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43歳のド素人が独学で練習して2回目のマラソンでサブスリーするまでの全記録。

こんにちは。IKESBといいます。
2020年11月21日に開催された千葉・幕張トライアルマラソンでサブスリーを達成することができたので、備忘録としてまとめておきます。

はじめに

ランニング(特にマラソン)をしているとよく耳にするサブスリーという言葉、これは「フルマラソンを3時間以内にゴールすること」を意味しています。一昔前は男性の完走者の上位3%程度しか達成できないと言われていた時代もありますが、今ならランニングをしている市民ランナーなら現実的な目標として設定している人も多いと思います。

自分も初めから普通に練習すれば普通にサブスリーできると根拠のない自信が最初からありました。

もっとも、世界記録が2時間1分39秒(エリウド・キプチョゲ、2018年ベルリン)で、そこから約1時間も遅くていいわけですし、サブスリーを達成するペース=1kmあたり4:15秒は100mに換算すると25秒ペースなのでそこまで速いペースではありません。

そんなこんなで普通に練習してみたところ、2回目のマラソンでサブスリー出来たので、それまでどんな感じに練習してきたのかをまとめてみたいと思います。同様にサブスリーを目指している方に少しでも参考になれば幸いです。

ランナースペック

もともと運動は得意な方で学生時代から体育の成績も良かったです。高1のときからスケートボード(以下「スケボー」といいます)をしていて今でも週に2~3回滑っているので同年代にしては動ける方だと思っています。詳細は下記のとおりです。

【年齢】43歳 (1977年4月生まれ)
【性別】男性
【身長】171cm 
【体重】64kg
【サブスリーをするまでの走歴】1年7か月(2019年5月~)
【レースの戦績】 
※全てNet Time、()内は距離です 
2018年  6月16日 ベジタブルマラソン in 立川   (10km)     45:47
         ※練習なしのぶっつけ本番
2019年  3月11日 立川 City ハーフマラソン      (ハーフ)  1:39:50
            ※直前に1回練習(10km)
2019年  5月~  走る練習を開始
2019年  6月15日 ベジタブルマラソン in 立川    (10km)     41:19
2019年  9月21日 立川コスモスマラソン   (ハーフ)   1:35:26
         ※風邪をひいて体調悪いまま出走
2019年12月22日 東日本マスターズロード       (ハーフ)   1:26:14
2020年  1月26日 勝田全国マラソン                      (初フル)   3:09:38
2020年11月21日 千葉・幕張トライアルマラソン(フル2回目)   2:56:02

【主な運動経験】
中学時代 バレーボール部(センター)
高校時代 ラグビー部(フルバック)
高校卒業~2年間 自転車競技(1000mmTT)

【ランニング以外でしているスポーツ】
スケボーを高校1年生のときから今まで25年くらい続けていて、今でも最低週2回くらいは滑っています。

元々長距離は得意で、中学の体育祭ではクラスの代表として1500mを走ったり、高校の校内マラソン大会(8km)で3位になった経験もあります。短距離はずば抜けて速くもないのですが遅くもなくて、ラグビー部では一般的に足の速い人がやるポジションであるフルバックをやっていました。

高3の秋から競輪選手を目指し2年間自転車競技に取り組みました。競輪学校の入学試験である1000mタイムトライアルのタイムを出すために日々猛練習で試験に臨みましたが、結果的に3回試験を受けるも不合格となり選手の道は断念しました。ただ、この時に心肺機能や全身の筋力が人並み以上には鍛えられたと思っています。

ランニングをはじめるきっかけは、息子の幼稚園の同級生のお父さんから親子マラソンに一緒に出ないか誘われたことでした。親子マラソンにエントリーした勢いで同じ日に開催される10kmのレースにもエントリー(2018年6月)して走ることにしましたた。ただこの時は練習せずぶっつけ本番でレースに出たためレース後に酷い筋肉痛になったのを覚えています。

その後、特にランニングはしていませんでしたが、親子マラソンに誘ってくれたお父さんから今度は地元の立川で開催されるハーフマラソンに誘ってもらい走ることになりました。全然練習していなかったので1週間前にさすがにやばいと思って多摩川の河川敷で1回練習(10km)しましたが、こちらもほぼぶっつけ本番でした。

結果は1時間39分、当時は記録の良い悪いもわかっていなかったものの、結果をSNSにシェアしたところ周りから結構「いいね!」をもらったりコメントで「サブスリー狙えるよ」とか言われ、だんだんその気になってランニングを本格的に始めることになりました。

練習のために参考にした情報

本格的に練習を始めるにあたっって陸上未経験で何をどうやって練習したらよいかわからなかったので本やネットの情報を片っ端から集めて勉強しました。役立った情報を書いておきます。先人の知恵は偉大です。

