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できる人ほど「できない」を隠さない

「かしこい質問をしなければできる人だと
思われない」と思い込んでいる人がけっこう
いる。でも実は、わからないことをシンプル
に、そのまま発することができるのが、
本当にできる人だと思う。

かつて私も「バカだと思われたくない」と
思い、何かかっこいい、知的で有用なことを
言わないとバカだと思われてしまう、と
口を閉ざしていた。

何か質問はありますか?」と聞かれて、
聞きたいことがあっても「そんなことも
知らないの?」と思われるのではないか、
と思うと怖くて聞けなかった。

そんな私を変えたのは上司の一言だった。
「もっと、心に最初に感じた素朴な疑問を
そのまま口に出すようにしなさい」
「素朴な疑問をそのまま発することが
できるのが、本当にできる人だ」

私にとって大きなパラダイムシフト
だったが、この視点で周囲を見てみると、
確かに仕事ができる人、仕事が速い人は
自分が知らないこと、助けて欲しいことを
気軽に口にして、助けてもらいながら自分を
どんどんアップデートしていた
ことに
気付いた。

この出来事があってから、「このまま、
分からないのに分かったふりをして
生きていくのは嫌だ!」と、
腹をくくることができた。

分からないことを思い切って外に出す
ようになったとたん、みんなが親切に
教えてくれたり、「実は私も分からな
かった」とこっそり教えてくれたり
するようになり、悩んでいたのは自分
だけじゃないんだ、と励みになった。

「分からない」を「分からない」まま
発信し、「分かる」ようになっていく
というプロセスにこそ、成長がある。

もうひとつ、分からないことを素朴に
聞けるようになって良かったことは、
「こんなことも知らない自分」でも
嫌われることなんてないと分かった
ことだ。

自分自身が守っている「理想の自分」
なんてちっぽけなものだ。理想の自分
じゃなくても、「それでもいいよ」と
思ってもらえることへの安心感は
かけがえのないものだから。

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