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猫との暮らし

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猫について。
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それだけで笑ってしまう

前回の「猫との暮らし」から半年も経った。 後から来た赤い方はぐんぐん育ち、もう先に来た白い方のより大きく重い。レッドタビーという種類で、赤毛の縞のということになっているが、今川焼きとか鯛焼きみたいな色の毛が割合を増してきた。そして首やお腹や尻尾の毛が伸びてきて、実は長毛種だったのかと疑わしく思っている。櫛を入れて毛玉を予防しなければならない動物が倍に増えてしまった。 信じ難いことに、この後から来た赤い方のは、呼ぶと来る。ソファで寝転んで名前を呟くと、鳴きながら物陰より現れ

縁日の発電機みたいな音を立て

留守番したくない猫のために弟分を連れてこようと思った。 それで、小さいのが来た。もうすぐ2ヶ月が経つ。 スコティッシュフォールドの、レッドタビー。縞模様だ。 屈託がないというのか、ふてぶてしいというのか、 表情ゆたかで、偉そうでさえある。 先住猫を大きい方、新入り猫を小さい方と呼び分けてTwitter(先日、名称が変わってしまった)では書き分けている。 大きい方は家に来た頃はよく、物を詰めすぎた冷蔵庫みたいな音を立てていた。知らないところに連れてこられた緊張が解け

留守番したくない

猫が来てからもうすぐ1,000日。 この季節は冷暖房のためにドアを閉め切っているということがないから、家中を気ままに歩き回れる。猫にとっては良い時期なのかもしれない。特に階段は2つの空間の境界として、特別な場所のように見える。 Instagramに投稿した写真 もうすぐ700枚になる。1回の投稿につき1枚。実名でやっているけれど1日の例外もなく猫のことしか書いていない。仕事にも個人制作にも触れたことがない。フォローしているアカウントもほとんど同じようなものなので、タイム

その永遠を見よう見ようと

猫の写真を1日1枚、Instagramに投稿している。先日、連続600日(枚)を超えた。溺愛のあまり日々バシバシと撮り、溜まっていく写真の中から1枚を選んで投稿していくだけなので、やってもやっても最新のものに追いつかない。猫の相対性理論と呼んでただ毎朝コーヒーを淹れながらこなすルーチン作業にしていたのだが、先週末についに追いついた。 ここらで節目にするか、と思い、このnote記事にまとめる。 有名な紅白縞のエビの玩具がある。あまりにもInstagramでよく見かけるので楽

猫は”誰か”に入りますか。

猫が2歳になった。家に来てから22ヶ月。 Instagramは毎日1枚アップすると決めた日から数えて、あと3日で連続500投稿になる。過去に撮った写真を古い方から選んでいくのだが、最新の投稿はまだ昨年の末のもので、なかなか追いつきそうにない。 投稿するために撮影しているのではなく、ただ「猫かわいい。すき。」という衝動にまかせてiPhoneのレンズを向けているだけなので、写真のストックが追いついたら毎日投稿するのはやめようと思ってはいる。なんというか、性格的に毎日やると決め

猫を描く。猫は錨。

猫が来て1年半が経った。 8月生まれなので、4ヶ月後には2歳になる。 体重も3キロまで増えた。 PCの前で尻尾を立てられると、もう画面が見えない。 毛玉を吐いた時、体力を消耗したのかしばらく元気が無かった。心配で仕方なかった。家を出ていく時に、置いていかれると分かると毎度びっくりして目を丸くする。帰ってくると拗ねている。 すっかり猫は僕の一部になってしまって、ちょっとしたことで胸が痛くなることが多くなった。大事なものは増えてくれない方がいい。それでも、現に猫はもう、僕の

あてもなく、しかし警らのようでもある。

猫が来て1年が経った。 世話をするために朝、余分に早く起きて一緒に居るようになった。顔を舐め、胸を踏みつけて起こしに来るので、寝ていられないということでもある。それから朝食(というかコーヒー)までの時間を、機嫌と体調の良い時に取り掛かりたい作業にあてている。かれが横にいてくれていると、僕は少し楽になれる。猫は人の変容を促す担当であり、深刻なありようを解除する。 1年で体重は倍くらいになった。長毛に覆われていて、もともと膨らんだ姿をしていたので、見た目は倍というほどでもない

猫は変容を担当し、深刻さを解除する

何か言いたそうなタイトルを付けたが、最終的に「100日間、猫の写真だけ載せたInstagramを毎日更新した」というだけの話である。しかも前置きが長くなるはずだ。たぶん猫についてnote記事をつくることは、もう当分無い(思いつく企画が無い)から、構成を締めずに出来るだけ流れるように、書かれるに任せて書く。 猫が来た2020年10月末、猫が来た。 ペルシャのチンチラシルバー、オス。2020年8月12日生まれ。 買い物に出かけた隣町の店で、出会ってしまった。昔から猫を飼いた