【感想】映画「首」

北野武監督映画「首」を観た。
初っ端、首の切り口から沢蟹が出てくる。微グロい。

大河ドラマや映画で格好良く描かれがちな武将たち。
今回の首では格好良い武将は出てこない。
みんながみんな自分の利益を追求する。
信長と家臣のやり取りはまんまブラック企業といった感じ。
大河から格好良さを削ぎ落とすと呆気なさ、情け無さ、滑稽さが残るのかもしれない。
唯一と言ってもいい光秀の最期の格好良さもそのまたラストで…

首を追い求める人を秀吉があざ笑う。
首を金に置き換えても面白いかも。
そんな秀吉はタイパを求めて首を蹴ってしまう。
現代風刺を感じる話だった。

義理人情というのは泰平の世になってからで、余裕があってこそ。
今の時代、多くの人々に余裕がない。
500年後から見た今の世は泰平なのか、それとも乱世に見えるのか。

大傑作とまではならなかったけど面白かった。
もしかしたら何回見ても飽きないかもしれない。(それは傑作なのではと思わなくもない)
けど爆発力はない。そんな感じ。

それにしてもこいつらガラもタチも悪かった笑

映画「首」

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