とともに目まぐるしく変化している一方で、求められる子育て支援の要素には、変わらないものも多くあります。子育て支援は、公的機関と連携していることや企業と取り組んでいることが、利用する保護者側の安心に繋がっていることは多いと感じています。

 積極的な支援やアウトリーチ、子育てのサークル活動が返って肌に合わない人や時期も存在します。

 親となる全ての人にとって「必要とされる情報」が届きやすく、「温かいまなざし」が感じられるようにするために、私もまた自らが答えだと思っている「子育てが孤育てで始まらない世界」の実現に向け、これまでの社会経験をフルに活かし、今年も一歩一歩できることを進めていきたいと思います。

 最後までお読みいただきありがとうございました:)

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