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秋思

先月末、元同僚からごはん行かない?と連絡がありました。
お互いの仕事の兼ね合いもあるので、またシフトが出たら日程を決めようかということになり、もう1人共通の友人も誘おうという話になっていました。

こちらの友人とは、半年程前に食事に行ってからしばらく連絡しておらず、どうしてるかな?と思っていたところだったので、私が連絡することに…。


少し経って返事がきたのですが、そこには想像もしていなかったことが…


2ヶ月前にパートナーが亡くなった…と。


え?
信じられなくて何度も読み返しました。

いつになく長文で送られてきたLINEに、彼女が今どういう感情で、どういう状況でこれを送ってきたのか…

まだ全部を受け入れられていないこと
でも前を向こうとしていること
少し外に出られるようになったこと
私たちに聞いてほしい話もたくさんあるということ…


どう返していいものか悩みました。


何度も読み返した結果、いつもどおりの文面で返事をしようと判断して、こちらでいくつか決めていた日時と、来られそうなら好きな日を選んでねと返信しました。

すると、誰とも連絡を取っていなかったようで、初めて家族以外に言えてホッとしたと返事がきました。
行けるかどうかはわからないけど、このタイミングで誘ってもらえたのは、なにかのきっかけかもしれないから、行く方向で考えるとも言ってくれました。

また詳しい話は会ったときに聞くことにしたのですが、悲しい気持ちにも波があって、一日中泣いていたり、泣いている自分に腹が立ったり、情けなくなったりしているそうで、私たちに会ったら泣いてしまうかもとのことでした。


大丈夫、長めの時間と個室押さえておくからと返事をして、でも無理はしなくていいし、気分が乗らなかったら当日ドタキャンしてくれてもいいからと付け加え、やり取りを終えました。


彼女のパートナーとも何度もお会いしたことがあるので、聞かされた今も正直まだ信じられません。

みんなで食事に行く約束をすると必ず、ボクも入れてよ!とぐいぐい仲間に入ってくる陽気なメキシコ人で、日本語ペラペラなのに、なぜかスペイン語でガンガン話しかけてくる人で、仕事で訪れた世界のあちこちで、いらない魔除けばっかりお土産にくれる人でした。
それでも私たちはみんな彼のことが好きで、結局どの食事会にも参加してきて、なんなら彼が一番しゃべっていて…
すごく楽しかった思い出ばかりです。

コロナ前からマレーシアに拠点を移し、半年前に彼女と食事をしている途中にも、ビデオ通話で参加してきたのに…。
今度案内するから家族で遊びにおいでよ、暑いけどねって言ってくれてたのに…。


突然のことに驚きすぎて、ごはんに誘ってくれた元同僚にすぐに返信できず、何日かしてから今の彼女の状況を知らせました。

かなり驚いていましたが、きっと私と同じ気持ちだったのでしょう。
お店はあそこがいいんじゃない?と、私たちが込み入った話をするときにいつも行っていた個室のあるお店の店名と、もう予約入れておくからねと返事がきました。


なにも詳しいことはわかりませんし、今は当日来てくれたらいいな…とだけ思っています。


ここ最近、職場に新しく入ってくる、自分よりもはるかに年下の子たちとの出会いを嬉しく思ったりしていた反面、お世話になった方とのお別れなども増えてきていて、人とのご縁を大切にしなければと思っていたところでした。

こんなに多くの人がいる中で知り合えるということは、なにかしらのご縁があってのこと。
よくも悪くも出会った人から学ぶことも多く、若いころには腹が立っていたことも、あーそういう考えもあるのかと思えて、うまく受け流せるような年齢にもなってきました。

今回、また残念なお別れがあったことで、今まで以上にご縁を大切にしなければ…と思いましたし、また今度にしようではなく、会いたいときに会って、話したいときに話さなければ…とも思いました。
いつもの連絡は当たり前じゃなく、会えるのも話せるのも当たり前じゃなく、その一瞬一瞬を大切に過ごさなければ…。


友人たちを知っている夫に話すと、え…と言ったきり、しばらくなにも言わずに考えているようでしたが、何度か1人で頷いて、まあゆっくりしてきたらいいよとだけ言ってくれました。


上の写真は毎朝ボーッと眺めている建設中のタワマンのクレーンです。
空に届きそう…


彼女が今日という日を少しでも心穏やかに過ごせますように…







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