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看護学の修士課程への進学のハナシ

はーい✋いくらちゃんです。
梅雨入りしましたですね、夏まっしぐらです。
前回は、「あなたの人生はおいくら万円??」について話しました。

お金=時間=人生。
お金の話は人気ないですね。あまり多くの方には読まれませんでした笑。
でも、めっちゃ重要な話だと思いますので、諦めずに切り口を変えて、これからも伝え続けようと思っています。

ごく少数の方だったかもしれませんが、人生を少し考えるきっかけになったなら幸いです。
あと、この手の話題って、いいねしたり、リツイートしたりすると、その方のイメージの毀損になる場合があるから、反応しづらかったのかもですね。
大っぴらに反応できない方は、こっそり感想をDM頂けても感激です。

さて、今日の本題。
修士課程のハナシ。

この時期になってくると大学院の研究室訪問やオープンキャンパスが盛んになってきますね。
キャリアのこと考える時には、進学は選択肢にあがってきますでしょうか。

今回も、いわゆるひとつの体験談に過ぎませんから、そんな考え方もあるのねー的に読んでいただけたら嬉しいです。

それでは、いってみよう。


進学の動機は不純でも良い


いくらちゃんがおよそ26歳頃のことです、アルコール依存症真っ只中。
夜は毎晩のように飲んで、でも、仕事はちゃんとこなしていたんですよ。周りからすごいーって認めてもらうことに必死な時期です。
詳細は、過去記事をどうぞ。

大学入試は、現役での受験失敗。
希望校に受からなかったので、河合塾名古屋千種校で寮生しました、1年間浪人。
そして、保健師になるのにも就職浪人1年。
合計で2年間、回り道をしていたんです。

高校の同級生からは、遅れること2年後に、社会人となった訳です。
修士課程修了の人たちと同時に社会人です。
この遅れ、なんとか取り戻したいなーって深層心理がございます(笑)

看護学は実践の学問なので、実践を続けながら、大学院に行けるんじゃね?という淡い期待を抱きながら、行政保健師の仕事に邁進する日々。

結果、行政保健師2年目の夏に受験し、3年目の4月から3年間かけて修士課程を修了することになります。

不純な動機のまとめ。
高校の同級生から感じる劣等感の払拭。
追いつくぞ、的な。
その頃、高校の同級生は、三○商事、野●証券、モル▲ン・ス■ンレー証券、国△交通省(Ⅰ種)、研修医とかなので、全然追いつかんけどね。

結果、学歴ロンダリング



現役の時に希望校に合格できず、1浪の時もダメだった大学が、名古屋大学だったんですよね。
2浪は経済的に厳しかったので、後期試験で拾ってもらって三重大学に行くことにしたんですけど、東海地方の東大(笑)、名古屋大学にめっちゃいきたかった記憶があります。

四日市市で保健師の仕事することになったのですが、なんと、名古屋大学と一緒にモデル事業をやっていて。
新しい取り組みである保健事業は、取り組みの新しさだけでなく、その評価もきちんとしないといけない。
で、保健医療統計の専門家として、のちに修士の指導教員となる先生が四日市市に出入りしておられたので、早速仲良くなりました。

モデル事業は、こんなやつでした。

1.介入群と対象群を無作為に割り当てる。
2.定期的に両群に健康診断を受けてもらう。
3.介入群には、運動や栄養の個別保健指導と集団指導を実施。
4.さらに、自助グループ活動をやってもらうように焚き付ける。

こんな活動を2年間+αくらい実施したんですよね。

で、指導教員となる先生は、医師でもあったので、
定期的に、健診の医師判定&コメントをお願いしていたんす。

2年目のパヤパヤ保健師のいくらちゃんは、当然先輩と同席のことが多かったのですが、少し任せてもらえるようになった時には、先生と二人きりで過ごす時間も増えてきたんですよね。

ちょっと、脱線。
保健師さんって、看護師のライセンスが基本にあり、女性も多いです。
で、看護師・保健師って、数字に強くなかったり、苦手だったりする人が多い印象です。
だから、いくらちゃんも、別に数字に強い訳ではないけど、苦手意識はそれほど持っていなかったんですよね。
疫学とか情報、統計とか、そんなに苦じゃない。
保健師としてちゃんと働いていこうと思ったら「統計ができるは武器になる」って、この2年目の頃に確信しました。
保健事業の評価が、「参加者の満足度が高かったです」とか。結構主観的な文言ばかりで、それって、根拠は?みたいな。

そんな気持ちもあいまって、
この仏みたいな保健医療統計の先生に師事したいな。
名古屋大学大学院に行きたいな(どこまでも不純)。
保健師として、きらりと光る武器を手にしたいな。

そんな思いで、仕事の合間に先生に直接、熱い思いをお伝えしました。
「今、職場でやっている仕事をきちんと統計解析したい。」
「このモデル事業での成果をきちんと発表し、他の自治体の役もに立ちたい。」

先生も、「それは良いことですね。ぜひ、今年度受験してください」
(この時、願書受付締め切りまで約1ヶ月。受験まで3ヶ月くらいだったと思います。)

