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推しのホラーマンガ『漂流教室』

1週間くらい前から
note の募集テーマに
「#推しのホラーマンガ」
というのがあります。

これが気になっているんですけど、
なかなか書く人がいないようで、

今日の時点で、
投稿件数が1件しかないんです。

きっと「ホラーマンガ」と言われて、
思いつく方がいないんでしょうね。

これは「note の切り込み隊長」の
私としては、
(誰がそんなこと言った?)
ほっておけない、由々しき問題です。

過去に私が読んだホラーマンガで、
感想を残しているものがあったので、
それを紹介します。
(2015年にブログで書いた記事です)

*  *  *

『漂流教室』

初出:『週刊少年サンデー』'72〜'74年
著者:楳図かずお
出版社:小学館


恐怖マンガのパイオニアである
楳図かずおの
言わずと知れた傑作の一つですね。

今回、はじめて本作を読んだ私ですが、
小学生の時に、
3つ下の弟が児童館で読んでいて、
絶賛していたのをずっと覚えていました。

タイトルの通り、
学校が異世界にワープしてしまう
お話なのですが、

現代の SF 映画や
ディザスターもの(パニックムービー)と
互角に渡り合えるほど、

強固なシナリオで、
これが'70年代の少年誌で連載されていた
という事実に驚かされました。

異世界にワープしてしまった少年たちに、
次々と災難が降りかかるのですが、
時には涙を流しながらも、
主人公は困難に立ち向かっていきます。

ですが、決してみんなが
勇敢なわけではありません。

取り乱してパニックになる者、
みんなを出し抜いて
自分だけが助かろうとする者、

こういった多種多様な人物が
登場することによって、
物語にリアリティーが生まれています。

物語としては、
しっかりと筋が通っているのですが、

お話の展開が奇想天外で、
次にどうなるのかが
まったく読めないのも魅力的でした。

本当に物語の展開に
振れ幅があるので、

「どうしてこんなことになってしまったのか」
というのが、
気になって仕方がなくなると思いますが、

最後にはきちんとした
答えが待っていますので、
安心して読んでください。

最後に、本作を絶賛していた
私の弟の言葉を借りますが、

本作の魅力は
「自分だったらどうするか」
と思いを巡らせるのが楽しいんだそうです。

で、私だったらどうするかって?

きっと、取り乱して最初の方で
死ぬでしょうね^^;

*  *  *

『漂流教室』を読んだのは、
もう7年も前なんですね。

このマンガは一度読んだきりですが、
忘れられない作品の一つです。

過去の引用文にもあるように、
展開が予測不能で、
読んでいると先が気になって、
止まらなくなるタイプの作品でした。

なんでも、作者の楳図かずおは、
他の作品から影響を受けないように、
何かを読んだり、
観たりしない人なんだそうで、

だからこそ、他の作品では味わえない、
個性豊かなシナリオが
書けるんでしょうね。

『漂流教室』を読んでから
7年経った今でも、
思い出すシーンと言えば、

異世界にワープしてしまった
少年たちの前に
主人公の少年が立ち、
熱烈なスピーチをかますところです。

とにかく、主人公の男の子が
勇敢なんですよ。

あとは、巨大な虫のバケモノに
追われている時に、

「イス」になりきるという
奇想天外な設定も忘れられません。

本気でなろうと思えば、
「イス」にだってなれるんですよ。
人間というのは。

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