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アクション映画みたいな体験

人生は映画みたいで、危なっかしいことや、お腹を抱えて笑えることも、山ほどやってくる。弟に、”姉ちゃんの人生ギャグだよね”って言われているが、まさにその通りだ。

今日はサンフランシスコにいた頃の、ちょっと危なっかしい体験をご紹介しようと思う。

わたしは、毎朝、ホームステイ先からバスに乗って、市内のヨガスタジオに通うのが日課だった。日本と違い、アメリカのバスは時間通りに来ないことが多かった。そして、ときどき大通りでバスがすれ違う時に、ドライバーさんが、バスを止めて、反対車線のバスのドライバーと話し込むという状況に遭遇した。2台のバスが道の真ん中で止まって、世間話 ... ?

その日もバスは時間通りに来なかった。時間通りどころか、20分たっても来ないのだ。わたしはどうしても朝のクラスに出席したくて、いてもたってもいられなかった。

ちょうどその時、キキーッ!赤いオープンカーが、わたしの目の前で止まったのだ。ドライバーの男性がわたしに尋ねる。

「一緒に乗っていく?」

さすがのわたしも、知らない人の車に乗ってはいけないと思い、断った。

さらに待つこと10分。まだバスは来ない。わたしは、イライラしながらバスを待っていた。そのとき、あの赤い車がまた帰ってきたのだ!

「俺は向こうにあるアイスクリーム工場で働いているんだ。同じ方向だから乗せていくよ」

さっき断ったし、また戻ってくるなんて変な車だなぁ、と不信感を抱きながらも、どうしても朝のクラスに参加したいと思っていたわたしは、なんとも大胆な行動に出た。その不審な車に乗ってしまったのだ!!アメリカで!しかも、怪しい、見知らぬ人の車に乗るなんて!!なんておバカなわたし... 。

バタン!ドアがしまるとその赤い車は、わたしの行きたい方向とは逆の方向に走り出した。

「ワタシガイキタイノハ、コッチジャナイ」

そう伝えると、ドライバーは、なにやら小さな透明の袋に入った白い粉をチラつかせて、こう言った。

「キミモ、コレガホシインダロウ?コレカラ、モウヒトリ、オンナノコヲムカエニイクヨ」

え!!もしかして、わたしはドラッグディーラーの車に乗ってしまったのでは...?頭の中に不安がよぎる。

このままだと危ない!と悟ったわたしは、次の瞬間、アクションスターみたいな行動に出た。なんと、ドライバーが、カーブを曲がろうと、スピードを緩めた瞬間に、動いている車のドアを開け、外に飛び出したのだ。

転がり落ちたのか、走って逃げたのか、そのあとの記憶がほとんどない。でもその車は追いかけてくることなく、わたしの命は無事だった。ふぅ〜。

好奇心旺盛なわたし。いろんな国で、危ない経験をしてきたが、間一髪で助かってきたのは、直感を信じて瞬時に行動できたから。って、その前に、理性で、危ないことを避けるというチョイスもできたな、と反省している。

生きていてよかった。

〜つづく〜

《この経験から学ぶこと》

うーん(笑)なにも言えないですね。自分のおマヌケさに、呆れてしまいます。面白ストーリーで追われて本当によかったです。

平和で秩序の保たれた日本で育ったわたしたち。海外では、欲求に従って、自分のやりたいことを、他人の迷惑や社会的な批判などを気にせずやってしまう人が多くいる、ということを忘れないようにしましょう。

笑顔でフレンドリー、コミュニケーション能力の高い人たちに話しかけられると、NOと言えなくなってしまう日本人も多いかと思います。(わたしも含めて)

本当にその人が信じられる人かを確かめましょう。一人で、部屋に行ったり、見知らぬ車に乗らないようにしましょう。

あ、これって日本でも常識でしたね。

あなたの冒険の人生が、安全な旅でありますよう、お祈りしています。








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