京都での話

この前行った京都の藍染屋さんの話。

真ん中に大きな染物が垂れ下がってて、綺麗な藍色がずらっと並んでいて、ジブリ調のピアノ音楽が流れてるような

奥に進んだらおじいさんが座ってて
私が来るの待ってたみたいに「いらっしゃい」って言うの

「いらっしゃい」なのに
「おかえり」って言われたみたいな気持ち

本当、言葉にできないんだけど
心臓のらへんがぶわーーーってなった

店の外に出たら普通に京都の坂なんだけど、
あの感覚は何だったんだろうって未だに分からない

そのまま坂を上って店を後にしてしまったけれど、
もしもう一度あの店に戻ったらあのおじいさんがいなくなってそうな。

別の若い女性とかがお店やってて
「さっきのおじいさんは?」って聞いたら
「この店は私一人でやってますよ」って言われるんだけど、
諦めて帰ろうとした瞬間、レジの横にあるきつねの置物と目が合うみたいな。

私東京人だから、京都がなんだか外国というか異世界というか、
東京に戻ってきてしまった今、この世に本当に京都という場所があるのか不思議なくらい。

京都は中学でも高校でも修学旅行で行ったし、なんなら一年前にも行ってるのだけど、こんな風に思ったのははじめて。

いつも以上に町じゅうが白檀の煙に包まれていたし
夢でも見てたのか?と思ってしまっている。



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