僕の考える最強の会議のやり方
今回は、PMの僕としては超重要な「会議のやり方」をシェアしたいなと思います。
特にスタートアップは限られた「時間」という資源をどう使って成果を出すかだけで相当差が付くので、PMの人は必見ですし、PMでない人も普段自分が参加している会議と比べて取り入れたいと思ってもらえるものがあれば光栄です。
いろんな会議のやり方があって組織やチームによって最適な形は違うのですが、とりあえず僕が考える最強のやり方(というか、僕がやってるやり方ですね。笑)を書きます!
もう少し抽象的な、PMのミッションとか仕事内容的なところが気になる方は、良かったらこちらの記事を見てみてください。
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じゃあ、さっそく俺流会議の流れを紹介します。
1. 「このMTGは~」から始まるイントロ
会議は大体バラバラと人が集まってくるので最初はアイスブレイクも兼ねて談笑をしていますが、参加者が集まったら仕切りを入れます。
僕がやる仕切りの鉄板は「よし、おつかれさまです。このMTGは~」です。
背景・目的・この会議のゴール・進め方をシェアし、ここで認識ズレがあれば質問を受けて答えます。必要があればアジェンダを修正します。
あまり頻繁に起こる例ではありませんが、認識ズレが理由で
それだったら最適な進め方はこの会議をすることじゃないですね。。。
じゃあ一旦解散で!
と言い放ち2分で会議が終了したケースも全然あります。
無駄な会議に付き合わせるより圧倒的にこちらの方が良いので、恐れずに会議をバラしましょう。
2. アジェンダリストの紹介
当然ですが、アジェンダは事前に書いてきています。アジェンダはタイトルと詳細で構成され、タイトルは基本的に一文で書きます。
ここでやることは下記の2つです。
1. アジェンダの意味が伝わらない場合は質問を受けて補足する
2. アジェンダを片付ける順番に提案があれば聞く
アジェンダは割と片付ける順番が議論効率を左右するので、僕も順番は「これが良いだろう」というのを持ってきますが、参加メンバーの提案があれば積極的に聞き入れます。
3. アジェンダを1つずつ消化していく。
さて本題です。1つずつアジェンダに対して求められるアウトプットを出していきます。進行役は腕の見せどころです。
アジェンダに対して結論を出す中で、各選択肢のプロコン、結論、判断理由を明確にして、簡潔にメモる。シャイな人もいるので、適切な人がちゃんと意見を言えるようにするファシリテートする。議論を適宜まとめて、抜けている視点を指摘したり、反論したそうな人に話を振ったりする。意思決定の質を上げるために、ありえそうな反対意見があれば自分が無理やり反対意見を提出してみたりもする(Devil's Advocateという手法です)。
大事なのは「分かった気にならないこと」です。この会議での意思決定品質が落ちたらチームの力は激減するので、常に世界最高品質の意思決定をするつもりでやります。
そして、もし余裕があれば、PMは自分ではなくメンバーによる発言で前に進んでいくようファシリテートしましょう。それによって意思決定品質が下がるのはNGですが、結論が同じなのであれば、自分に進行力が集中してしまうより、各メンバーが盛り上げてくれるチームにした方が強くなるからです。
結論を合意するとき、意思決定品質を上げるためのTipsとしては、「この結論を覆す発議をしていいのは、どんな条件のときか」という思考実験がオススメです。結論の理由が明確になります。
4. 議事録をみんなで確認する
アジェンダを片付けている途中、僕はメモをslackの適切なchannelで取っていて、どんどんeditしていっています。繰り返しになりますが、メモしているのは「各選択肢のプロコン、結論、判断理由、結論が覆る条件」だけです。
すべてのアジェンダを消化し終わったところで、slackを見てもらって、「記載されている結論や判断理由が誤っていないか、重要事項の記載漏れがないか」を確認してもらい、問題があれば直します。
これがそのまま議事録となります。この会議の参加者は、この内容に合意している ということになります。
5. ネクストアクションを確認する。
この会議によるアウトプット(議事録)を確認し終わったところで、「各自のネクストアクションが何か、見えてますか。協力が必要なとことか、お互いに確認しあっておきたいものありますか」と問いかけます。
必要に応じてちょっとコミュニケーション取ってもらって、各自のネクストアクションを聞いて議事録に追加します。
(Optional) 6. 会議の振り返り
普段はこれで解散しますが、特に初めてこの会議に参加する人がいるとか、初めて同士の人がいる場合には、会議の振り返りをする時間を作ります。KPT(Keep/Problem/Try)方式でもいいですね。
こんな感じのフィードバックを言い合います。
・良かった/微妙だった
・次からこうしないか?
