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THANKS DRESS SHOW ~Michiko & Yurikoペア~ ⑤

こちらの記事のつづきです。

この人と一緒にドレスイベントをやりたい

このイベントを
誰と一緒にやりたいか
と思った時に
真っ先に頭に浮かんだのが
友人の"みっち"こと
Michikoさんでした

Michikoさんは長年、
訪問看護の仕事に携わっていて
看護師の仕事を
こよなく愛する人です

数年前に
心と体のバランスを崩して
難病になったことで、
自分自身と向き合い
がんばらなくても
そのままの自分で
愛されていたことに
気付きました

そして、
病気をきっかけに
「看護師さんの心を
サポートしたい」
と思うようになります

いつしか、
「看護師さんを
キレイにすることで
元気にしたい!」
という望みも生まれました

そんな彼女だから
このドレスイベントの企画に
興味があるかも
と思いました

単純に、
「彼女と一緒に
何かやるのは楽しそう!」
というワクワクした気持ちも
ありました

私が話をしたその瞬間、
Michikoさんは
「ドレスデザイナーの
aicoさんに会ってみたい」
と言いました

「三重の人だからどうかなぁ」
と言いながら
連絡を取ったところ、
aicoさんは
ちょうど上京するタイミングで、
なんと3日後には
それが叶ったのです

aicoさんと
すっかり意気投合したMichikoさんに、
「よかったら
今回ドレスを着たら?」
と提案した私

看護師さんたちが
息切れせずに
仕事に取り組めるようになるには、
まず一人の女性として
自分を満たして
人生を輝かせることが
大切です

そのことを
思い出すことができれば、
看護師の仕事を
さらに楽しめるようになる
だけでなく、
職場も明るくなり
患者さん自身も
輝かせることができます

そのための第一歩として、
Michikoさんは
「まずは私がドレスを着よう」
と決めました

そして、
ありがとうの気持ちを込めて
後輩看護師のYurikoさんを
ペアドレスの相手に
指名しました

忘れられない初めてのクライアント

訪問看護師の
MichikoさんとYurikoさんは
職場の同僚です

Yurikoさんは長年
療養病棟で働いていましたが、
訪問看護がやりたくて
思い切って
その世界に飛び込みました

でも、
病棟看護と在宅看護の違いに
戸惑い、
他の同僚のように
手際よく仕事ができないことや
家庭との両立の難しさに
一人悩んでいました

働き始めて
半年くらい経ったとき
偶然仕事で一緒になったMichikoさんに
相談をしました

「自分は訪問看護に
向いていないから
やめようと思っているんです」

Yurikoさんは泣きながら
「辛いんです」
と思いの丈を語りました

ひとしきりYurikoさんの話を
黙って聞いたMichikoさんは、
自分の体験談を交えながら
伝えました

「がんばらなくていい。
Yurikoさんにはもうすでに
100点のところが
いっぱいあるよ』

そう言われて、
Yurikoさんは
自分なりのペースで
やればいいんだと
肩の力がすっと抜けました

その年の年末、
YurikoさんはMichikoさんに
長文のメッセージを送りました

『私はMichikoさんに
話を聴いてもらって
救われました。
周りの人と比較をして
自分のできなさばかりに
目が行ってしまい、
劣等感を感じて
マイナス思考になってましたが、
このままの自分でいいんだと
意識が変わったら
仕事が楽しくなりました』

Michikoさんは
思いがけないメッセージに
驚きましたが、
大きな喜びが湧き上がるのを
感じました

Yurikoさんは
本来の自分を取り戻し、
楽しみながら
生き生きと仕事をしていて、
今では職場の
いいムードメーカーに
なっています

職場でも、家庭でも
Yurikoさんの明るい笑い声が
よく響いています

Michikoさんは
視点を変える
お手伝いをすることで、
Yurikoさんのように
楽になって
元気になっていく看護師さんを
これからも増やしていきたい
と思っています

そういう意味では、
Yurikoさんは
Michikoさんにとって
大事な初めての
クライアントさんです

ユーモアのセンスが光る、泣き笑い寸劇

そんな二人の物語の
ナレーションをしてくれたのは
朗読劇仲間のみかちゃん

感受性がとても豊かで
優しいみかちゃんは
前のペアのステージを観ているときから
客席で泣いていました

みかちゃんの
温かく包み込むようなナレーションが流れると、
今度は客席の
MichikoさんとYurikoさんが泣き出して
Yurikoさんが
後列にいたお子さんたちに向かって
「ティッシュ、ティッシュ!」
と言って笑い泣きしていました

ナレーションが終わって
そのままランウェイに突入

涙しながら
手を繋いで歩く二人の姿が
とても美しかった

泣きながらも
寸劇をちゃんと進めようとするMichikoさんの
女優魂がおかしくて
会場中が笑いの渦に

ランウェイ中、
客席にいたMiyabiさんが
泣いているみかちゃんに
除菌シートを渡しに行ってる姿も
写真に写っていました

Miyabiさんは、
手元にティッシュがなくて
思わず近くにあった
除菌シートを渡したようですが、
私はこの愛にあふれたドタバタ感が
何とも言えず好きで
写真を見るたびに
泣けてきます

Michikoさんのアイデアで、
途中からは
Yurikoさんのお子さんたちも
寸劇に加わって
親子でランウェイ

流れている曲は洋楽なのに
なぜか振り付けは
懐かしいドリフターズの
早口言葉の振り付け

Michikoさんの
ユーモアのセンスが光りました

4人でのランウェイ、
ブラボーでした!

「普段と違うドレス姿や
泣いたり笑ったりしている親の姿を
子どもたちに見せられてよかった」

Yurikoさんの言葉通り、
きっとお子さんたちも
一人の女性として楽しむ母の姿を見て
感じるものがあったのではないかと思います

楽しさとエレガントさを融合したストライプのドレス

このペアドレスのコンセプトは
「楽しさとエレガントさ」

「面白いことをして
人を楽しませたい」
という二人の思いと
「看護師さんたちを
キレイにしたい」
というMichikoさんの思い

それを融合したのが
ストライプだったと
aicoさんは言います

ユーモアもありつつ
お洒落なストライプ

色合いも
ミルクチョコレートと
マスクメロンという
みんなが大好きなカラーに

まんまるの紙を付けた頭は
ディズニーの
キャラクターのようでもあり、
王族の冠のようにも見えます

ウキウキと
楽しい気持ちになりながらも
上品さも兼ね備えた、
絶妙なバランスの
お洒落なドレスでした

ねぇ、
こんな看護師さんたちに
担当してもらえたら
最高じゃない?!

【THANKS DRESS SHOW ⑥】へつづく

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