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32.会社員でいる意味とは?

前回、コロナで会社が苦戦していた話を書いたが
さて今度自分はどうするのが良いのか?
これを考えた結果、退職をすることになるのだが
それまでの経緯を書いていきたいと思う。

そもそも半分は自分のお客さんの売り上げ。

この連続投稿でも書いているが、転職前に知り合ったお客さんから
YouTube広告の編集の仕事を受注して、会社を通して仕事をしていた。
僕の会社での約半分くらいの労働は、この自分のお客さんだった。
もう半分は社内の制作部からの編集や、
編集部に来るテレビ番組やVP、CMなどの編集。
一部撮影部が受注したセミナーを少しだけ調整するような編集もあった。

テレワークの時の機材は全部自分の機材。

前回テレワークも積極的に行っていた話をしたが
テレワークに使う編集のマシンやソフトは全部自分のものだった。
会社に編集部全員に貸し出せるほどノートPCがあるわけでもなかった。
なので、自分のやりやすい環境はすべて自分で揃えた。

ボーナスは雀の涙。

前回書いた通り、業績が悪くボーナスが全然出ないのだ。
編集だけは目標達成していても、他の部署に足を引っ張られたりして
なかなかボーナスも見込めない。
東京で働いていた時から1割ほど年収が下がってもしょうがないと思っていたが
ボーナスがあまり出ないせいで2割近く下がっていた。
子どもが生まれてから年収が上がらないのは結構しんどい。

昇給は5,000円

毎年5月決算なので、5月に昇給の話を含めた面談があるのだが
そこでの昇給は5,000円だった。個人の目標達成もしていたし
他の人よりは生産性も高く頑張ってきたつもりだったが、こんなものだ。
中小企業の昇給額なんてこんなものらしいが、あまり納得できなかった。
次年度から目標が10万円高くなっていた。
「月給の3倍稼いでもらいたい」と社長から言われていた。
じゃあ10万円目標が上がるなら3万円くらい昇給するのでは?なんて
楽天的に考えていた自分がバカだった。大馬鹿野郎だ。

ここで一気に目標達成に対するモチベーションが下がってしまった。

妻からは「さっさと辞めてほしい」と言われる。

よく「嫁ブロック」なんていう言葉を聞くが僕の場合は逆だった。
普通は脱サラするなんて言ったら奥さんに止められる人がほとんどらしいが、
むしろ僕は別にそこまで積極的に独立したい訳でもなかったのだが
妻がめっちゃ辞めさせようとしてくる。

僕は石橋を叩き割って渡らないタイプの性格なので
そこまでリスクを取って大丈夫なのかと不安になっていた。

とはいえテレワークで
夕方からすぐに育児に参加してくれる日を経験した妻からすると
家で仕事をしてくれるだけですごく助かったらしい。

実は部署で唯一の後輩が3月いっぱいで退職していた。

今まで編集部のアシスタント業務を一手に請け負っていてくれた後輩が
3月いっぱいで退職していたのだ。
僕も自分の仕事をそれなりに抱えていたので、今更アシスタントとして
他の人を手伝うような形にはあまりならなかったが
確実に、多少の雑務などを負担することも出てきた。
本当に僕はこの手の雑務が苦手なのだと思う。
家事が苦手なことに通ずると思うが、本当に気づけないものは気づけないのだ。
細やかなサービスとか期待しないで欲しい。

ついに退職することに。

確か8月の終わり頃に10月末で退職したいと申し出たような気がする。
自分のお客さんだけでも年間500万円以上売り上げがあったし
会社の他の仕事をしなければ、外注さんを使わなくてもいい。
粗利で500万円は出せると思っていた。
そもそもお客さんも自分で捕まえてきて、自分の機材で編集して
外注さんや予算の管理も自分でやっているのだ。
会社は最後に僕が出した金額通りの請求書を発行するだけ。
このために会社にいる必要があったのだろうか?

社長には育休を長く取らせてもらったことや、
マスメディアンという転職エージェントを使って
わざわざお金を払って僕を採用したことを恩着せがましく言われたが
「それは前年度に1000万円の粗利でもって返したでしょう」と
一蹴してしまった。

正直会社にいるからできた仕事は地方局の番組を作れることくらい。
全国ネットの番組を経験していた僕からしたら少し物足りなかった。

もうすでに中古住宅も購入済みで住宅ローンも組めていたし
本当に会社員でいる特権がほとんどなくなっていた。
地方の中小企業では10年後に安泰かどうかもわからないし
退職金も多くは望めないだろう。

何より2歳の双子と一緒にいたい!

そうは言っても最後の決め手はやはり双子たちがまだまだ小さかった事。
少しでも多くこの時期を楽しみたいと思ったのだ。
せっかく子どもを持つ選択をした人生で
子どもたちと楽しく過ごす時間を多く取らないのはもったいない。

仕事がしたければ一生独身で仕事だけしてればいいのだから。
今は家族と一緒にいる時間が多くなるようにしてみよう。
何か変わるかもしれない。

そんな形でついに10月末をもって退職をした。
ちゃんと有給もすべて消化して辞めた。
在籍3年(うち1年育休なので、実働2年)
でも「自分でお金を稼ぐとは何か」という事を
突きつけてくれた良い会社だったと思う。

良い会社だからといって一生いるものでもないと思うが。

さて、次回ついに独立してフリーランスになる。
本当に手探りで始まっていく個人事業主生活。
どのように始まったかを書けるだけ書いていきたいと思う。

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