小さい目標を立てた方がいい理由
「目標を設定したけど3日坊主でやめてしまう」
「どんなことに取り組んでも挫折してしまう」
「成果が感じられない」
など、受験勉強やスキル習得で計画を立てたり、目標を設定し取り組んでいると不安や疑問を感じている人も多いでしょう。
実際に取り組むまで時間がかかったり、行動しても長続きしない場合も多いと見受けます。
しかし、それらの悩みはちょっとした工夫で改善できるかもしれません。
本記事では、小さな目標を設定するメリット、デメリット、便利なツールを紹介します。
この記事を読めば、勉強やスキル習得で挫折する可能性が下がるでしょう。
勉強やスキル習得に取り組んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
小さな目標とは
小さな目標とは努力しなくても現時点で達成できるレベルのスキルのことを指します。長い時間努力して達成できるのは大きな目標に分類されます。
たとえば受験勉強で例えるなら英単語を1日20個ずつ覚える、が小さな目標になり、TOEICで500点以上取ることが大きな目標です。
大きな目標は誰でも設定しますが小さな目標を設定する人はあまりいないように見受けられます。
小さな目標を設定しておくと多くのメリットがあるため実践してみてください。
小さな目標を立てるメリット
小さな目標を設定すると多くの効果が得られます。メリットは勉強だけでなくトレーニングや運動でも実感できます。目標設定は習慣化するまで実行しましょう。
以下に小さな目標を立てる具体的なメリットを紹介します
達成感を得られる
達成感を短期間に得られます。大きな目標は達成するまで達成感を感じられません。
しかし、小さな目標の場合、得られる達成感の大きさは小さいですが、定期的に自分はやったと自覚できるため飽き性な人や努力が嫌いな人に向いている方法と言えます。
何事も三日坊主で終わってしまう人は、もしかしたら取り組む目標が高すぎるのかもしれません。
進歩していると実感できる
小さな目標をこなしていくと進歩していると実感できます。ノルマと言った方が適切かもしれません。
大きな目標では達成するかしないかの二択でしか判断できません。また大きな目標は一度きりのチャンスであることも多く、プレッシャーやストレスを抱えてしまう危険性があります。
しかし、小さな目標は難易度が適切か辛くなかったかなどの判断ができ、うまくいかなかったら来週は目標を修正すればいいため、過度なプレッシャーやストレスを感じる必要がありません。
こなせた目標を集めれば大きな目標に向かっていると実感することもできます。小さい目標はプレッシャーに弱い人にお勧めの方法です。
何が得意なのか分析できる
目標設定していると何が得意で何が苦手なのか判断できます。達成したノルマを書き出していくと傾向が掴めるからです。
たとえばTOEICをテスト勉強する場合、最初4週間で英単語を復習し次の6週間で基本の文法を学ぶとします。
目標は一週間ごとに設定し最初の4週間は1日200単語ずつ覚えていきます。文法では基本分を毎日30個ほど取り組みます。結果は英単語のノルマ達成率が70%で文法の達成率は85%でした。
この場合勉強した本人は英単語に弱く文法に強いと解釈できます。
このように小さい目標を設定すると分析するのに役立つのです。
苦手分野を後回しにすることもできる
自分が苦手とつきにくいと思った分野を飛ばし得意分野のみに集中する事も可能です。大きな目標だけの場合、必要と思われる内容全てに取り組まなくてはならないため、苦手分野に直面すると進捗状況は悪くなってしまいます。
人によってはうまくいかない、才能がないと考え挫折してしまうかもしれません。
しかし、小さい目標やノルマを綿密に設定していたのなら、苦手分野だけ後回しにし得意分野すべてが終わってから取り組むといった方法も可能です。
大きな達成度合いをパーセンテージで表すこともできる
小さな目標を設定すると大きな目標の達成度合いを数値化することもできます。大きな目標だけではどれほどうまくいっているのか予定通り進んでいるのか分かりづらいものです。
しかし、小さな目標をものさしとして利用すると大きな目標に向かってどれだけ進んでいるのか、予定より遅いのか早いのか具体的な判断することが可能です。大きな目標だけ設定し闇雲に進むより達成成功率は上がります。
小さな目標を立てるデメリット
小さな目標にはデメリットも存在します。意識しないと陥りやすいため注意しましょう。
以下に具体的な小さな目標のデメリットを紹介します。
しっかり考えないとマンネリ化しやすい
小さな目標はマンネリ化しやすい特徴があります。現状自分にできそうな内容をもとにして考案されるため、レベルアップしにくいのです。
人には慣れという成長があることに気に気をつけましょう。同じ作業でも何週間何ヶ月とやっていくと手つきが良くなったり別のことを考えていても同じ時間に同じレベルでできるようになったりします。
その作業に慣れたために起こる現象です。
全く進歩していないと思う作業でもある程度の期間をこなしているなら成長していると考えるべきです。