ダニエルズのランニングフォーミュラ(本)
ランニング界隈では超有名な本、VDOTという指標を用いてそれぞれのレベルにあった練習強度を提示している実用書です。ランニングを始めてから少しして本格的にタイムを目指す方にお勧めです。

ランニングと栄養の科学(本)
走り方の基本、準備体操、休養、食事、当日のレースプランなどのトータルで初心者向けにわかりやすく解説している本です。全て読んだわけではないのですが、特に前日~当日の食事、本番のレース戦略などを参考にしました。

HAGIRUNチャンネル(YouTube)
マラソンの練習方法、シューズレビュー、レースの解説、サプリの取り方など幅広い内容のチャンネルです。なによりHagiさんが楽しそうに話しているのが良いです。Hagiさんがサブスリーを確信した25kmの練習(キロ4で20km+キロ4:15で5km)を一つの目標として参考にさせてもらいました。

ハシルコト(ブログ)
本人の経験をもとにサブ4、サブ3.5、サブ3など具体的な練習メニューや必要な走力などが丁寧に書かれていて非常に参考になりました。ダニエルズのVDOTの解説や、サブ3.5~サブスリーまで細かく区切って実際に行った練習内容などを特に参考にさせてもらいました。とにかく情報量が多くて圧巻です。

練習環境

家から2kmほどのところに国営昭和記念公園という大きな公園があり、そこの外周が約10kmの舗装路のランニングコースになってるので、ほぼここで練習しました。

家から外周コースに入るまでの約2.5kmは信号が数か所あるのでウォーミングアップとクールダウンにして、外周コースに入ってからをその日のメニューという感じでやっていました。

外周コースは信号がなく直線も長いので非常に走りやすいです。また一見してわからないくらいの緩やかな登りと緩やかな下り(10kmで高低差約13m)になっているので周回せずに往復にすると行きと帰りでメリハリがつけやすいです。秋に銀杏が落ちて路面から銀杏臭がするときがあってこの季節は少しキツいです。シューズのソールに挟まると玄関が臭くなって家族内トラブルの問題もあるので注意が必要です。

普段の練習内容

自分は早朝を中心に練習をしました。朝6:00くらいに起きてラジオ体操第一(ドラえもんの声のやつがおすすめです)と適当なストレッチをして一杯の水を飲んで6:30くらいまでに出発します。練習中は無補給無給水です。空腹のまま運動すると脂肪のエネルギーを効率よく使えて痩せやすいという説があり、減量効果も期待できるようです。(自分の場合は、ランニングを始める前66kgあった体重が1年で64kgまで減りました)また、朝は時間の確保がしやすく習慣化しやすい気がします。

ポイント練習は週1~2回くらい、細かい練習計画は立てず、直近1週間くらいの練習の流れやウォームアップ時の感覚でその場でメニューを決めてやっていました。ただ週1回は6kmのLT走(=閾値走(「イキチソウ」と読みます、これ以上ペースを上げると血中の乳酸値が急上昇するペースで走ること)をやるというのだけは決めてやっていました。

その他は10kmのペース走(決めたスピードで最初から最後まで走る練習)、5km or 10kmのタイムトライアル、ビルドアップ走(1km毎や3km毎など距離を決めて段階的に走るペースを上げていく練習)などを気分でやりました。どれもほぼ1時間~1時間半で終わる内容で6:30に出発してもNHKの朝ドラが始まる8:00前には帰ってこれる感じです。

必ず週1でやったポイント練習はLT走6kmで、ウォーミングアップを3kmした後、Tペース(閾値ペース)で6km走り、その後2kmクールダウンする合計11kmのメニューで設定していました。

LT走のペース設定は、練習を始めた当初1km4:10~15くらいのペースがぎりぎりでしたが、とりあえず1km4:00ペース(キロ4)で走れるようになることを目標にして練習しました。

インターバル練習(疾走区間と休憩(ジョグ)を連続で繰り返す練習、例えば1kmを3:30秒で走って400mジョグを3セット繰り返すなど)はほぼやりませんでした。実際何回かトライしたものの公道だとスピードを出しにくかったのと一人でやるとそこまで追い込めなかったのでやめました。

基本的に一人で練習していてグループランや練習会には一回も参加したことはありません。皆でわいわい集まって走るのも良いですが、マイペースでやるのが好きなので、自分は一人で練習する方があっている気がします。また時間効率も良いと思います。

