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複雑な問題ほどシンプルに

以前、デカルトの著書
『方法序説』を読みました。

この本を知ったのは、
20代の頃でした。

すでに亡くなった方ですが、
ゲームクリエイターの
飯野賢治さんという方が

影響を受けた本として、
この本を
挙げていたんですよね。

この方も
私と同じく YMO の
ファンでもあり、

ゲームのことに限らず、
いろんなことを
知っている方でもありました。

なんせ、20代の頃は
ゲームクリエイターの
著書やインタビューを
たくさん読みましたが、

こんなに高尚な本を
出してくる人は
見たことがありません。

私もいつかデカルトを
読まなくては、
と思っていて、
数年前に読みました。

しかし、難しくて、
ほとんど意味が
わかりませんでした。

全部読みましたが、
たぶん、私が理解できたのは、
最初の1割くらい
だったはずです。

そんな中で、
ものすごく共感した話が
あったんです。

「そうそう、それ、
 私もそう思ってました!」

ほんのわずかながらでも、
こんなに古い時代の
哲学者と同じ考え方に

自然と辿り着いていたことに
驚きを感じたんですよね。

その共感した話というのは、
この部分です。

「検討する難問の1つ1つを、
 できるだけ多くの、
 しかも問題をよりよく解くために
 必要なだけの小部分に分割すること。」

デカルト『方法序説』谷川多佳子訳 岩波文庫

ここを読んで
「わかる、わかる!」
となりました。

文章を書く時もそうなんですが、
複雑なことを考える時に、

複雑な状態のまま
考えたり、書いたりする人が
いますよね。

でも、それでは、
混乱が深まるばかりで、
いっこうに物事は進みません。

物事を解決させるには、
まず、問題点を
一つひとつの焦点に絞って、
洗い出すことが必要です。

例えば、
「○○をしなければならない」

しかし、
何かしらの理由があって
「できない」としましょう。

そこで思考を停止しては、
何も解決しません。

「できない」を
「できる」ようにするためには、
何が必要なのか、
一つひとつ個別に考えていきます。

「できない」のは、
「時間」の問題なのか、
「能力」の問題なのか、

はたまた、
「できない」ではなくて、
「やりたくない」
ではないのか、

そういった
根本的な問題も視野に
入れる必要があります。

「時間」の問題を解決するには、
必ずしも、その時間に
限定されているものでしょうか。

交渉によっては、
時間を延期させることも
できるかもしれません。

時間が延期できないとすれば、
自分自身のスケジュールを
前後で入れ替えたり、

そういうことができないか、
検討したりもできますよね。

「能力」の問題であれば、
一人では無理でも、
二人ならできるかも、

といったようなことも、
視野に入れることが
できますよね。

「できない」ではなくて、
「やりたくない」のであれば、

「やらなくて済む」方法を
考える必要があります。

このように、
物事を考える時には、
なるべく、個別に分解して、
対応するのが大事なんですよね。

デカルトさんも、
そのようにおっしゃっています。
(最後は他人任せ 笑)

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