2週間ごとに目標のレベルを自動的に引き上げるといった方法をとりましょう。
分野によって新しいものにチャレンジしにくい
慣れていない分野では適切な小さい目標を設定するのは困難です。
たとえばプログラミングは独学の場合、何から手をつけたらいいのかわからなかったり、何を作るべきなのか見当がつかないことも多い分野です。
未経験の分野では、有識者や経験のある人に疑問点を解決してもらうのが有効な手です。また独学ではなく、コーチに頼るのも立派な方法です。有識者やコーチに相談しながら自分なりの目標を立てていきましょう。
たくさん記録を取る必要がある
小さな目標は細かく記録する必要があります。目標を細かく作ると複数の目標の達成度合いを管理しなければならないからです。メモが習慣化するまで苦痛に感じるでしょう。
必ずノートメモ帳を使い、小さな目標の内容、自分のレベルといった難易度の根拠、日時、達成度合い、負担不可を記録してください。記録はとても手間ではありますが必要な作業ですので意識して継続してください。
ものによっては向いていない
小さな目標を立てること自体向いていない内容があります。比較的短期間の目標は特にその傾向が強く出ます。
たとえば明日提出のレポートを書き上げなければならない場合、目標を設定したり吟味したりする時間はマイナスです。このように小さな目標を設定する必要がないものも存在します。
そのようなケースでは作業が完了した後でノルマ達成という形でまとめておくといいでしょう。
目標の決め方
小さな目標を立てるには順序があります。初心者は小さな目標だけを設定していきポイント設定のように加算していく方法よりオーソドックスの方が高い成果を発揮します。
以下に具体的な目標設定の仕方を紹介します
大きな目標を設定する
はじめに達成したい大きな目標を設定してください。ゴールを決めます。大きな目標が決まらないと小さな目標も取るべき行動もわかりません。
ほとんどのケースでは成し遂げたいこと達成したいことがあるためそのまま大きな目標として設定すると良いでしょう。
もし達成しなければならない目標がない場合は自分の好きなことに注目してみてください。
たとえば英語は好きだけどTOEICは興味ないといったケースでは無理にTOEICを勉強する必要はありません。好きな英語をさらに伸ばすために海外留学したり英語を使う仕事に就いたりなどが大きな目標になります。
必要な要素を分解する
大きな目標を達成するために必要な要素を割り出します。大きな目標だけだと何から手をつけたらいいのか分からないため分析しなければなりません。
先ほどの例で好きな英語を伸ばすことを大きな目標と設定した場合、どう伸ばしたいのか決めていきます。
英語力をビジネスレベルに持って行きたいのであれば就職を視野に入れましょう。今すぐにでも自分の英語力を試したいのであれば海外留学やチャットを考えるべきです。
このように同じ好きな英語を伸ばすことが目標でも具体的に見ると全く違う内容であることも多いのです。できるだけ細かく分析していきましょう。
自分が今出来るスキルを確認する
現状持っているスキルを確認しましょう。自分の力を正確に知らないと適切なレベルの目標を設定できません。
自分の英語力が中学校卒業レベルなのか、TOEICで900点以上を取れるレベルなのか、外国の人と日常会話ができるレベルなのかで取り組む内容や今後の目標が変わってきます。
自分が持っているスキルを正確に判断するのは難しいため、知り合いやコーチの意見を取り入れてもいいかもしれません。
頑張らなくてもいいレベルを最初の目標にする
小さな目標を設定するときは頑張らなくても達成できるレベルで設定します。これは成長を目的としているのではありません。
チャレンジするとき発生するストレスや違和感を軽減するためです。新しいことにチャレンジするときは戸惑っていたり不安を感じるものです。
行動に移せない人のほとんどは設定されている目標が高すぎてやり始める前から苦手意識を持っています。不安や戸惑いを払拭するのが最初の目標の役割なのです。
たとえば1日英単語10個覚えるといった誰でもできるレベルで構いません。
またレベルがいくら低くても達成感を感じればモチベーション維持の効果もあります。小さな目標は頑張るぞと意気込むのではなく生活の一環という形で作業に取り掛かりを工夫します。
少し頑張ればできるレベルを中間に設定する
少し努力すればできるレベルを中間に設定しましょう。頑張らなくてもいいレベルだけだとマンネリ化してしまい成長が期待できません。
慣れによる成長を求めるのであれば構いませんが、学習やスキルなど新しい内容をこなしていかなくてはならない作業では前回よりもほんの少し難しい内容で目標を設定します。
たとえば英単語30個覚えるといった慣れてきたり、苦ではなくなった人がストレスを感じないレベルです。
どのくらい難しく設定するかは個人の判断で構いません。
実践してみる
中間の目標が決定したら実践します。予想よりうまくいったり全くできなかったりすることもあるでしょう。