ランニング中は音楽やポッドキャストを聞く人も多いようですが、自分の場合は、ポケットに鍵だけ入れてあとは何も持ちません。荷物が揺れるのが嫌なのと何も聴かない方が走りに集中できるからです。接地音などもシューズやその時の調子によって変わってくるので、その辺の感覚が分かりやすい気がします。(非常にストイックなのでおススメはしません)

ロング走(20km以上の距離を一度に走る練習)やLSD(ロングスローディスタンス、ゆっくりなペースで2時間以上走る練習)もほぼやりませんでした。1度だけ120分LSDをしたことがありますが、途中で集中力が切れました。自分としては、だらだら長い距離を走るのは飽きてしまって集中力が切れるので、マラソンのレースに向けたスタミナ強化のためのロング走以外はやりませんでした。

月間の走行距離はこんな感じです。

月間走行距離の推移
・2019年  5月  26.9km
・2019年  6月  58.4km
・2019年  7月  76.1km
・2019年  8月  62.7km
・2019年  9月 134.1km
・2019年10月    112.3km
・2019年11月    234.5km
・2019年12月    193.8km
・2020年  1月  182.4km
・2020年  2月  125.3km
・2020年  3月  205.7km
・2020年  4月  120.0km
・2020年  5月  176.6km
・2020年  6月  237.6km
・2020年  7月  223.9km
・2020年  8月  177.9km
・2020年  9月  171.1km
・2020年10月  256.4km
・2020年11月  210.3km

走り始めて半年くらいは1日おきに練習するような感じで、オフは多めにとっていました。一日の練習時間はだいたい1時間~1時間半や走行距離も10km~15km程度ですが、ただ楽にゆっくり走るのではなく、毎回少し速めのスピード設定で短い時間ピリッと練習することが多かったです。

現在は週2回くらいランオフの日を作っています。走らない代わりにスケボーをしています。走った日にスケボーすると足が疲れていて良い動きができないこと、また、疲労のある状態でスケボーしていたら足底筋膜炎を発症したため、それ以来スケボーとランニングは極力別の日にするようにしています。

主な怪我

ランニングをはじめてから経験した主な怪我は、左膝の痛み、右ヒラメ筋の肉離れ、右足底筋膜炎です。

左膝の痛みは、ランニング開始から約半年後の2019年の11月にそれまで120km前後だった月間走行距離を200km以上に増やしたら発症しました。身体が適応する前に、急激に走行距離を伸ばしたのが原因だと思います。

症状としては慢性的な膝のだるさと熱感、あとは膝を曲げ伸ばしする際に膝のお皿がカクんと引っ掛かるような感じです。病院を受診してないので自己診断ですが、たぶんネットで見る限り棚障害(たなしょうがい)のような気がします。

治療はネットによると原則、保存療法ということだったので、まず走行距離を減らし、練習後のアイシングと風呂上がりに大腿前部のストレッチなどセルフケアを重点的に行いました。これにより次第に改善され、今ではほとんど気にならない状態になりました。たまにスケボーするとき痛いときがありますが、走るときは気にならないです。

右ヒラメ筋の肉離れは、2020年1月12日の朝にウェーブ走(1kmおきに4:30ペース→3:50ペースを何セットか繰り返す)をやったときに、2セット目を終了して減速した瞬間にピキっとして発症しました。動かさなければ痛みはなかったのですが動かそうとすると激しい痛みがあり肉離れとすぐにわかりました。

ウォームアップ時に既に疲労感とふくらはぎに若干の痛みがあったものの、体が温まれば大丈夫だろうと無視してスピード練習をしてしまったのがいけなかったと思います。しかも怪我をした場所は、家から8km地点で、足をかばいながら歩いたので帰宅に1時間くらいかかったのを覚えています。この時だけはケータイを持ってくればよかったと後悔しました。

また、この怪我の2週間後に勝田全国マラソンに出走予定だったので、発症後3日間完全休養し、その後すぐリハビリを開始、無理やりレースに間に合わせました。

しかし、完全に治りきらないままレースに出たため、本番のレース中20km地点で肉離れを再発してしまいました。初マラソンだったのでアドレナリンが出ていたのかそのまま最後まで走れてしまいましたが、これにより治りかけていた怪我を完全に悪化させてしましました。肉離れは再発しやすいということを身をもって知ったのでレース後は2週間完全休養し今度はしっかりと治しました。

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)は、今回の千葉・幕張トライアルマラソンに申し込み後、マラソン対応のためのロング走に取り組む過程で発症しました。それまでは1回の練習で10km程度しか走っていなかったので、朝ランニングをした日に夜スケボーをしても平気だったのですが、20km走った日にスケボーしていたら、朝起きて最初の一歩目でかかとの痛みを感じるようになり、色々と調べてみると足底筋膜炎らしい(病院で確定診断をしたわけではないので推測です)ということが分かりました。

