【質問編】独学で!実践コーチングマスター
こんにちは、 GCS認定コーチの関根です。
このnoteは、タイトル通り、スクールに通わずにコーチングを習得するための方法を連載していきます。
今回は、『質問編』ということで、質問のスキルに焦点を当ててみたいと思います。
では、早速、「質問」スキルの目的は
「承認」「傾聴」の延長として、「相手の中にあるものを引き出すこと」
です。
人は質問されると、自分自身の中からその質問の答えを探そうとします。
つまり、自分の脳の中で、質問に対する答えを探すために、焦点を当てようとします。
「質問」のスキルでは、この”焦点を当てる”という認識をコーチが持つことがポイントとなります。
相手の中のどこに焦点を当てるか、質問によってコントロールすることで、相手が自分ひとりでは引き出せないような部分から「気づき」を得たり、曖昧だったものが明確になったりします。
ここで、注意しなければならないポイントが2つあります。
Point1.相手にとって必要な質問をする
意外としがちなことが、質問する側の「情報収集」になってしまうパターンです。
相手が「気づき」を得たり、曖昧だった思考が整理されて明確になるための質問であるという意識を質問する側がしっかり持つことが大切です。
とはいえ、相手の話の中で、コーチ側が理解できないことがあるという場合もあります。
そのまま相手の話を聞き続けても、理解できないままでは会話になりませんし、効果的なコーチングにもなりません。
そんなときは、あくまでコーチングを進める上で必要な部分に絞って相手に「情報収集」のための質問をするようにします。
Point2.「承認」「傾聴」のスキルを忘れない
最初にお伝えした通り、「質問」はあくまで「承認」「傾聴」の延長としてのスキルになります。
感の良い方はすでにお分かりかと思いますが、いくら良質な質問を投げかけても、信頼関係がなければ思うような効果を得られません。
当たり前ですが、萎縮してしまうような相手に「○○についてどう思う?」などと聞かれても、「どう答えたら○○さんは納得してくれるだろうか」「○○さんの期待する答えはなんだろう」「早くこの場を離れたいから適当に答えておこう」などの思考になってしまうかもしれません。
だから、まずは「承認」そして「傾聴」。
くどいようですがこの2つがいかに大切かご理解頂けたでしょうか。
では、この2つのポイントをおさえた上で、実際に効果的な質問をするための具体的な方法についてお伝えします。
「質問」の具体的方法
(1)オープンクエスション/クローズドクエスションを使い分ける
オープンクエスションは、相手が「Yes/No」で答えられない質問のことです。
イメージしやすいと思いますが、例えば以下のような質問があります。
「どんな目標がありますか?」
「どうやったら達成できると思いますか?」
「他にどのような手段がありますか?」
逆にクローズドクエスションは相手が「Yes/No」で答えられる質問で、例えばこのような質問があります。
「何か目標はありますか?」
「達成できると思いますか?」
「他に手段はありますか?」
クローズドクエスションの特徴は、何より答えやすいことです。
信頼関係が低い最初のうちは、クローズドクエスションで質問することで、会話がしやすくなります。
ただし、会話が広がりにくいため、一問一答のようなテンポになりがちですので、叙々にオープンクエスションに変えていくと効果的です。
オープンクエスションの特徴は、会話が広がりやすく、相手の中から引き出すのに優れています。
しかし、シーンによっては相手から答えが出るのに時間がかかったり、相手がなかなか答えにたどりつかない場合もあります。
ですので、オープンクエスションでは「クライアントが必ず答えを持っている」と信じるコーチングマインドが非常に大切です。
コーチングマインドについては、こちらに詳しく載ってます!
(2)チャンクを移動する
チャンクとは、「かたまり」のことです。
チャンクダウンは「かたまりをほぐす=具体化する」ことを意味します。
反対に、チャンクアップは抽象化、一般化する場合に使います。
具体例を挙げると、「ショートケーキのどんなところが好きですか?」→「イチゴが特に好きです」
「好きなケーキは何ですか?」→「ショートケーキです」
(チャンクダウン)
「ショートケーキのどんなところが好きですか?」→「イチゴが特に好きです」
(チャンクアップ)
「では、(他に)どんなスイーツが好きですか」→「アイスクリームが好きです」
チャンクダウンでは「ショートケーキ→その中で具体的に好きなところ」と具体化し、チャンクアップでは「ケーキ→(ケーキを含め)スイーツ全般について」より一般化した範囲の質問となっています。
(3)相手の視点を変える
視点を変える質問は、相手に大切な気づきあたえたり、思い込みから抜け出すのに大きな効果を発揮します。
実際のコーチングでも、様々な場面で使えますが、注意しなければいけないのは「この質問は相手のためか」を常に意識することです。
視点を変える質問を使ったとしても、コーチの興味や聞いてみたいという思いだけで出た質問は効果が薄く、相手に会話の違和感を与えてしまう場合もあります。
具体的には以下のような質問となります。
「あなたの友人は、どう感じると思いますか?」
「あなたの尊敬する人なら、あなたにどんなアドバイスをすると思いますか?」
「その時、パートナーはどんな気持ちになっているでしょうか?」
『質問』の習得方法(おすすめ!)
実際に会話の中で「質問」のスキルを使おうと思っても、とっさに効果的な質問ができず、どのような質問をすれば良いか迷ったりすることがあるかもしれません。
特に、コーチングを実践しようと思って取り組む最初の頃はどうしてもこのような状況になりやすいです。
ですので私がお勧めする方法をお伝えします。
ステップ1
まずは、最初にお伝えした通り『承認』と『傾聴』の2つのスキルをとにかく意識して実践しましょう。
この2つが自然とできるようになることが『質問』のスキルを使うためのスタートラインだと思ってください。
(もし「承認」「傾聴」がまだ自信がないという方はこちらの記事を読んでみてください。とても大切です。)
相手の話に、「あいづち」「うなづき」などを入れながら、「それで?」「他には?」「具体的には?」と聴いていくだけでも充分会話は成り立ち、相手から話を引き出すことができます。
ステップ2
「承認」「傾聴」に慣れてきたら、次のステップとして、あらかじめ使う質問をいくつかピックアップしておきます。
最初は2つ、3つ程度でも良いです。そして会話の中で実際に使います。
質問は使えば使うほど馴染む道具です。叙々に使える道具を増やしていってください。
もし、うまくいかないと感じる場合は1つ目のステップにもどってみてください。おそらく、「承認」「傾聴」がうまくできていないことが、良質な質問を妨げる原因になっています。
まとめ
今回は『質問』について記載してみました。
繰り返しになりますが、「承認」「傾聴」が本当に大切です。この土台なくして「質問」は意味を成さないくらいに思ってください。
また、テクニックだけでなく、コーチングマインドも併せて重要になってきます。
「質問」には、様々な種類と効果があります。
会話の場面や狙う効果によって臨機応変に扱えるようになると、本当に深い気づきを与えたり、どうしようもないと諦めてしまっていたような思い込みから脱することもできます。
今後改めて、質問の種類や効果についてはまとめて記事にしていこうと思っていますので楽しみにしていてください。
今回も最後までお読みくださりありがとうございます。
また次回もぜひご覧いただけると嬉しいです!
見てくださってありがとうございました!どんどん発信していきますので、これからも応援して頂けると嬉しいです!