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『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展』に行ってきました

札幌芸術の森美術館で
開催されていた

『水木しげるの妖怪
 百鬼夜行展』に
行ってきました。

札幌芸術の森美術館での展示会は
8月25日で終了

(館内はほぼ撮影禁止だったので、
 ほぼテキストでお送りします)

私が小さい頃、
『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメ
(第3期)が放送されており、
毎週欠かさずに観ていました。

小さい頃、
妖怪が大好きだったんですよね。

この展示会はそんな私の
童心を思い出させる内容でした。

大人になってから、
妖怪のことを考えることは
ほとんどなく、

久方ぶりに観た妖怪の数々に
昔の同級生と再会したような
懐かしさを感じました。

展示会はいくつかのゾーンに
区切られていました。

水木しげるの
生い立ちを振り返るゾーン、

水木しげるが収集した
妖怪に関する文献を展示したゾーン、

水木しげるが
妖怪画を手掛けるにあたって、
意識したポイントを紹介したゾーン、

合わせて100点以上の妖怪画が
飾られており、
立体物や映像の展示もあります。

まず、何よりすごかったのが、
水木しげるの手がけた
画の素晴らしさです。

水木しげるの画って、
一般的には少し見づらいというか、
独特な表現があると思うんですが、

その画をじっくり見ると、
細部の書き込みが
かなり細かいことがわかるでしょう。

思えば、私が大人になってから
「点描」という画法を知った時、
その画を観て、思い出したのが、
水木しげるの画なんですよね。

今のマンガはスクリーントーンなどが
ふんだんに使われていますが、

水木しげるのマンガを観ると、
そういうものは最小限で、

多くは手描きによる
細かい点や線で構成されているのが
わかると思います。

今回のように大きなサイズで観ると
それがよく見えるんですね。

その細かさは、まさに
伝統芸の域と言っていいでしょう。

そして、水木しげるは
妖怪関連の文献の収集家でもありました。

展示会には本人が収集していた
本物の文献を大量に展示しています。

中には江戸時代に
描かれたものも多くあり、

何百年も前に描かれたものが
しっかり残っていることに
驚かされるのと、

水木先生の飽くなき探求心に
驚かされました。

ご本人の言葉も
展示されていたのですが、

その中に妖怪を描くうえで、
意識していることが
書かれていました。

それによると、
水木先生は妖怪について
自分の創作を入れることよりも、

過去に描かれたものを
忠実に再現することに
意識があったようです。

フィクションの物語であっても、
そこに出てくる妖怪は
連綿と受け継がれてきた
日本の文化を踏襲しているんですね。

展示会では、水木先生が
参考にした文献に描かれた妖怪との
比較もあり、

そのことがよくわかる
内容になっています。

私も不勉強でまったく
知らなかったのですが、
特に水木先生が影響を受けたのが、

鳥山石燕せきえん
という江戸時代の絵師で、
今回の展示会でも石燕が手掛けた
妖怪画も多く展示されていました。

写真もないので、
あまり長くなっては
退屈でしょうから、

そろそろ終わりにしますが、

最後に撮影可能だった
展示物を一つ掲載します。

ぬりかべです。

こういった立体物の妖怪も
いくつか展示されており、

このぬりかべは
展示会場の終盤に
待ち構えていました。

写真だとわからないのですが、
この目が時折、動くんですよね。

その細かな工夫が、
また楽しかったです。

『水木しげるの妖怪
 百鬼夜行展』は、
今後も全国を巡回するのか、
わかりませんが、

みなさんがお住いの地域でも
開催されることがあれば、
ぜひ行ってみてください。

妖怪画のすごさに
圧倒されます。

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