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安価で論理的思考能力を養おう

「考えてることをうまく伝えられない」
「資料を作っても必ず漏れやダブりがある」
「相手の話を理解するのにすごい時間がかかる」
など、仕事のコミュニケーションがうまくいかなかったり、仕事の内容を理解するのに苦戦している人は多いようです。

実務経験があっても新しい事柄に対して初心者と同じようにペースが落ちたり、のみ込みに時間がかかるといった苦い思いをした人も多いのではないでしょうか。

その原因は論理的思考能力を伸ばすことで解決できるかもしれません。論理的思考能力について興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

本記事では、論理的思考能力の概要、メリット、トレーニング方法を紹介します。

この記事を読めば、論理的思考能力を高めるのに必要な知識が手に入ります。

論理的思考能力について興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

論理的思考能力とは

論理的思考能力とは物事を整理し筋道を立てて考える能力のことです。仕事でも勉強でもほとんどの事柄は整理されていない状態で目の前に存在しています。

の前にある混沌としている事象を自分なりに整理しシンプルな形で利用できるようにする能力を論理的思考能力と言います。

論理的思考能力に先天的な要素は関係ありません。この思考方法は後天的な努力で伸ばせる能力で、一度身につくとなかなか失われず、生涯役立てられるものでもあります。

そのため、論理的思考能力はあらゆる人が習得に時間をかけているスキルです。

論理的思考能力を身につけるメリット

論理的思考能力は筋道を立てて物事を考える能力です。論理的思考は学生や社会人に必須のスキルと言えます。逆にこの能力が低い人は大きなミスをしてしまうかもしれません。

以下に、論理的思考能力を身に付ける具体的なメリットを紹介します。

問題解決能力の向上

論理的思考能力を身につけると問題の解決能力が向上します。論理的な思考は目の前にある問題とその要因を正確に分析します。

何がダメでこういう結果になったのかという関係もあぶり出せるため、少ない労力で大きな結果を出せるのです。

問題が複数存在する場合も同様で問題同士の関係をあぶり出し一気に解決することも少なくありません。

論理的思考能力は起こった出来事を遡って解決するのに適した方法なのです。

説得力の向上

論理的思考能力が向上すると説得力が増します。人を説得するためには主張と根拠が大切です。論理的思考能力は自分が伝えたい主張を明確にし、相手が納得できる根拠を提示し整理します。

一見、説得力や根拠があるような内容であっても図や表に表してみると関係が浅かったというようなことを経験した人は多いでしょう。論理的思考能力が向上すると主張と根拠の関係が明確になるため説得力が向上するのです。

コミュニケーション能力の向上

論理的思考能力はコミュニケーション能力を向上させます。コミュニケーション能力は相手の話を聞き理解する力と相手に自分の考えていることを正確に伝える力に分けられます。

この相手の話を正確に聞き理解する力とは、相手側の主張と根拠を正確に把握する能力を指します。

論理的思考は物事を整理しシンプルにする能力です。主張と根拠を明確にするため、結果的にコミュニケーション能力が向上します。

読解力の向上

論理的思考能力の向上は読解能力も向上させます。学習能力の基本は文を正確に読み解く力です。1文1文の関係性や段落の内容、意味を正確に理解するためには言葉を整理する能力が必要です。

論理的思考能力は物事を整理し理解する能力でもあります。論理的思考は言葉と言葉の関係、文と文の関係を図や表などに書き出し理解するのに役立ちます。

他分野の学習能力向上

読解力が向上すると他分野の学習能力も付随的に向上します。読解能力は学習の基本です。読解能力の向上は知識や技術を体系的に結びつけ吸収する能力として効果を発揮します。

読解能力が向上している状態で丸暗記していても暗記内容が有機的なつながりを持ち深い理解となるのです。

この知識同士の有機的なつながりは学習期間が長くなればなるほど効果を発揮します。

管理能力の向上

論理的思考能力の向上はスケジュール管理能力を向上させます。スケジュール管理は目標達成でよく使われる方法です。最終目標・ゴールを始めに設定し逆算して現在までアウトラインを考え細かい内容を埋めていきます。

逆算するとき、論理的な思考が低いのであれば全く見当違いな予定を立ててしまうかもしれません。高い論理的思考能力はスケジュールを繰り上げさせることも可能です。

初心者が論理的思考能力を身につける方法

今まで論理的思考能力に触れていなかった、論理的に物事を考えるのが苦手な人は簡単でお金のかからない方法から試してみましょう。言葉の扱いになるから本や動画なので学ぶようにしてください。

以下に、簡単な思考能力を身につける方法を紹介します。

紙に書き出してみる

論理的思考能力を身につけるには紙に書き出すのが有効です。頭の中で思っていること感じたことを具体的にするのは案外難しいため、いい練習になります。

自分の思考を簡単に紙に書き出せるようになったら成長している証です。1日5分~10分以内の作業を3日程続けてください。遅くても1週間もあれば誰でも出来るようになるでしょう。

