ハイハイロケットと文明のギフト

　今日は予定のない2連休。息子と一緒に過ごした。大体の場合、子育ては精力的に過ごす日々であり、スケジュールは何かと詰まっている。しかし、今日は違った。何もしない、それが何よりも美しいスケジュールだと思う。

　まず驚いたのは、新しく購入した「ヒップシート」という文明の力。これによって、寝かしつけが驚くほどスムーズになった。なんていう便利なものなんだろう。僕の体力も温存されたので、より多くのエネルギーを息子と遊ぶために使えるようになった。

　そして遊ぶ、遊ぶ、遊ぶ。息子のハイハイのスピードがロケットのように上がっている。彼が一方向に進むスピードで、アインシュタインが相対性理論を打ち立てたかもしれない。だから僕も、マラソンランナーかフットボール選手のように、息子に付き合わなければならない。遊び回るのに体力を使うが、それが親であるということだろう。

　目を離して放置するわけにもいかない。それが現状だ。平和、そう、真の平和は息子が寝ている時だけに訪れる。それまでの間は、戦争とも呼べるような状態。しかし、そこにも愛と楽しさ、そして無数の発見がある。

　この2連休は文明の力と子育て、そして平和と戦争の微妙なバランスを感じた日々だった。そして何よりも、息子と過ごす時間は、何ものにも代えがたい宝物であることを改めて感じた。それが、2連休の結論だ。何もしないが、何よりも価値のある時間を生むのだ。何という矛盾、そして何という美しさ。これが、家族という小宇宙での僕の日常だ。