・XXくん発言少なくね?
・YYさんもいた方が良かったね
・次からこのレベルの内容なら合意なしで進んじゃって良いのでは?
これをやるとMTGの質が改善できますし、新メンバーは「このチームはどんどん改善提案をしていいんだな」と思ってくれます。そういうスタンスをこちらから実際に見せることはマネージャーとしても、とても重要です。
あとは、議論が白熱しすぎた後とかは「Aさんは怒りすぎですねw」などのフォローも入れますw 議論は議論ですし、会議室を出た後もまた同僚として一緒に仕事をするので。
以上でMTG終了です。slackに議事録は載ってるので、みんなそれぞれネクストアクションに取り掛かります。
これが僕流会議の流れです。誰かのお役に立つといいなぁと思います。
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最後に、会議系で「あるあるな勘違いや失敗」をカジュアルなタイトルで3つ紹介して終わります。
それ議事録ちゃう。ディスカッションログや!
僕は、議事録とディスカッションログを区別した方がいいと思っている人です。
議事録は、会議のアウトプットをまとめたものです。会議の参加者は、アジェンダ(問題)を解決するために集まって、議論をして、アウトプットとして「結論・選択肢のプロコン・判断理由・結論が覆る条件」を出します。
これをシェアするだけでは不十分だと感じるなら、たぶん情報のまとめ方が間違ってるんじゃないかなー と。会議ではいろんな話や過程があったと思いますが、そういったディスカッションログは、各自が自分用に欲しい内容だけメモしたり、状況が許すなら音声レコーダーでも置かせてもらえばいいと思います。
会議が終わった後に議事録まとめるのに1時間かかったとか、議事録取ってるのが新人だから意味不明なものが上がってきたとか、文書として残す議事録が合ってるか実は誰も確認してない問題とか、そういうのがなくなるといいなと思います。
それ議題ちゃう。個人タスクや!
問題解決の手法として会議が適しているものと、適していないものがあります。
PMの腕の見せどころですが、「いまチームとして対応しなきゃいけない重要な問題リストはどれか」「解決方法は個人アサイン or 会議のどちらか」をちゃんと見抜くことが重要です。
典型的なもので言えば「計画を作る」「設計する」「レビューする」という課題は、個人がやった方が品質が高いです(逆に、みんなでやると穴だらけで使い物にならないものができます)。
設計の方向性や基本方針、何を重視するか みたいな土台になる部分はディスカッションが有効です。
それ問題解決ちゃう。承認や!
「問題解決の手法として会議が適しているものと適していないものがある」と上で書きましたが、「そもそも、それ問題解決じゃないじゃん」というものがアジェンダに入っていることもあります。
うちの会議はとても効率的で、10分で終わるぜ!
みたいなことを、昔経営者をやってる友人に言われたことがあるんですが、中身を聞いたら、幹部が集まって「社長、これはこれで進めていいですか」「うん、じゃあそれで」って言うのを繰り返してるだけでした。
これって問題解決じゃなくて、「承認」なんですよね。
残念ながら承認は特に何かを生むわけじゃないので、「承認は会議で行う」という取り決めがないのなら、わざわざ集まらなくてもいい話だなと。
必要がないのにこういう承認会議が設定されている場合、「決裁者がレスしてくれなくて幹部が困っている」とか「決裁者が自分のキャパオーバーを放置していて、幹部に適切に権限委譲できていない」といった問題がある可能性が高いので、早く何かを見直した方が良いだろうなと思います。
以上、会議のやり方の話でした!
他にも、こんなやり方あるよっていうものがあれば、是非紹介してもらえるといいなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 またタイミング見て記事を書くので良かったら見にきてください。