「英語の試験もあって、自信もないので、1年後の受験が良いのですが。。。。」

「来年は、別の取りたい学生が複数いるので、今年度受験してください。」

と、急遽、受験が決まったのでした。

職場の理解、ムズっ


受験時に上司に言われたことが、今でもとても心に残っています。

「あなたは、ただでさえ男性で目立つんだから。大学院に行くことで、職場に迷惑をかけることは、絶対にだめ。それだけは約束してね。でも、正直、羨ましい。絶対頑張ってね。私、応援してる。」

大好きな先輩

もう、最高の上司です。

この先輩、私が1年目の4月、「男性保健師は母子の家庭訪問には出せない。」と他の部署から言われた時に、「彼は大丈夫。問題を起こさない。もし母親から男性であることを理由に拒否があったら、訪問は、女性保健師との複数訪問にする。私が責任取るから、ちゃんといくらちゃんを保健師として扱ってほしい。」て、守ってくれた上司。
痺れるー!!大好きすぎる。
この人を裏切ったら絶対にいかんですね。

受験を決めてからも、残業も休日出勤も、全力でこなしました。
年休なんて、受験の年の2年目は、1日くらいしか使わないくらい、ワークホリックしました。

それでも、たくさんたくさん後ろ指さされました。
仕事もまだろくすっぽできないこともあるのに。とか
大学院行くなんて、すぐ辞めていくに決まってる。とか
この職場を教員への腰掛けにしないでほしいわ。とか
妬み嫉みのラッシュでしたね、直接言われた人には言い返しましたけど笑。
多くの方は、陰でめちゃくちゃ言いおる。

大好きな先輩からも言われているし、進学しても、絶対迷惑かけないぞ、と意気込んでいたのですが、実際はそうも甘くないのが大学院(笑)。

修士課程、大学院生活


保健師3年目の4月。
修士課程入学。
大学院生生活の幕開けです。
前期は、超ハード。
職場と大学院のちょうど真ん中(海部郡蟹江町:近鉄蟹江駅)に引っ越し。
駅から徒歩5分で、それぞれドアtoドアで、50分くらい。
職場から大学院(三重県四日市市⇆愛知県名古屋市北区)までは、電車と地下鉄乗り継いで95分。

授業は、
水曜18:00から21:10
金曜18:00から21:10
土曜9:00から16:10
でした。

水・金は、1時間休取って、駅までダッシュの生活。
授業終わって帰宅が22時過ぎ。
そっから課題やったり、持ち帰り残業したりして、もうほんまに死にかけた半年でした。

後期も
平日は週に1回、1時間休。
土曜も確か午後から授業でした。

2年目からは、研究の時間になりますから、
ゼミと面談くらいになったので、体は少し楽になります。
ゼミや面談の準備で図書館には、頻繁に通わなくてはいけませんでしたが。。。
変な先輩に絡まれて、メンタルすり減らしたり。。。
在学中に、結婚もしたので、いろいろ忙しかったですね、プライベートも。

大学院がここまで大変になったのは、実は訳があって。
ただ単に、修士課程に進学するだけでは飽き足らず、追加のプログラムに参加したんですよ・・・・

これ、まんま保健師の仕事だと思いませんか?

医学系研究科(保健学類)での追加コース「トータルヘルスプランナー養成コース」なんですけど、内容を見れば見るほど、保健師は学ばないといかん内容ですよね?
というか、保健師の活動そのものな気もします。
それもそのはず、指導教員がコースディレクター責任者です笑。
履修しないなんてあり得ないですね、ハイ。

ゴリゴリすぎる。。。。

通常の修士課程だけでもアップアップの社会人入学生だったはずなのに、追加コースの履修。
ハードすぎて笑えますけど、今ならわかる。
これに参加できて、確実に視野が広がりました。
だってね、小児専門看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、放射線技師、医師など、それぞれのエキスパートの人たちと、毎週毎週模擬カンファなんす。で、ときどき、その一線の超専門家が講義に来てくれて解説してくれる。
学問と実践を、講義と演習で、行ったり来たり。。。。最高の経験でした。

分野横断的に、興味を持ついくらちゃんの出自、ここにありです。
JICA、数学者、霊長類学者(サルの研究者)、在宅みとり医。。。。。
全員、変人でした。
ここで仲良くなった同級生や先輩後輩は、一生の宝物です。
みんな(大学教員や実践家として)超出世してる笑。


修士課程/THPコースでの成果


この追加コースを学べたことで、【関連職種との連携】がめっちゃ深まりました。
他職種とのコミュニケーション力が飛躍的にあがりました。
その結果、多職種連携協働が職場でも爆進。

①四日市アルコールと健康を考えるネットワーク
民間や医療機関、警察、消防などと手弁当のネットワーク構築。社会変革を目指すチームができた!!

自殺白書にもグッドブラクティス載せてもらった

②四日市早期支援ネットワーク(YESnet)
教育委員会、精神科医療機関、保健所がタッグを組んで、重層的に対象に関わる社会変革!