最初はかかとだけだった痛みも次第に土踏まずの方まで痛みが出てしまい、しゃがむことやアキレス腱を伸ばすこともままならないくらい炎症を起こしてしまいました。色々調べてみると足底の柔軟性を高めるのが良いとのことでスーパーボールを踏んだり、足首を手でぐるぐると回したり、足裏用のフォームローラーを踏んだりしてケアをしたところ、今回のレースまでにはほぼ治すことができました。ただ、今でも完全には治りきってなくて母指球とかかとからアキレス腱付近に少し痛みがあります。

怪我の対策としては、準備運動と寝る前のストレッチをよく行うことと、練習中に少しでも違和感を感じたら、練習を中止したりメニューを下方修正して発症リスクを最小限に抑えるようにするのが良いと思います。また、休むのも練習の内という回復を重視する考え方も大切だと思います。

サプリなど

サプリは下記のものを飲んでいます。

BCAA (ビーシーエーエー)
効果があるのか正直自分でもよくわかりませんが、XtendのBCAAを買っています。味は基本的においしいのですがどれも人工甘味料と着色料がきついので、そういうのが苦手な人にはあまりお勧めしません。

自分は、マンゴー味、ピンクレモネード、レモンライムを飲みましたが、その中では、レモンライムが一番ましでした。練習中の筋肉の分解や筋肉痛を防いだり、エネルギーとして使われることにより高強度の練習ができたり、集中力アップなどの効果があるそうです。今では飲み忘れることもあるくらいでそこまで信用していません。

プロテイン ホエイプロテインを練習後と寝る前に低脂肪乳に溶かして飲んでいます。プロテインを飲むまでが練習ということなので練習後40分以内に必ず飲むようにしています。自分の場合はメーカーはどこでも良いと思っていてamazonで安かったのでGRONGにしています。プロテインは、BCAAと違って忘れずに飲むようにしています。

カルシウム剤 Dear-Naturaのカルシウム・マグネシウム・亜鉛・ビタミンD錠剤を飲んでいます。多少ですが疲労骨折の予防になる気がしますがこれも飲み忘れるので、思い出したら飲む感じです。

筋トレとセルフケア

筋トレ プランクをやっています。普通のプランク60秒とサイドプランク左右30秒ずつをセットにして×2セット(合計4分)をだいたい毎日寝る前にやっています。他には特別にやっていません。強いて言えばスケボーが下半身の筋力強化になっている気がします。

ストレッチ 風呂上がりに軽くやっていますが、必ずやっているメニューなどはなくて気分でやっています。足底筋膜炎の対策で足指と手で握手してぐるぐる足首を回したり、ヒラメ筋の肉離れがあったのでアキレス腱周りのストレッチを入念にやったりしています。

フォームローラー トリガーポイントのフォームローラーを使っています。付属の説明書どおりにやろうとすると痛すぎてできないので、やり方が間違っている可能性がありますが、気持ちいいくらいの力加減で張りのあるところをほぐしています。自分は、結構メーカーにこだわる方なので、トリガーポイント製のものを使用していますが、ジェネリックでも気にしねーという人はamazonとかで安いのも売っているのでそういうのでも良いと思います。

足底用フォームローラー トリガーポイントのパフォーマンスというやつで足裏をコロコロすると気持ち良いです。足底筋膜炎の治療と予防用に購入しました。芯のプラスチックが固くて床でやると床が傷つくのが少し不満ですが、ヨガマットみたいなものの上でコロコロすると調子良いです。こちらもamazonなどでジェネリックのものが格安で売っていますのでそれを買っても良いと思います。

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保護クリーム ランニングを始めた当初に股ずれが酷くて練習の前に股間に塗り込んでしましたが、今は皮膚が強くなったようで塗らなくても大丈夫になったので、普段は塗っていません。ただ、フルマラソンのレースのときだけ、前日の風呂上がり、前日の就寝時、当日の起床時、レース直前のユニフォームにきがえたときなど3,4回にわけて、これでもかと入念に塗るようにしています。 

ランニングウォッチとアプリ

Garmin Forathrete235J(ガーミン フォーアスリート) ランニングウォッチはGarminの235Jを使用しています。初めは230Jを買って使っていたのですが、心拍数が測れないので途中で買い換えました。ガチで練習をするのであれば心拍数が測れる時計の方が断然おススメです。

心拍数が測れる時計だとVO2MAXや予想タイムなどが見られるので、ゲーム感覚で面白いと思います。Garminは、GPSの精度やGPSを捕捉するスピードも高いですし、充電後の電池の持ちも良いのでのでかなり満足しています。