うまくできなかったことを感覚で目標を修正するのではなく、どうしてうまくいかないのか得意だったこと、苦手だったことも記録しておきます。
記録した内容から目標を修正するかそのままにするべきなのか判断しましょう。
たとえば1日に15英単語20個覚える目標で、1日に15個覚えた場合は目標が高すぎです。英単語を1日15個に設定しましょう。この15個が一つの基準になります。
しばらくしたら成長度合いを確認する
期間を置いて成長度合いを確認します。内容にもよりますが早い人なら数日で慣れてできることが増えるでしょう。成長度合いはある一定の間隔を設け評価します。
たとえば1日15個英単語を覚えるのがやっとだったのに2週間経ったら25個覚えられるようになっていたということもあるでしょう。
作業内容は同じかもしれませんが人には慣れというものがあり継続さえしていれば必ず成長していくものです。
この場合1日15個という目標は低すぎます。1日に10個や30個といった目標に修正しましょう。
繰り返す
目標を設定したら実行し結果を記録し目標を修正します。この流れを大きな目標を達成するまで繰り返しましょう。
繰り返すときはマンネリ化に注意してください。目標設定に慣れてくるとレベルが甘くなってしまい成長が鈍化してしまう可能性があります。新しい目標を設定したら信頼できる人に一度見てもらうことも必要かもしれません。
役立つアドバイスをもらったら積極的に取り入れていきましょう。
あると便利なツール
小さな目標を設定するときは下準備や記録などやることが多くなります。手書きでも構いませんが時間も手間もかかるため、スマホやパソコンのアプリを使用してください。
アプリはほぼ全て無料で使えるため、すぐに始められます。
以下に利用すると良い具体的なアプリを紹介します。
マインドマップ
マインドマップは大きな目標や方向性、気づいたことや関係している事柄を整理するときに使います。
マインドマップを開いたら中央に大きな目標や小さい目標を書き、修正するべき内容や削除するべき事柄を広げてください。ネットには無料で利用できるマインドマップがあるため、検索して使用しましょう。
おすすめなのはEdrawMindです。テンプレートが豊富でほとんどの機能が無料で使えます。
Googleドキュメント
Googleドキュメントは大きな目標や方向性などをまとめる時に使います。
ドキュメントは1日の記録を書き込む日記や観察記録などで重宝するものですが、書く内容が膨大ではない場合別のアプリの方がいいかもしれません。
ドキュメントとブレインマップは併用して使うと効率的です。
Googleスプレッドシート
Googleスプレッドシートはあらゆる場面で使えるアプリです。スプレットシートに気づいたことやこうした方がいいかもしれないといった何気ない案をメモするといいでしょう。
スプレッドシートをしっかり使いたいなら問題点、解決方法、失敗・成功の項目を作り書き込んでみてください。多少見づらくても後でまとめるときに修正すればいいため、気にする必要はありません。
スプレッドシートはスマホからも使えるように設定しておくと利用しやすくなります。
Googleカレンダー
Googleカレンダーは日常的に使っている人も多いアプリです。目標に期限が決まっている場合は必ず利用してください。
期限の設定はドキュメントやスプレッドシートだけでは不十分です。カレンダーを使い記録し毎日確認する習慣をつけます。
アプリだと忘れてしまう人はカレンダーに直接書き込み、目に見えるところに貼り出しておきましょう。
スマホのメモ帳
メモ帳はとりとめのない内容やキーワードを記録するのに役立ちます。スプレッドシートより短く突発的なアイデアを記録するのに役立つアプリです。
スマホのメモ帳は音声認識機能もあるため積極的に利用してください。
メモ帳の使い方はただのメモ代わり、重要なことを言葉だけ書き込む、スプレッドシートやドキュメントを使っている最中にノートとして記録しておくなど人によって様々です。
スマホのメモ帳も自分なりの使い方を模索してください。
まとめ
今回は小さい目標の概要メリットデメリット設定の仕方便利なツールを紹介しました。小さな目標はいろんな人がYouTubeや本などで話していますが実行している人はごく少数です。
目標の挫折は大きな目標だけを設定し、できた・できなかっただけを判断しているためモチベーションが低下していると考えられます。
大きな目標を達成するのは時間も労力もかかります。できなかった期間が長くなってしまうと人はどうしてもネガティブになりがちです。
重要なのは小さなノルマや目標を設定することです。小さな目標をコツコツ達成していくとモチベーションは大きく下がりません。
また同じく大きな目標を達成していない状態でも、100の内30まで達成したのと、デジタル思考でできる・できないを判断するのでは捉え方に大きな違いがあります。
小さな目標を設定すると多くの利点があります。受験勉強家スキル習得に不安がある人はぜひ参考にして取り入れてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?