全国的にも思春期のメンタルヘルスの取組みは有名に!

こんなめっちゃ素晴らしい取り組みできたのは、もちろん、地域の皆さん、関係者のご尽力があってのことです。

いくらちゃんは、裏方、バックヤードで、「やいやいーやれやれー!お金ならとってくるでまかしときー!!広告??みんなで学会行くぞー!雑誌に取り上げてもらうぞー!!」
こんな感じで、各機関の代表者とかと仲良くなって、
「それ、おもろいっすねー」
「これもあったらいいっすねー」
「それ、やってみてもいいっすか?」
的な感じで、どんどん活動が進んでいきました。
(なんか、ただの酔っ払いみたいですね。)

大学院の講義や演習で体感したことが、まんま、現場に活きる感覚があって、超絶面白かったです!!
おもろい人たちとワイワイやるだけで、あと乗りでも勝ち馬に乗れるんすよー行政保健師ずるいですよね笑。
で、いつも勝ち馬に乗っているいくらちゃんてイメージが先行する。
超役得!!毎度、最高の勝ちパターンです。

例えば①では、
内科の医師に、アルコールのことを勉強してもらって、かかりつけ医→アルコール専門医のルートを強くしようと企んでていたんですね。
専門医が原稿を作り、いくらちゃん(役所の予算)のとこで、パンフレットをきれいに印刷。内科医への配布は、某製薬会社のプロパーさんが個別訪問&説明しながら、医師会所属の全ての内科医へ届けちゃう。
その時の内科医の疑問や質問を保健所が集約して、医師会予算で、内科医向けアルコール研修会企画して実施しちゃったり。
もう、やることなすこと、全部ぶっとんでておもろいっすよね。
あんなこといいな、できたらいいな、全部やっちゃおう!
(いくらちゃんが自由すぎて、当時の保健所長は、きっと肝を冷やしていたでしょう笑)
他職種とのコミュニケーション&目の前の事象を面白がる力、めっちゃ大事です。

②では、
四日市地域での精神科の思春期外来の予約が6ヶ月待ちだったんす。
もう、全然取れない、心配で病院に電話すると、半年後の受診って笑。これ、無理っしょ。保護者どんな気持ちになるねん??
でも、四日市には、その当時、児童思春期の精神科の専門医の先生は2人しかいないから仕方ない。
で、どうしたか。
教育委員会で保護者や担任から相談受付→保健所保健師が追加で聞き取り。精神科受診が必要そうな人は、外来予約と同時に、並行して病院の精神保健福祉士と面談アポ(事前面談で外来の問診も兼ねる)→精神保健福祉士から、医療以外の対処(今で言う社会的処方的なヤツ)を助言して、外来受診を待つ。

こんな仕組みできたんすよ、最高じゃないですか。
で、こんな取り組みし始めてたら、隣の病院の精神科医の先生(院長)が、「私、思春期専門ではないですけど、みんなが頑張ってるのに、申し訳ない。私にできることをしたい」って言ってくれて。
ちゃっかり補正予算とって、保健所の嘱託医お願いして、専門外なのに、保健所で「思春期相談(精神科医)」がスタートしたんですよ。10年経った今も、その先生、思春期相談続けてくださってるんですよ。
つい先日、別件で先生にお会いしました。
もう、感動。ホント泣いちゃう。


大学院進学のメリットは人それぞれ


職場での他人の声に耳を傾けていたら、このような体験ができたか、本当にわかりません。

保健師2年目に受験し、3年目から社会人入学するとか、ほんとチャレンジングですよね。
敵もたくさん作ったと思います。
陰口叩かれていた通り、結局は8年で現場を辞めて、大学教員にもなってしまいましたし。

大学院は、昔は、研究者を養成するところだったかもしれませんが、今は、違う目的もあるのだと私は認識しています。
実践をより発展させるなら、修士課程、大学院進学もアリ!と思います。

しかし、いくらちゃん自身を振り返ってみると、ちっぽけなプライドであったり、そもそも、やりたいことがあったと言うよりは、出世目的で笑、武器を手に入れたいと思って、ハウツーを学ぼうと思って、進学したんですよね。

目的通りに学べたのかは、ちょっと疑問が残りますが、副産物は、しんどさを引いてもあまりある実りです。
修士課程への進学、もしあなたも悩んでいるようなら、一度、研究室訪問やオープンキャンパスに行かれてはどうでしょうか。

大学院まではちょっとな。って方は、超実践が学べる、オンラインコミュニティがありますから、こちらにどうぞ。
毎月、高級ランチ1食分で、刺激的な先駆者たちの実践活動を垣間見ることができます。

大学院に行くよりは、手軽に学ぶことができます。
オススメです!!

さーて 来週のいくらちゃんは


「大学院って、まだその先があるの」
「博士課程?なにそれおいしいの」
「学位は、足の裏の米粒?!」

の3本です。

来週もまた、みてくださいね!
ジャンケン、ポン!

ありがとうございます!ご支援いただけると、看護職の未来がちょっとだけドキドキ・ワクワクします!!