唯一の不満は、カラーリングやデザインがいかにもランニングウォッチという感じで普段使いにはちょっと厳しいところです。自分はBeams別注の235Jを使っているのですが、これはが235Jの中ではデザイン的に一番ましだと思います。Beamsのロゴが入っていなければ100点です。

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Garmin Connect ランニングウォッチで取得したデータをスマホに取り込むためにGarmin Connectというスマホのアプリを使用しています。ペアリングしておけば練習後に自動的にBluetoothでデータをスマホに取り込んでくれます。レースや練習のラップ見返したり、直近7日間、4週間、月別などの走行距離や練習内容など見られるので、練習メニューの組み立てには必須だと思います。とくにレース前は、過去のレースのラップや直前の練習内容を参考にして2週間前くらいからの調整メニューを作る参考にしています。

STRAVA (ストラバ)ランニング版のSNSアプリです。Garmin Connectと連携しておけば、練習後こちらにも自動的にデータが取り込まれます。SNSなので気になる人をフォローしておけば普段その人がやっている練習の内容が見られるので良い刺激になります。また、「いいね」をもらったり「いいね」したりしてお互いモチベーションを高めるておススメです。

自分はGarmin ConnectがあるのでSTRAVAは無料版を使っています。その日の振り返りだけなら無料版でも十分なのですが、STRAVAだけでより高度な分析をするのであれば有料版も良いと思います。

シューズについて

練習用とレース用で使い分けをしています。また練習用でもジョグ用とポイント練習用と使い分けをしています。シューズを使い分けることで、気分転換にもなりますし、用途に応じたシューズを使うことで怪我の防止にもなると思います。自分の場合は、下記のようなシューズを使っています。

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ポイント練習: adidas adizero Japan4、adidas adizero SL20
ジョグ: adidas adizero Boston8、Atreyu Standard 
レース:Saucony Endorphin PRO

初期のころは、adizero Japan3しかもっていなかったので練習でもレースでも全て1足で対応していましたが、1足で履き続けるとすぐにソールがヘタってしまうので、最低でも2足くらいを履き分けた方が良いと思います。

自分の場合、adidasを好んで履いています。adidasはセールで旧モデルが激安になるので、コスパは非常に良いです。adidasのadizeroシリーズでもJapanシリーズやBostonなどBoostフォームが使われているシューズと使われていないSL20は全く履き心地が違います。

Boostフォームは柔らかいので接地音も静かなのですが、SL20はLightstrikeという素材でソールが少し固いので接地音もうるさいです。どちらが良いかはわからないのですが、全く履き心地は違うので、実際に履いてみて好きな方を選ぶのが良いと思います。

自分は、以前はBoostフォームが使われているJapanシリーズとBostonをメインで使用していましたが、最近はSL20をメインで履くようにしています。SL20はクッション性や反発はイマイチな気がしますが、安定性があり、足底筋膜炎には良さそうな気がしています。

また、SL20を履いて練習したあとにレース用のSauconyを履くと120%くらいの力が出るような感覚になるので、普段はしょぼいシューズを履いて、ここぞというときにレース用のシューズを履くのは非常におススメです。レースの日も家からレースシューズを履いていくのではなく、レースシューズは別で持っていき会場で履き替えるようにすると気合も入るのでおススメです。

レース前の練習と調整

千葉・幕張トライアルマラソン(11/21開催)に申し込みをしたのが10/1(レースの約1ヶ月半前)で、そこからはフルマラソンを意識した練習に内容を少し変更しました。それまで1回の練習で走る距離は10km前後だったのですが、レースが決まってからは1回で走る距離を10km→15kmにしたり、週末に20km~25kmの距離走をいれたり、少しずつスタミナを意識したメニューを取り入れていきました。

週1でやっていたキロ4で6kmのLT走も、それまではタイムを上げていくこと(キロ4:10→4:00→3:50)を目標にしていましたが、レースが決まってからはキロ4:00で距離を延ばす方針に変更し、最終的にキロ4で10kmを走れることを目標に取り組みました。結果的にこの練習が非常によかったみたいで、レース1週間前の10kmTTで自己記録の38:01が出るまでになりました。

スピード練習は怪我のリスクがあるのでほぼやりませんでした。夏から10月にかけて5kmのTTを2~3週間に一度実施していて、10/13の5kmTTで17:59が出たのでサブスリーに求められるスピードとしては十分な気がして、それからは怪我をしないように注意しながらもスピードも衰えさせないようにすることを意識した練習にしました。例えば、ビルドアップ走の最後1キロを3:30くらいのペースまで上げたりするなどで緩やかに定期的にスピード刺激を入れるようにしました。

