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All Handsやって良かった3つのこと

毎月1回、事業部全50人弱を集めて実施するAllHandsを約3年間、全33回続けてきました。
その取り組みについてご紹介します。


実施のねらい

事の起こりは2021年9月、当時の弊事業部はどこもかしこも険悪な雰囲気で、何を作っても成果が上がらず、みんなどこを目指して何をすれば良いのかわからなくなっていた状況でした。
そんな組織の健康状態がすこぶる悪い中、AllHandsは2つの目的を持って始まりました。

事業理解

事業計画及びKPIや開発ロードマップ、それらが策定された背景をメッセージングし、どこを目指すために今何をするべきか共通認識を作ること。

相互理解

険悪な雰囲気を解消し、KPI達成に向けて事業部一丸となって取り組めるような組織にするために、チーム間の相互理解を促進すること。

3年間続けてみて紆余曲折ありましたが、やってみて良かった取り組みを3つご紹介します。

1. 事業の状況を「体感」してもらう

事業理解を促進すべく、KPI進捗や開発ロードマップを毎月指差し確認しています。
ごく当たり前のことですが、いちメンバーとして目の前の業務に邁進していると、事業全体がどんな状態であるのか自分ごと化して把握できていないことが多いものです。

ただ実績や戦略を読み上げるだけではなく、きちんと伝わるように伝えることが大事だと考えています。
KPIの細かな数字を覚えていてもらいたいわけではありません。メンバーひとりひとりに「今月は調子良かったんだ」「来月はもっと頑張らないといけないんだ」と体感してもらいたいと考えています。
そうすることにより一人ひとりの目的意識が高まり、今、そしてこれから先何をすべきか、何故それをするべきか、理解した上で業務に取り組むことができるようになります。

よく見る一般的なフォーマット

一般的なフォーマットではありますが、KPIに関してはお天気マークを使ったり、達成率をパーセンテージで記載し、どれくらいBad/Goodな状況か、視覚的にわかるようにしています。
ロードマップに関しても、詳細な矢羽のようなものではなく、ここまで終わっていて、次にこれをやる、という至ってシンプルな図で、現在地がどこで、次にどこを目指すのかわかるようにしています。

2. 誰かの頑張りをみんなで称える

相互理解を目的とした「今月のハイライト」という取り組みをしています。
その月にあった出来事を振り返り、頑張った人を紹介し称えるコーナーです。

ハイライトの趣旨

こういったコンテンツは関係なかった人は白けてしまったりと良し悪しあるのですが、どんなことを称賛する組織であるのか共有することで、メンバーが頑張る方向性を示せるのではないかと思います。

組織によって称賛する対象は売上だったり技術だったり色々あると思いますが、弊事業部では誰か特定の人の頑張りを称えるというよりは、組織力や巻き込み力で物事を推進・解決した出来事自体を称える事が多いです。
チーム毎の縦割りではなく横断的に動いている人がいることを知ってもらい、そしてそれを称賛する組織でありたいというメッセージも込めています。

ハイライトの例

リモートワークが当たり前になったアフターコロナ、何もしないでいると隣のチームにどんな人がいて、どんな仕事をしているか知らない、ということも珍しくない状況です。
自分の業務と関わりが遠くても、事業部の中にどんな人がいて何に頑張っているのか、人となりや業務を理解することで、無駄な軋轢を避け、新しいコラボレーションや価値が生まれることがあると思っています。

3. 参加型コンテンツで飽きさせない

相互理解を目的とした取り組みその2です。
人の話を1時間聞いてると飽きます。特にオンラインミーティングだと、どれだけ話が面白くても資料が美しくても飽きて内職を始めます。
そこで、参加者みんながオンラインでも楽しめる、15分でできるmiroを使ったミニワークショップのコーナーを設けています。
これまでで盛り上がったワークをいくつかご紹介します。

Wind & Anchor

Wind &Anchor

モチベーションが上がること/下がること、を3つずつ書き出していく簡単なワークです。
同僚が何に喜び、何に悲しむのかを知ることで、その人の本質を深く理解することができます。

自分を表す3つのキーワード

自分を表す3つのキーワード

性格でも外見でも自分を象徴する3つのキーワードを書き出す、一見簡単そうに思えて難しいワークです。
自分自身を振り返りシンプルなキーワードとして表現することが意外と難しく、2つまでは思いつくけれど3つ目は思いつかないという人多数でした。
相互理解はもちろん、内省にも繋がるワークです。

LINEの思い出を振返ろう

LINEの思い出を振返ろう

LINEヤフー統合前夜に行ったワークです。
LINEに入社して驚いたこと、LINEのここが好きだった、イチオシのLINER(LINE社員の総称)という3つの質問に対して回答するワークです。
LINEという会社の終わりを惜しんだエモ会でした。

開始当初は一方的に経営からの決定事項を共有するだけの場でしたが、なるべく参加者自体が手を動かして楽しむことができるコンテンツを取り入れ、各パートの話者もメンバーに委譲していきました。
最初は私一人で1時間喋っていましたが、ワークで時間を使うようになり、話者も6-7割委譲して、みんなで運営するAllHandsに形を変えていきました。

メンバーからの声

アンケートのフリーコメントから抜粋してみました。

  • ALL-Handsは聞くばっかりのものが多い印象だったが、取組みの共有や人の紹介、WORKなど100%聞き専にならないよう構成していただいているのですごく楽しいです。

  • 福岡で勤務しており、出社したタイミングでばったり会うといったこともなく、なかなか皆さんとお話しできる機会がないため、ワークでコミュニケーションが取れたのが新鮮ですごく楽しかったです。

  • 現在の到達地点とこれからの目標が簡潔に把握できた。進捗状況がわかるので、また来月も頑張ろう!となる。

  • 月1回社長からのメッセージを聞いて、気持ちの向き先を整えられる。
    大事なKPIや目標はあるけれど、「ユーザーにいいものを届ける」が全員の根底にあるんだと再確認する時間になっています。

おわりに

組織ごとに目的は様々ですが、こういった会議はただ形式的に毎回同じ型で進捗報告することになりがちです。
全従業員が一同に会し、従業員数☓1時間の工数を使うのですから、せっかくなら改善を繰り返し、効果的で楽しめる、進化型AllHandsにして行くことをおすすめします!

おまけ

3年前険悪だった組織は、会社でお寿司を回したりボードゲームをするくらい仲良くなりました。

事業も成長しています。



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