毎日日記を書いている人は語彙力が他の人よりも高いため、このステップを飛ばしても構いません。

抽象的なものから具体的なものへの変換

抽象的なものから具体的なものへ変換していきましょう。連想ゲームのようなもので、犬と言ったら柴犬やプードルと具体的な内容に変換していきます。

抽象から具体の連想ゲームに慣れてきたら具体的なものから抽象的なものへ変換するトレーニングを行います。

抽象的なものから具体的な物への変換は社会人であれば日常的に行なっている作業です。ほとんどの人は1週間以内にできるようになるでしょう。

この連想ゲームに正解はありません。どこでも行えるゲームなため、会社の休憩や通勤通学中の電車内など隙間時間で行なってください。

言葉の扱いに慣れてきたら現代文の勉強

紙への書き出しや連想ゲームで言葉の扱いに慣れたら本格的なトレーニングに移ります。論理的思考能力の基礎は大学受験の現代文で養うことが可能です。

しかし、いきなり現代文に取り掛かってもうまくいきません。現代文で使われる論理的な言葉の関係をおさえます。

以下に、具体的な言葉のルールを紹介します。

帰納法を覚える

帰納法とは共通のルールを見つける方法です。帰納は複数の具体的な事柄から共通している内容を導き出しルール・結論として導き出します。

たとえば、猫・犬・ミニブタがいる場合、共通しているのは動物です。この場合、猫・犬・ミニブタが具体例で動物がルール・結論にあたります。

また、帰納法に正解はありません。先ほどの例で動物という結論を出しましたが、人と共に生活しているものもいる、哺乳類なども当てはまります。

このように具体的事象から共通のルール・結論を導き出すことを帰納法といいます。

演繹法覚える

演繹法とは前提条件・ルールと、新しく出現した具体的事情を見比べて考え、新しい結論を導き出す方法です。

たとえば、猫・犬・ミニブタのグループで、人と共に生活しているものもいる、というルールを導き出したとします。

そこにオオカミが入ってきました。人と共に生活している者もいる、は考えにくくなります(特殊な例は除きます)。

哺乳類、動物、4足歩行動物などが新しいルールとして当てはまります。このように前提条件と新しい事象を見比べ新しいルールを導き出すことを演繹法言います。

また、前提条件・ルールがない状態で二つ以上の具体的事象を見比べたときは帰納法になります。

因果関係を覚える

因果関係とは原因と結果の関係です。因果関係のほとんどに時間が関係します。因果関係において原因が結果の後に来ることはありません。

たとえば大量にお酒を飲み酔っ払ってしまったとします。この場合お酒を飲んだことが原因になり、酔っ払ってしまったのが結果です。

お酒を飲んだ→酔っぱらった

また、原因が複数存在する場合もあります。先ほどの例で、上司に怒られたため大量にお酒を飲み酔っ払ってしまったケースを考えてみましょう。

酔っぱらってしまったが結論ならば、お酒を飲んでしまったことが原因になります。しかし、お酒を飲んだ原因は上司の怒られた、になります。

上司に怒られた+お酒を飲んだ→酔っ払った

因果関係は原因が一つの場合は簡単ですが、複数あるときは複雑になります。因果関係は時系列を考えながらあぶり出しましょう。

上級者向けクリティカルシンキング

論理的思考能力に慣れてきたらクリティカルシンキングに挑戦してみてください。

クリティカルシンキングと言われている手法は複数あり一見複雑そうに見えますが、帰納法と演繹法が使えるなら問題なく利用できます。

以下に、代表的なクリティカルシンキングのテンプレートを紹介します。

MECE使ってみる

MECEとはクリティカルシンキングの基本的な考え方です。MECEは必要になる事象を漏れやダブりがないようにピックアップします。

MECEの手法は情報整理することに優れており、限られた期間内で有効な手段を模索するのに有効です。

たとえば、主要な電子端末機で分類するとき、携帯電話・パソコン・スマホに賭けたとします。この場合携帯電話とスマホが重複しており、タブレットが抜けています。

漏れダブりがある状態ではMECEではありません。

また、クリティカルシンキングで使われるほとんどのフレームワークはMECEで成り立っているため、使いこなせるようにしておきましょう。

ロジックツリーを使ってみる

ロジックツリーは結論から遡り原因を特定したり、解決策を具体的なレベルに落とし込むのに有効な方法です。ロジックツリーの名前にあるように、結果から分岐して考えられる要因を広げていきます。

たとえば、二日酔いになったからスタートするとき、考えられる要因はお酒を飲んだからです。お酒を飲んだ要因となるものを考えていきます。

嫌なことがあった、楽しいことがあった、付き合いで飲む必要があったなどが考えられます。

嫌いなことがあったを深掘りすると上司に怒られた、楽しいことがあった場合は昇給した、付き合いで飲む必要については忘年会など枝を広げることが可能です。

このようにロジックツリーは、因数分解していくものと考えてください。ロジックツリーとは、MECEをマインドマップのように整理したものです。

まとめ

論理的思考能力の概要、メリット、具体的に伸ばす方法をご紹介しました。論理的思考能力は誰にでも備わっています。論理的な思考とは物事を整理し理解する能力のことを指します。

この思考法は考え方を少し矯正するだけで誰でも使え生涯を通して役に立つスキルのため、多くの人が若い頃から投資して身につけているものです。

初心者は頭の中のイメージを言葉にする訓練を始めてください。慣れてきたら、抽象的なことから具体的なことへ変換する訓練をします。その逆も行いましょう。

トレーニングが1週間以上続いたら、簡単な現代文の参考書を1冊買ってきてやり込んでください。帰納法と演繹法、因果関係に注意しましょう。おすすめの参考書はアクセスシリーズです。

現代文に慣れてきたらクリティカルシンキングを身につけましょう。MECEとロジックツリーが理解できればクリティカルシンキングは十分です。仕事や勉強に役立ててください。

クリティカルシンキングを身につけるためには高い金額を払う必要はありません。ネットの記事はYouTubeで十分です。

ぜひ論理的思考能力を養って日常生活に役立ててください。


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