30km走はレース2週間前に1回だけ行いました。いつもは無補給無給水ですがこの時だけはジェルを2本携帯しシューズもレース用のシューズ(Saucony Endorphin PRO)を履きました。「ロング走は原則Eペースで実施する」というダニエルズさんの教えに従いEペースのつもりで走り出したものの、身体が仕上がりまくっていたため自然にビルドアップしていまい、結局2:06分台でフィニッシュという本気のペース走になってしまいました。

本番に疲労を残さないという観点では、あまり推奨されないと思いますが、一人でこのタイムが出せたということは大きな自信となりました。30kmを2:06ということは、残り12kmを53分=キロ4:34で走れればサブスリーという計算が成り立つので「本番でも30kmまでこれと同じことを再現できればサブスリーいける」というサブスリーを確信した練習となりました。

その他、いつもは夕食のあと甘い系のお菓子を食べる習慣があるのですが、レース2週間前からは一切のお菓子を我慢して、体重が増えないように気を使いました。

レース直前2週間の練習メニュー(太字がポイント練習)
・7(土)ジョグ 5km (回復)
・8(日)距離走 30km (ペース4:12/km、タイム2:06:17)、ダウン2km
・9(月)オフ(ウォーキング 4km)
・10(火)ジョグ 11km(最後2kmをMペースまでビルドアップ)
・11(水)オフ(ウォーキング5km)
・12(木)LT走 6km(ペース3:50/km)、アップ3km、ダウン2km
・13(金)ジョグ 6km(回復)
・14(土)10kmTT(ペース3:48、タイム38:01)、アップ2km、ダウン2km
・15(日)オフ(スケボー4時間)
・16(月)ジョグ 10km(回復)
・17(火)ペース走 10km(ペース4:07、タイム41:31)、アップ2km、ダウン2km
・18(水)オフ(ウォーキング6km)
・19(木)刺激 2km(ペース3:31)、アップ2km、ダウン2km
・20(金)オフ
・21(土)千葉・幕張トライアルマラソン

レース前の食事と補給食

レース前日は、家から会場近くのホテルへの移動日にあてました。午後チェックインを済ませた後、夕方17時くらいに近くの「びっくりドンキー」でパインバーグディッシュ(150g)のライス大盛りを注文してカーボをローディングしました。

夕食後はホテルでTVを見ながらストレッチなどしてリラックス、21時頃に少しお腹がすいたので家から持参したの「ういろう」を2個を食べて追いカーボ、10時には就寝しました。ういろうは青柳の一口ういろうが大好きです。

レース当日は、朝5時半に起床、家から持参したお餅4個をレンジで柔らかくして、お汁粉で食べました。

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水分補給は前日から全てアミノバイタルを飲みました。その他はカルシウムとマグネシウムのサプリを摂取、レースの2時間前にカステラ一切れ、1時間前にアミノバイタルのエネルギーゼリーを1個、レース直前の整列前にアミノバイタルジェルを1本摂取しました。

レース中の補給食は、アミノバイタル×2本、マグオン×2本で、10km地点でアミノバイタル、20km地点でマグオン、30km地点でアミノバイタル、35km地点でマグオンを摂取しました。本当は、モルテンのドリンクMixを前日から当日朝にかけて摂取して、レース中もモルテンのジェルを摂取してみたかったのですが、値段が高くコスパが悪いのでやめました。

個人的な感想ですが、一番効いたのはお餅4つでこれでほぼエネルギー切れの心配はない感じでした。レース中の補給に頼るのではなく、レース前に消化の良い固形物でいかにエネルギーを体の中にため込めるかというのがポイントのような気がします。

決戦ウェアとシューズなど

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当日の決戦ウェア
・キャップ:Workrown
・トップス:adidas RESPONSE スリーブレスT
・ボトムス:2XUショートタイツ
・靴下:C3fit アーチサポート(5本指ではない)
・シューズ:Soucony Endorphin PRO
・ランニングベルト:ULTIMATE DIRECTION Comfort Belt
・サングラス:Oakley Racing Jacket(調光レンズ)
・時計:Garmin 235J

強風予報だったので風でも平気なつばが短めのキャップにしました。自分は耳が頭の上の方についているのか深いキャップを被ると耳の上部が擦れて痛くなってしまうのですがWorkrownのキャップはかぶりが浅くて調子良いです。

気温が19度と高めだったのでトップスはノースリーブにし、手袋やアームウォーマーもつけませんでした。靴下は少し前に痛めた足底筋膜に少し不安があったためCW-Xのアーチサポートの強いものを履きました。以前は5本指ソックスを履いていましたが、最近はどちらでも良くてむしろ脱ぎ履きしやすい普通のタイプを好んで履いています。

ボトムスは、前回走ったときにインナーがついているショートパンツをはいて途中で股が擦れて痛くなったので、今回は、ランニングタイツを下着をつけずに1枚で履いてみました。保護クリームを塗ったのもあると思いますがショートパンツよりもタイツの方が股擦れが起きにくい気がします。ショートパンツだとランニングベルトを回して背中側のものをとるときに、パンツも一緒に回転してしまって、これが股擦れを起こす原因にもなっている気がしますが、タイツだとベルトを回しても一切ずれないのでとても良かったです。

シューズは、Sauconyのカーボン搭載の厚底シューズEndorphin PROを履きました。Endorphin PROは、税込19800円と他のメーカーに比べて値段も安くコスパはとても良いと思います。ただ、第1ウェーブ、第2ウェーブまでほぼ全員がNikeの厚底シューズで、Sauconyを履いている人は自分以外には1人しか見つけられませんでした。

サングラスは練習から着用している信頼のOakleyを選択、練習ではFrogskinsをかけていますが、本番は決戦用のRacing Jacketをかけました。Racing Jacketは調光レンズで光の強さでレンズの濃さが変わります。何より見た目がカッコ良いのでかけるとめちゃくちゃ気合が入って集中できる気がします。

時計は、普段から使っているGarminを1km毎のオートラップ計測にしました。レースのときにGPSの距離と実際の距離のずれがあるので手動でラップを取る人もいるそうですが、自分の場合は毎回押すのが面倒なので多少のずれは気にしないでそのままオートラップにしています。自分の場合、表示画面は4分割にして①距離、②タイム、③ラップペース(1kmの予想ラップタイム)、④心拍数を表示させています。(練習でも同じ設定です)

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補給食を携帯するためのランニングベルトは前回同様にULTIMATE DIRECTION(アルティメイトダイレクション)のComfort Beltにしました。多少使い慣れる必要はありますが、腰回りにピタッとフィットして携行品がぶれないので今のところこれが一番しっくりきています。

当日のレース内容

自分としては過去になく完璧に仕上がっていたので、サブスリーを狙うレースプランとして、キロ4:00~4:10のペースで30kmまで行って(練習で行った30km走の再現)30km以降は気合という大まかな計画と、5kmの周回コースなので最初の3周(1km~15km)をウォーミングアップとペースづくり、次の3周(15kim~30km)をつくったペースで省エネで巡行、残りの2周半はその時点で余力があればリズムを上げて余力がなければとにかく我慢という感じで臨みました。

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サブスリー狙いでつくった目標通過タイム
0~5km   0:21
5~10km  0:42
10~15km   1:03
15~20km   1:24
Half            1:29
20~25km   1:45
25~30km   2:06
30~35km   2:27
35~40km   2:49
Full             2:59

天気は快晴、海沿いということもあり風がデフォルトで強めなのですが、当日も風速8m以上の強風、気温も19度とコンディション的には少し弱気になるような状況でした。

トライアルマラソンはコロナ対策として100人くらいずつの2分間隔のウェーブスタートが採用されており、エントリー時に目標タイム3:00で申告した自分は第3ウェーブ(9:04~)でのスタートでした。スタート直前にトイレに並んでいたため第3ウェーブの最後尾からのスタートでしたが、スタート後もさほど渋滞はせずに順調に走り始めることができました。

コースは公園内5kmの周回コースで、アップダウンはないのですが、180度の折返しが4か所、カーブも多い非常にテクニカルなコースでした。折返しもきつかったのですが、一番きつかったのは周回中に3か所ある長めのストレートで、ここは特に向かい風が強く明らかにブレーキがかかるような状態でした。この向かい風ポイントはキロ5~10秒くらいのペースの落ち込みは許容範囲として、集団の後ろについたり必要以上に力を使わないように心掛けました。また、逆にホームストレートは追い風になるので、トータルで考えれば多少向かい風で遅れてもホームストレートで取り返せるので焦らないでいこうと思えたのも良かったと思います。

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身体がものすごく軽かったので「最初の3周はウォーミングアップ」と自分に言い聞かせ3分台に突っ込まないようにペースを調整しました。給水は2.5km毎でコロナ対策によりミニペットボトルでの提供でした。ミニとはいえ最後まで飲み切るのは難しく一口飲んで捨ててしまう感じが少し心苦しかったのですが、気温が高く直射日光も強かったので全ての給水ポイントで水とスポーツドリンクを摂取しました。

主催者側からはドリンクホルダーの携行を推奨とありましたが、自己記録の更新を狙うようなレースでは、たとえ350gだとしてもボトルホルダーに入れて携行しながら走るというのは現実的ではなく、他のランナーもほぼ同様に飲み切れないまま捨ててしまうという感じだったと思います。

5kmくらいまでなかなか良い集団が見つけられなかったのですが、6km地点くらいからサブスリーペースであろう集団に追いついてそのままついていくことができました。我ながらレースの入りはかなり冷静に入れたと思います。10km地点でアミノバイタル赤を摂取、10kmの通過タイムも41:24とほぼレースプランどおりでした。

15kmからもプラン通りに省エネで巡行「何も考えずにとにかくリラックス」と自分に言い聞かせながら走りました。20km地点でマグオンを摂取、通過タイムも1:22:41と設定ペースより1分以上貯金がある状態を確認、足の疲れもほぼなかったので、サブスリーいけるかもというふわっとした自信がこの時点でほぼいけるなという確信に変わってきました。

20km~30kmまではペースを一定のリズムで刻み、30km手前でアミノバイタルを摂取しました。ジェルも給水ポイントの少し手前で口に流しこみ、給水の水で口をさっぱりさせた後にゴミを捨てるという教科書通どおりに補給することができました。周回コースで給水ポイントがわかりやすかったのが良かったのだと思います。

30kmの通過タイムは、2:03:45と2分以上貯金ができていましたが、30kmを過ぎるとさすがに足が重くなってきて、ペースを上げることはおろか維持するのが精いっぱいの状態になってきました。最初の方についていた集団も20km過ぎでばらけてしまい、ほぼ単独走に近い状態になっていたのですが、ここで自分の後ろにぴたりとついてくる黄色いTシャツの人(以下「Aさん」といいます)が現れて2人で集団を形成することができました。

30kmからは、そのYさんと途中からはお互いに引っ張り合うような感じでペースを維持、35km地点で最後のマグオンを摂取しました。通過タイムは2:24:35と計画よりも2分以上の貯金でこの時点で残り7kmをキロ4:40ペースでいってもサブスリーは確実だとわかったのでその瞬間に少し力が抜けてしまったのですが、とにかくAさんからちぎれないようについていくことだけ考えて走りました。

40km地点を通過は2:46。ここで「残り2kmを10分でいってもサブスリーだ」と頭の中で計算してしまい完全に力が抜けてペースダウン。Aさんからも遅れてしまい、ラストの2kmは本当に10分くらいかかってしましましたが、結果としては2:56:02でゴールすることができました。最後まで死ぬ気でいけば2:55分台が出たかもしれませんがサブスリーが目標だったので今回は結果に十分満足しています。

とくにAさんにはめちゃくちゃ感謝していて、周回中に3回くる強い向かい風ポイントも2人だったので何とかペースを維持できたし、最後まで粘れたと思っています。いつも単独で練習していたのでこれがレースの力だと実感しました。ゴールした後にAさんを探したのですが見つけられず、結局声をかけることができませんでした。

レース結果、ネットタイム(ラップ)
0~5km   0:20:48(20:48)
5~10km  0:41:24(20:36)
10~15km   1:02:10(20:46)
15~20km   1:22:41(20:31)
20~25km   1:43:04(20:23)
25~30km   2:03:45(20:41)
30~35km   2:24:35(20:50)
35~40km   2:46:07(21:32)
Full             2:56:02(9:55)

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まとめ

今回のフルマラソンは、レース直前の持ちタイムが5km17:59、10km38:01、30km2:06:17とサブスリーで必要とされる走力の基準を超えていたので怪我せず風邪をひかないでスタートラインに立てれば普通にサブスリーできるという自信がありました。

レースプランや設定タイムも本気の30km走のおかげで走る前に解像度が高くイメージできていたので、それをそのまま再現するような「ある意味答え合わせ」的な感覚でした。まさに出すべくして出した感じです。

自分としては、こんな感じで週1回6kmのLT走をベースに普通に練習したらサブスリーできたので、自分に合った正しい練習方法を見つけて継続して積み上げていけば、誰でも達成できると思っています。

ポイントは、速いペースで短い距離を走る練習と、遅いペースで長い距離く走る練習の両方をメリハリをつけて行うこと、そして疲労をしっかり抜くことです。スピードを上げて心配を追い込む、距離を踏んでスタミナを作る、疲労を抜くというサイクルの積み重ねが重要だと思います。

今は本やブログまたはYoutubeなどでいろいろな方が、サブスリー達成のためのノウハウを共有してくれています。素人でも先人達の経験や知恵に学べば、回り道をせずに記録をのばすことができるとても恵まれた時代だと思います。

誰でもその気になればサブスリーできるはずなので、自分もサブスリーしたいという方は是非にチャレンジしてみてください。このnoteが少しでも参考になれば幸いです。


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